あきんどゴコロ

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雪祭り最終日に、
用があって札幌を訪れた私は、
大きい荷物があるのに、
駅周辺のコインロッカーが
すべて使用中だったので、
しかたなくタクシーを利用して
友人のうちへ向かうことにしました。

「雪祭り会場を回ってください。
 すすきのも回ってください。
 その後、すすきの駅へ行ってください。」
と、学生の頃ならとても言えない、
贅沢なせりふを吐いたあと、
じーっと外の景色を見ていたら、
運転手さんが、
「お客さんどちらからですか?」
って尋ねてきました。

大学時代は江別で過ごしました。
「もう、15年くらい前になるかなあ、
 ○×大学の学生でした。
 札幌駅周辺が全然変わっていて、
 びっくりです。びっくりですー。」
ともう、放心状態で外を見ていたら、
運転手さん、
「いっぱい変わってますよ。」
って昨今の札幌・すすきのについて
話してくれました。
トリビアの泉みたいに、
いちいち感心してたら、
運転手さん、突然、
領収書をジリジリと発行したあと、
「お客さん、何所行きたいですか?
 なつかしいところ行ってあげるから、
 どこでも言いなさい。」
と言うのです。
札幌からススキノまでの料金で、
私が希望を話せば、
どこへでもいってくれそうでした。
(気持ちだけ頂いて、感謝して。
 おしまいでしたけど。)

北海道ってそういうところです。
昔からそうでした。
学生の頃だって、
たくさんの優しい方々に
ずいぶんよくしていただいたことを
思い出しました。
素直に暮らせば、そうするほど、
かわいがられて、
くすぐったいほど幸せになれたことを
思い出しました。

私はもうすでに、
女子大生ではありませんが、
以前と同じように親切にされて、
驚きました。
マダムにも親切!
札幌ならあたりまえのことでした。
(まるこ)

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