有り難き酒粕を、
無理しても買いたい人募集。

おいしい酒粕ができました!

ほぼにちわ。
キャサリン・捨木です。
春は、人生がいろいろと変わりますな。
なんて、いってる場合ではないのでした。

唐突と思われるでしょうが、
酒粕を販売いたします!!




この酒粕、じつは、「ほぼ日」ととても縁が深い、
スゴイやつなんです。

おいしいものに目がないみなさ〜ん。
お酒がものすご〜〜〜く好きなみなさ〜〜ん。
ちょっと長いですが、
ぜひぜひ最後までおつきあいくださいませ!

そもそもの始まりは、吉川町への社員旅行。

ご記憶の方もいらっしゃるかとおもいますが、
昨年の6月のほぼ日創刊記念日に、
ほぼ日乗組員は、新潟県の吉川町に
農業研修に行きました。



そこで、私たちは、
農業水路の掃除をして、
ブナの原生林などの残る尾神岳という山を見学したり、
ものすごくおいしいご飯とお酒をいただきつつ、
(思い出すだけでもヨダレが・・・。)
吉川町のみなさんに、たくさんの話を聞いたのでした。
 
くわしくは、こちら

そして、darlingは、そのときに、
吉川町でつくられている、
あるお酒に名前をつけました。

じつは、この吉川町、
おいしいお米の産地としても有名ですが、
酒造りがさかんな町としても有名です。
「杜氏の郷」として、江戸時代からの歴史があり、
いまも、杜氏(お酒をつくるときのリーダー)を
いろいろな地方に派遣してるくらい。
おまけに、全国唯一の醸造科のある高校まであったのです。

その名は・・・。

darlingが名付けたそのお酒の名前は
「有りがたし」
というものでした。


今回販売しようとしているのは、
このお酒の酒粕なんです。

「有りがたし」はこんな「有り難い」お酒。

まずは、このお酒について、
ご説明しましょう。

なぜ、「有りがたし」なのか?
そのわけは、
まず、darlingの言葉を引いてみましょう。
これだけたっぷりの天然の恵みをいただいて
有りがたい、と言う気持ちが第一にありました。
ありがたい、という言葉は、もともと「有り難し」。
この酒が有ることそのものへの驚きが、表現されてます。
さらには、この酒をつくる人と時に対しての感謝も。
そして、誰かに感謝の気持ちを伝えるときに、
この酒を携えて行けたら、いいなぁと思いました。

では、ちょっと長くなりますが、
具体的に「有り難い」ポイントをご紹介します。

(有り難いポイント:1)お米

日本酒は、お米からつくられるというのは、
みなさんご存知かとおもいますが、
そのお米は、ふつうに食べるお米とはちがって、
「酒米」と呼ばれる、酒の仕込みのための特別な米です。

「有りがたし」の原料となっているお米は、
「山田錦」という銘柄。
酒米のなかでも
「まるみのある、端麗な味」と評され、
最高の品質のお酒ができるといわれています。
山田錦は、稲の背丈が高くて、しかも穂の長さも長いので、
稲穂の重さがとても重くなってしまい、
倒れやすいという難点があるので、
育てにくい酒米としても知られています。


(仕込みのために蒸した山田錦)

吉川町では、この山田錦を
ほぼ日読者のみなさんにはおなじみの、
永田照喜治先生の指導のもとにつくっています。
肥料をできるだけおさえて、
植物のもつ力を極限までひきだしたおいしいお米。
さらに、農薬までもおさえて育てるという
永田先生の指導なくしては実現しないものなのです。


(有り難いポイント:2)仕込みの方法と技術

「有りがたし」は、この山田錦を、
ほぼ玄米のまま使って仕込みます。
精米歩合は90%
一般的に普通の日本酒は精米率は、70%から50%くらい。
大吟醸などになると、35%くらいまで削ります。
お米をけずって、純粋なでんぷん質をとりだして、
酒を仕込むというのが、
酒造りにおいては、「常識」といわれています。
削れば削るほど、純粋なでんぷん質がとりだせて、
澄んだ味わいになるといわれています。
いまは、お米をどんどん削ってどんどんと
精米していくのがはやりの動きになっていますが、
でも、「有りがたし」はまったくその逆。

果皮や種も一緒に発酵させる
赤ワインの製法をとりいれて、
お米をまるごと、
でんぷんだけでなくたんぱく質までも残したまま
仕込むので、お米本来がもつうま味も
一緒にお酒になる、というわけなんです。

じつは、この「まるごとのお米をつかう」ことで、
お酒にはうれしい変化が起こります。
この「有りがたし」は、搾りたてと、寝かせてからでは、
うま味が変化する率がおおきいのです。
時間が経つと、全然ちがう味わいになるんだそうですよ。
この変化を味わってもらうために、
「搾りたて」を春に販売して、
「寝かせたもの」を秋に販売する予定だそうです。

ほぼ日スタッフは、仕込みをしているときに、
吉川町まで見学にいったのですが、
そのときに、早めに仕込みおわった「有りがたし」を
のませていただきました。
そのときの味わいは、
月並みな言葉ですが、「フルーティー」な、
まるで、マスカットのような味がしました。


(試飲中のdarling)

ヤマモトさん曰く、
「それが、寝かせると、
 本当に、おどろくほど、かわっていくんです。
 仕込んだときは、フルーティーっていっても、
 粗削りですけれど、ねかせたときは、
 とろりと、ほんとうにまろやかなんですよ。」


ただ、でもこのほぼ玄米という状態で、
おいしい日本酒をつくるのは、
高い水準の技術が必要です。

というのも、玄米の外側についている糠には、
たんぱく質や、脂質を含んでいて、
それが、麹菌や酵母が発酵するのを邪魔し、
一般的には、味や香りをそこなってしまう、
と、いわれているのです。

そこで登場するのが、吉川町の杜氏、富岡さん



杜氏になって60年という経験があり、
そして、培ってきた理論があったからこそ
玄米から日本酒をつくる、という難事業に
挑戦して、成功させることができたそうなのです。

ヤマモトさん曰く、
「ふつうだったら、精米率90%の酒米で
 お酒を作ろうというだけで、無理だよ、と
 あきらめちゃうか、
 もしくは、できるけど、味は保証しないよ。
 なんていうことなんですよ。
 でも、富岡がつくったこのお酒は、
 私が味を、きっちり保証いたします!」
 


(有り難いポイント:3)水

吉川町には、尾神岳という標高757mの山があり、
そのブナ林に降った雨が伏流水となって、
流れています。
この水は、酒を劣化させる鉄、マンガンを含みません。
聞いたことが有るかどうかわかりませんが、
水に軟水、硬水という分け方があり、
この水は「軟水」。
お酒 の仕込みは水によって味に違いが出るのですが、
「軟水」の場合は、普通は米が溶けづらく、
端麗の酒になりやすいといわれています。
水の特徴を知っているからこそできる
酒造りなのです。
しかも、山田錦は、この水で育てています。

去年は、発売後1週間で売り切れ。

「有りがたし」が、世に出たのは、去年のことでした。
800本を生産したのですが、
なんと発売後1週間で売り切れ
地元の人の間で評判になって、
口コミでどんどんうれていってしまったそうです。
そこで、今年は、その約3倍の2000本を仕込み
販売する予定になっています。
それでも、とても本数がすくないのですが・・・。

と、こんなお酒の酒粕なのでありますよ!!!


さて、コホン。
エキサイトしてしまいました。
今回販売しようとしているのは、
この「有りがたし」を仕込んで、
それをしぼったあとにできた酒粕なんです。

「さけかす」というと、
なんだか、つまらないくずのようなもの、
って思ってしまいがちですが、
じつは違うんです。
ヤマモトさんはちょっと憤慨しながら
説明してくださいました 。
「酒粕には実は、まだまだアルコール分が残ってるし、
 ビタミンやミネラル類、も多くふくんでいます。
 とくにこの「有りがたし」は、
 ほぼ玄米からつくっているんですから!
 昔は、これを「かす」などというのは
 もったいないから、
 手につかめるお酒ということで「手にぎり酒」
 なんて言ってたこともあるそうですよ。
 水分が、日本酒という液体のお酒になって、
 固形の部分が、酒粕になったんだって
 考えてもらうと、分かりやすいかもしれませんね。 」


ようやく「酒粕」までたどりつきました。

先日、「有りがたし」をつくっている、
「よしかわ杜氏の郷」のヤマモトさんが
連絡をくださって、
「せっかく糸井さんに名前をつけていただいた
 お酒の酒粕なんでね。
 是非、ほぼ日スタッフのみなさんにも
 食べていただきたいと
 おもったんですが、どうでしょうか??」
と。


(ヤマモトさん)

もちろん、いただきます!!
ということで、まずは、
ほぼ日スタッフでたべるために
少量だけわけていただきました。

届いた箱をあけたときから、
お酒のすご〜くいい香りがしました。
甘酒をつくったり、あみで焼いてみたり。
まろやかな味がしましたよ。
こんなに、濃厚な甘酒は、飲んだことがなかったし、
ただ焼いただけの酒粕に味わいがあるとは
おもってもみなかったことです。
いままでに食べてきた酒粕とは、
明らかに「別のもの」ってことがわかりました。

こんなにおいしい酒粕、
ほぼ日の読者のかたにも、
ぜひ、あじわっていただきたい!

そして、ヤマモトさんにお願いしたら
「もちろんですよ!」と快諾していただいたのです。

「有りがたし」の酒粕は100名様に!


なにぶんにも、2000本しかつくらないお酒の
酒粕なので、そんなに量がありません。
ほぼ日にわけていただいたのは、
1袋500グラムを、100袋。
つまり、100名様に販売できることになりました。

もしも、ご注文をご希望の方が、
100名をこえてしまった場合は、
公平に抽選にさせていただきますね。
(その際は、ご注文受付終了後、2〜3日後に
 このページで当選の方を発表いたします。)

そして、本当に申し訳ないのですが、
送料込みのお値段が、こんなふうになってしまいます。

酒粕は、1袋500グラムで、250円という
ごくごく普通のお値段なのですが、
それに加えて、送料+代引き手数料+税金が、
800円かかってしまって、
合計で1050円になってしまうんです。

今回は、ほぼ日ストアの販売とは別の方法で、
ほぼ日が注文をとりまとめて、
吉川町の「杜氏の郷」にお伝えする、
という方式なので、お支払い方法の
選択肢が、「代引き」しかありません。


吉川町のヤマモトさんも「送料がかかっちゃってねぇ」と、
もうしわけなさそうだったのですが、
それが通信販売の宿命ということで納得し
今回の販売をさせていただくことになりました。
「それでもいいので、たべてみたい」
とご理解してくださる方だけに、
申し込んでいただくということになります。
もともと250円の酒粕ですが、
「一回かぎりだし、希少なものだし、
 1050円で買ってやれ!」ということで
どうぞ、よろしくお願いします。

そして、その罪滅ぼしというわけではありませんが、
ヤマモトさんが、フトッパラにも、
さらにプレゼントをつけてくださいました。

【「有りがたし」プレゼント!】
酒粕ご希望の方が100名をこえてしまった場合でも、
ご注文希望のかた全ての中から抽選で2名様に、
限定2000本しか販売されない。
「有りがたし」を1本づつプレゼントいたします!
(発表は、後日このページにて。)

【「有りがたし」優先予約!】
酒粕をご購入いただいた方のなかで、
「有りがたし」もぜひ飲んでみたいという方は、
優先予約ができます!
(もちろん、強制ではありませんよ〜〜。)

※酒粕をお届けする際に、
 「ほぼ日の予約番」を明記したお手紙を同封いたします。
 日本酒「有りがたし」をご購入ご希望の方は、
 商品がとどいてから、1週間以内に、
 吉川町「杜氏の郷(TEL 0255-48-2331)」に
 お電話でご注文ください。
 その際に、「ほぼ日の予約番号」を
 お伝いただくことになります。
 
それでは、お申し込み方法などを
次のページでお読みいただいて、
ご注文(ご応募)くださいませ。


ご注文受付期間は、
3月13日(木曜日)〜
3月17日(月曜日:正午)までです。
※酒粕のお申し込みは
 本日3月17日13時をもって
 終了いたしました。
 たくさんのお申し込み、
 どうもありがとうございました。

2003-03-13-THU

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