自転車思想。 チャリンコは、未来そのものの顔をしている。 |
第41回 1971年生まれ、1999年の夏。 こんにちは。 あぢぃ〜〜〜〜!! 真夏、がやってきました。 夏といえば、僕にとって一昨年と昨年の夏は、 文字通り“自転車の夏”でした。 なんたってバイクサマーと呼ばれるイベントのために、 2年連続、7月末から9月までアメリカに行ってました。 きっかけは、1通のEメール。 1999年の2月、何気なく入っていた、 アメリカのとある自転車メーリングリストに、 こんなメッセージが書かれていたんです。 「1999年の夏、サンフランシスコのサイクリスト達は、 世界中のサイクリストを招待します。」 それが、バイクサマーというものでした。 天啓にうたれる、なんて表現をすると、 大げさ過ぎると思うかもしれません。 でも、僕にとってはそれくらい衝撃的だったんです。 1999という数字、 今となっては単なる2年前の記号にしか過ぎません。 でも、その年に入ってまだ2ヶ月しか経ってない時点では、 僕にとってそれなりに意味深い数字でした。 20代後半の人だったら、わかってくれるかな? そしてサンフランシスコ。 以前から、何度かこのページで登場してる地名ですね。 クリティカルマス発祥の地であり、 マウンテンバイクが産声をあげた所。 もっと過去にさかのぼれば、 1960年代、おそらく世界中で最も熱かった街。 そして、リーバイス。 何と言うか、僕の心の世界地図の中で、 サンゼンと輝いている地名なのです。 僕は1971年に生まれました。 その4年前、1967年のサンフランシスコを、 フェンダーのストラトキャスターでも抱えながら、 体験することは、当然だけど不可能なことです。 でも、1999年に自転車をたずさえて、 そこに行くことは可能でした。 単純に、お金と時間の問題ですからね。 というわけで、 僕は即座にバイクサマー参加を決意しました。 そして、同時にこんな夢想をしていました。 1999年の夏、サンフランシスコから、 自転車をキーワードにしたでっかい祭りが始まるんだ。 最初は小さいかもしれない。 でも、年を重ねていくごとに祭りは大きくなって、 世界中の自転車乗り達が集う、壮大なものになっていく。 そんなことを、です。 あ、別に笑ってもいいですよ。 夢想するのは、誰だって自由だし、 そういうことを考えながら、 その夏を迎えた僕は、かなり幸福だったんだ、 と今では思うからです。 結論から先に言っちゃうと、 1999年のバイクサマーは、 それほど大きなものではありませんでした。 ついでに、恐怖の魔王も降ってこなかった。 それでも、いろいろなことがありました。 いろんことを、見聞きして、 いろんな人と知り合いになったんです。 これらは、間違い無く僕の財産です。 過去って、そういうものだと思うんですが、 あの年にサンフランシスコに行かなければ、 今の僕は、全然違った生活を送ってるはずです。 ほぼ日で文章を書かせてもらってることも、 おそらく無かったでしょう。 だから、夏のこの時期に、 僕のバイクサマー体験記を書こうと思います。 まぁ、のんびりお付き合いください。 Ride safe! |
2001-07-30-MON
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