どうぞよろしくおねがいします。 |
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ばななさん! 鼻の絆創膏、どうしたんですか? |
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これね、鼻のほくろの下に 脂肪のかたまりができて病院に行ったら 「ほくろも大きくなってきてるし、 できものとあわせて取りますか」と言われて。 今日までには治ると思ったんだけどなぁ。 いい? このままで写真、大丈夫? |
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大丈夫です。 |
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じゃあ。 最初に、手帳を見ていただきましょうか。 |
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そうですね! (手帳を取り出す) こちらが「ほぼ日手帳」の 春の限定カバー「ミコノスの窓」です。 ばななさんはミコノスをよくご存知なので おわかりだと思いますが、 これはミコノスの白い街並みと たくさんの窓をイメージしています。 |
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すごく、すごーくイメージわかります。 |
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‥‥よかった! しおりの部分は、青いガラスビーズです。 ミコノスのお土産屋さんにあるような。 |
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うん、こういうビーズも、 島にはビックリするほどありますね。 こんなにあってどうすんの、っていうほど(笑)。 |
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(笑)はい。 このカバーの販売に合わせて ミコノスの紹介をしたんですけど、 それを見た方から「行ってみたい!」 という声をたくさんいただいたんです。 今日はミコノスのお話をいろいろ聞かせてください。 |
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何でも聞いてください。 ‥‥って、今日はミコノスの話なのに、 こんなセーター着てきちゃった。 これも、写真、大丈夫ですか? |
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ミコノスなのに、ハワイ!(笑) |
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大丈夫です(笑)。 ばななさんが最初にミコノスへ行ったのは 何がきっかけだったんですか? |
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10年くらい前なんですけど、 イタリアに住んでいる友達に 「ミコノスに行こう」と誘われたんです。 イタリアってバカンスが1か月くらいあるから、 友達は毎年スペインのイビサ島や イタリアのサルデーニャ島など いろんなところに行っているんです。 でも、「結局はミコノスが一番よかった」って。 |
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へえー。 |
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それは、イタリア人? |
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日本人とイタリア人のカップルです。 でも私、ミコノスって、 「世界中からゲイが集まる島で、 クラブがあって朝までさわがしくて、 ドイツからの観光客がドドッと着いて、 1日まわってドドッと帰っていく」 みたいなイメージがあったんです。 あと、車が入れなくて 歩かなきゃいけない街、というイメージもあった。 私、イタリアのベネチアに行くと いっつも道に迷って、本当に泣きたくなるんです。 車を入口に置いて、あとは歩くしかないようなところは 私には絶対に無理だと思っていたから、 ミコノスも多分ダメなんじゃないかなと。 |
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じゃあ、最初は誘われても 乗り気がしなかったんですか? |
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うん。でも「すごくいいところだから」って 何度も誘われて、 まあ、そこまで言うなら1回行こうかと思って 夏に、その友達と私の家族と イタリアのミラノから飛行機で行きました。 |
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ミコノスには、一度ギリシャに入国して アテネ経由で行くのが一般的ですけど 夏はいろんな国から直行便が出ていますよね。 |
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そうです、そうです。 ミラノから直接ミコノスまで ちっちゃな飛行機で行きました。 |
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最初はどんな印象でしたか? |
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夜に着いたものだから、 ただ「暗いなあ」っていう印象しかなかったんです。 でも朝起きると、バーッと 青い空と白い建物っていう ギリシャらしい景色が開けていたので 本当にビックリして、 なんだか冗談みたいな場所だなと思いました。 あと、印象に残っているのは、 水が冷たかったことです。 |
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え、海ですか? |
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うん、もう考えられないぐらい冷たくて。 夏で、肌が異常に焼けるくらい陽射しが強いのに、 どうして水がこんなに冷たいの! って。 しかも、魚がほとんどいないんですよ。 魚なんて泳いでいないのに、 なんで魚食べてるんだ? とか、 さまざまな疑問が今もちょっと残っています。 魚、いないですよね? |
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はい。エーゲ海って プランクトンが少ないこともあって 意外と魚の数が多くないんです。 だから、魚は肉よりも高いし、 泳いでいても小さいのしか見かけないです。 |
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そうそう、ビーチにいるね、 ちっちゃくてグレーの魚。 あんなのいてどうするんだ、 っていうくらいの。 |
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ミコノスでは、どこに泊まったんですか? |
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最初に行ったときは、 子どもがすごく小さかったから あまり歩き回れないし、 楽なところに泊まろうと思って、 ロイヤル・ミコニアンに泊まりました。 |
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すごい、ミコノスの 5つ星ホテルです。 |
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5つ星! |
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はい。すごく高かったです。 |
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ミコノスの中心街から かなり離れたところにありますよね。 ビーチは近いけれど。 |
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▲ビーチに面したロイヤル・ミコニアン |
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うん。最初は、そのほうがいいかなと思ったんです。 ビーチの近くに泊まって、1日中泳いだり ゴロゴロしてたりすればいいやと思って。 そしたら、泳げないくらい 水が冷たかったし、魚もいなかったから、 結局ビーチ側ではなく、 街のほうに車で遊びに行ってました。 |
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ミコノスタウンとよばれる、 ホテルや土産物屋や レストランが密集しているところですね。 |
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▲迷路のような細い路地が特徴的なミコノスタウン。 |
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そう。入り口に車をおいて 街の中を歩いたんですけど、 最初は絶対に迷うだろうなと思っていました。 でも、実際はそんなことなかったです。 街自体がせまくて、海と山側がある、 神戸みたいな場所なんですね。 だから、もし迷っても とりあえず海が見える方向に歩いて 港に出てしまえば なんとかなるってこともわかりました。 |
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街はどんな印象でした? |
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私、自分でもこれまで 相当いろんなところに行ったと思うんですけど、 ほかのところに比べて、 すごく気が楽なところだなぁと思いました。 |
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へぇ~。 |
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たとえばイタリアのカプリ島にも 何回か行っているんですけど、 なんだか、カプリよりも平和で のんびりしているような感じがしました。 それと、ギリシャの人たちって 基本的に働き者というのか、 体を動かして働くのが苦じゃない雰囲気なんです。 それがまず気持ちいいなと思いました。 レストランでも、きびきびしていて 「ここにいるからには体を動かしたい」みたいな。 何て言うんだろう‥‥いきいきしてる。 |
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たしかに、夏の観光シーズンは特に、 みんなかなり必死で働いてますね。 |
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珍しいことですよね。 のんびりした観光地って、 ふつうは働いてる人も、 なんとなくダラッとしてる。 あの「働いてる」っていう感じは かなり大事なんじゃないかなと思います。 |
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(つづきます) |
2014-03-13-THU |