「しろくま君」をはじめとする
『谷川俊太郎質問箱』の本に登場する
たくさんの住人たちの生みの親、
イラストレーターの江田ななえさんを
今日はご紹介したいと思います。
(今日はこちらのページで
江田ななえさんは、谷川俊太郎さんといっしょに
サイン会をしていますよ)
江田さんは、本の表紙、ポスターなどの広告、
雑誌の挿画など、イラストレーターとして、
幅広い活動をなさっています。
北海道生まれ、血液型は谷川さんと同じO型です。
「ほぼ日」では、今回の単行本だけではなく、
「質問箱」が連載されていたときから
この企画のイラストを描いてくださっていました。
江田さんの描くイラストのなかでも、
最も印象的なのは、しろくまの絵です。
『谷川俊太郎質問箱』の本にも、いちばん多く登場する
このしろくまは、「ほぼ日」との出会いの
きっかけでもありました。
単行本『谷川俊太郎質問箱』の
アートディレクションを担当したのは
「ほぼ日」の乗組員である山口靖雄です。
山口が、実家のある福岡に帰省したときに、
しろくまが描かれた1枚の大きな広告ポスターを
繁華街のビルで見つけました。
そのイラストを描いたのが江田さんでした。
「この絵はきっと『ほぼ日』にぴったりだな。
いつかいっしょに何かできるといいな」
と、直感的に思った山口は、
その絵を頭の引き出しにしまっておいたのだそうです。
2006年のゴールデンウィークにはじまった
webページ「谷川俊太郎質問箱」の連載、
ゴールデンウィークだけの単発企画として制作され、
江田さんのイラストはありませんでした。
連載を終えたあと、読者のみなさんから
たくさんの反響をいただいて
「次もやろう。夏休みに連載しよう」と
シリーズになることが決まったときに、
山口が思い出したのは、江田さんのイラストでした。
そこから山口は、福岡のビルに問い合わせをして
江田さんを紹介していただいたのです。
山口から連絡を受けた江田さんは、まず、
「谷川俊太郎」という意外な名前に驚き、
ぜひやりたい、と考えてくださいました。
ところが、売れっ子の宿命で、
スケジュールが調整できない状態です。
そんなとき、江田さんの旦那さまが
「『ほぼ日』で『谷川俊太郎』さんでしょう?
ぜったいに、やってこい!」
とおっしゃってくださったそうで、なんとか時間を割き
打ち合わせに来てくださいました。
しかし、いざ連載にあたっては、いろいろと
考えるところもあったようです。
江田さん
「何といっても谷川俊太郎さんのページですし‥‥
でも、そのことをあまりに深くとらえると
萎縮してしまったり、
小さくまとまってしまったりしそう‥‥と思ったので、
そこからなるべくはずれるようにがんばって(笑)、
のびのびとやらせてもらえるようにしました。
山口さんからも、
とにかくのびのびやってください、と
言っていただいて。
そうすると、どんどんおもしろくなっていくし、
そのうえ光栄だし、ほんとうに楽しいお仕事でした」
この企画が本になるかもしれないと聞いたときには、
絵は入らないだろうと思っていたのだそうです。
江田さん
「自分が絵を描くんだ、とわかったときには、
やった、うれしい!と思いました。
好きなものや描きたいものを
どんどん紙面に入れていっていい、という指示を
いただいたので
『パンダにネクタイさせるのはどうですかね?』
『カピバラ出してもいいですか?』
とおそるおそる提案すると、そのたびに
『いいですねー!』って返事が(笑)。
こんっっなに、好きにさせてもらっていいのかなぁと
思いつつも、すごく楽しかったです」
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『谷川俊太郎質問箱』が一冊の本になった感想を、
江田さんはこんなふうにお話しくださいました。
江田さん
「思い入れがあるものって、実際に目にすると、
思い『以下』になることがあるけど、
もう、完全に、それ『以上』でした。
もちろん、質問も谷川さんの答えもすばらしい。
でも、できあがった本を見て
私が何よりもうれしかったのは、
私の描いた絵を
かわいがってくれている本だなぁ、
ということがわかったからです。
この仕事をしてほんとうによかった、と思いました。
それはもう、ありがとうございました、と
言いたいです」
ずっと挿画を担当しながらも、江田さんが
谷川俊太郎さんとお会いになるのは、
今日8月3日がはじめてです。
「眉毛を片方描き忘れたまま
出かけてしまいそうなぐらい緊張しそうなので(笑)、
あまり考えないようにして、行きます」
さて、江田ななえさんが
眉毛を片方描き忘れているかどうかは
みなさん、こちらのページでごらんくださいね。
今日一日、谷川さんといっしょに本に挿絵をします。
江田ななえさんへの応援メッセージ、
お寄せいただければうれしいです。
江田ななえさんホームページ big-belly laugh!
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