自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

はじめまして、エノモトです。

こんにちは!

今日から自転車(チャリンコで行きましょうか?)について、
いろいろ書かせてもらうエノモトと言います。
どうぞヨロシク。

「自転車に乗りませんか?」的な雑誌記事や番組は、
最近けっこう見かけますよね?
ここでは、そういうのも一応含めつつ、
ほぼ日らしくもうちょっと変わった話題も
展開していく予定です。
コンセプトとしては、
「あえて自転車を選択する、ラジカルな都市生活者」
みたいな感じです。
でも、このページを読んで
チャリンコが乗りたくなるかどうかは、
読んでるあなた次第。一応それを期待しつつ、
書いていきたいなぁ、と思っております。

僕の仕事はいわゆるメッセンジャー、自転車便ですね。
もうかれこれ3年弱やってます。
体を使って、汗を流して仕事してるので、
ビールがメチャクチャうまいです。
おまけに疲れ果ててるので、不眠症とは無縁。
でも実は今、長期休暇を無理矢理とって、
シカゴに滞在中。
こっちのチャリンコ友達のところに転がりこんで、
とりあえずお金を節約節約の毎日なのです。

日本一周は?
レースは?
……、やってません。
そういうのも嫌いじゃぁないんですが、
どっちかっていうと僕の興味は、都市の中でのチャリンコ。
チャリで移動すると、
都市ってモノスゴク楽しい空間に変わります。

僕も以前は東京のけっこうな郊外に住んでました。
その頃は、普段の移動は全て電車かバス、
チャリンコとは縁がない生活だったのです。
それが劇的に変わったのは、
23区内に住むようになって
チープな「マウンテンバイク風」自転車を買ってから。
お金がかからないし、
今まで気にしていた時間の制約もなくなったんです。

例えばクラブに遊びに行っても、
途中で「つまんないっ!」と思ったら
すぐ帰れるようになりました。
わざわざ次の店を探すとか、
駅に行って始発待つとか、
タクシーにウン千円払うとか、
公園で寝る(!)とかする必要はなくなって、
さっさとサドルにまたがってシャコシャコこげばいいんです。

おまけにどんなに暑い季節でも、
早朝の都会を走るのは最高に気持ちいい!
疲れたら、自動販売機でジュース買って休憩すればOK。
それでも、始発電車よりは圧倒的に早く家に帰れます。

なんていう感じでチャリンコにのめり込んで行ったんです。
そのうちにいろいろと調べるようになって、
『自転車はあらゆる他の乗り物と比べても、
 もっともエネルギー効率が良い』
とか、
『自転車に乗った人間が発揮する移動能力は
 コンドルのそれよりも高い』
みたいな、別に知らなくてもいいんだけど、
知ってると妙にうれしくなる知識も得ました。
さらに、世界中のいろいろな国、都市で
チャリンコをめぐるエキサイティングな動きが
発生していることも、僕を興奮させてくれました。

・バイシクルメッセンジャー世界大会
・クリティカルマス
・バイクサマー

なんていう面白いものがこの世界にはあって、
それに引きずられるようにして
僕自身も海外によく行くようになりました。

僕はこう思います、
『都市生活者はすでに石油および原子力エネルギーの
 多大な恩恵を受けている。それを認識した上で、
 せめて個人単位の移動に石油や電気を使わないこと。
 そしてそういう都市生活をエンジョイすること。
 これはとても現在的な「アティチュード」であり、
 すごく身近な「自由」の獲得である。』

どうでしょう?
たぶん、あなたが思ってるよりも
ずっとチャリンコって面白い世界なんですよ。

2000-08-28-MON

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