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川野 |
佐々木恭子アナウンサーからの質問は
「歴史を勉強しても
人はなぜ利口になっていかないのか」
でした。 |
谷川 |
人間って、つねに
リセットしてゼロに戻っちゃう
生きものなんです。
ぼくも小学校から高校まで、
学校で歴史の勉強をしてきたんだけど、
思春期にリセットしちゃいました。
歴史よか、もっと大事な
例えば恋愛のような、いろんなことが
ぼくの身に起こっちゃったからです。
そういうことが、そこまで習ったことに
上書きされていっちゃうわけ。
そうすると、歴史の知識がゼロになるので、
だから人は利口にならない。
そういうことではないでしょうか。
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糸井 |
なるほど(笑)、納得します。
自分のことを考えるとよくわかりますが、
ほんとうにリセットしますね。 |
川野 |
糸井さんはどんなときに
リセットしてしまうんですか? |
糸井 |
それは、「日々」かもしれない(笑)。
ROMとRAMってあるでしょ?
一度記憶したら忘れずに
長く取っておく記憶と、
その都度取っておくための
どんどん上書きされる記憶。
俺にはどうも、ROMの機能が
ないみたいなんです。
どんどん上書きが可能です。 |
川野 |
長期保存には向いていなくて、
それで「ほぼ日刊」に、ですか? |
糸井 |
そう、そう。 |
谷川 |
ぼくも長期記憶はすべて
外づけのハードディスクに置いておいて、
ときどき差し込んでつなぐ、ってかんじかな。 |
川野 |
なるほど。
谷川さん、パソコンをお使いになるんですね。 |
谷川 |
そうですよ。詩人というと、
えんぴつで原稿用紙に、という
イメージがあるけどね。 |
川野 |
佐々木アナウンサーへのお答え、
ありがとうございます。
次の質問は『とくダネ!』芸能デスクの
前田忠明さんからの質問です。
(つづきます)
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