自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

第32回 
まだまだ「がんばんない」方がいい時もある。

こんにちは。

お昼時にうまく休憩が取れた日は、
皇居前の芝生広場で昼寝するのが
無上の喜びのエノモトです。
(休めない日も多いんですけどね。)

この時は、
なんだかもう世界中敵に回したとしても

「自分が一番気持ちいいっ!」

って言いたくなります。
ホントホント。

さて、
「がんばんない方がいいこと」
の第2弾です。

前回は女性向けの話題でしたが、
今回はぐっと、ぐぐっと、男性向けの話題です。
自転車のサドルにまたがると、股間が圧迫されますよね?
そうなると、気になるのが…。
そう、男性には気になる肝心なものの機能。
ずばり、
(ちっちゃな声で)インポです。
これも女性の足の太さと負けず劣らず、重要な問題ですね。

自転車業界ではここ数年、
股間の下部を不必要に圧迫しないために、
特殊な形状をしたサドルや、
ゲル状の衝撃吸収剤入りのそれが開発されています。
けっこう人気があるようで、
自転車屋さんでもかなり見かけます。

なんて言ってる僕も、
ちょっと前までゲル入りのサドルを使ってました。
ん〜、効果はあるのかなぁ?
まぁ、これは個人差があるので何とも言えません。
今は、普通のサドルなんですが、
僕自身の機能は、今のところ問題です(笑)。

去年、アメリカはシカゴに行った時、
セントルイスで内科医をしている自転車乗りの、
ダン・クライマンにいろいろ話を聞きました。
ダン先生、待ってましたとばかりに、資料を開き説明開始。
解剖図を見ると、
確かに自転車のサドルと股間が接触する辺りに、
たくさんの血管が集まっています。
つまりこれらの血管が、
勃起する時に血液をバンバン送り込んでいる訳です。

「そりゃぁ、確かにここが圧迫されたら、
 血流が悪くなって困ったことになるんじゃないかなぁ。」

なんて僕が思ってたら、ダン先生面白いことを言いました。

「過去の様々な症例を調べたんだけど、
 僕が調べた中に、自転車とインポテンツの因果関係を
 明確に物語るものはなかったんだよ。」

だそうです。
一応、1つだけ症例が見つかったそうですが、
それは以下のようなものでした。

『60歳台の男性が運動不足解消のため、
 いきなり激しく自転車に乗りだしてインポとなった。
 自転車に乗るのを止めたところ勃起が復活した。』

う〜む。う〜む…、ですよね。
年齢の問題、いきなり激しい運動を毎日始めている点、
これらを考えると、やはりこの人のインポテンツも、
自転車との関連よりむしろ、
慣れない過度の運動による疲労が主な原因っぽい感じです。
やっぱり、無理に頑張り過ぎたことが問題なんでしょうね。

過ぎたるは及ばざるが如し、なんて言葉もありますけど、
上のオジサン、何だか可哀想…。
ま、機能が回復したのは何より。

適度の緊張と、適度のリラックス、そして程よい負荷、
これが大事なんですね。

Ride safe!

2001-05-26-SAT

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