々木アナウンサーからの質問。 谷川俊太郎出張質問箱 inザ・冒険王 その1

川野 谷川さんのもとに、
ほんとうにさまざまな質問が
届くと思うんですが、
いつも答はどのようにして
考えていらっしゃるんですか。
谷川 何も考えずに、反射神経で
パッと答えることができれば
それでいいんです。
今日のステージはライブだから
そうしやすいんですけれども、
メールで来た質問に
メールで返事を書くときには、
やっぱりそうはいかないくてね。
いったん答えたうえで、
「いや、この答え方はまずいかな。
 もうちょっとうまい答え方があるはずだ」
なんて、手直ししたりしていました。

川野 本には、6歳のお子さんからご年配の方まで、
年代や性別を選ばず、
いろんな方から質問がありますね。
糸井 あんがい、同じ質問が来ることは
少ないんですよ。
そこにぼくはとても感心します。
川野 質問がいちばん多いのは
何歳くらいでしょうか。
糸井 これはぼくの個人的な考えなんですが、
年を取れば取るほど
質問は増えるんじゃないかな。
質問や疑問というものは、
解決すればそのぶん
増えていくんでしょうか。
谷川 年を取ってくると、
どんな質問にも答はないんだと
思うようになりますもんね。
だから、質問だけが
ふつふつと残っちゃってるんじゃないかな。
それは、答を
信用しなくなるからかもしれない。
とくに、割り切った答を信用しなくなる。
川野 でも、谷川さんは、本の中で
信用される答を考えないと
いけないわけですね。
谷川 うん。だから、みんながぼくの答を見て、
ちょっと疑ってくれたほうが
また次の質問が出てきて
おもしろいんだろうと思います。

川野 答に詰まるということはないんですか。
谷川 たとえ詰まっても、
「つまらなくない答」をしよう
というのが、物書きの
一種のプロ根性です。
だけど「ほぼ日」って、けっこう意地悪でね、
答えにくい質問とか
わざわざ選んで送ってくるんですよ。
糸井 (笑)そうなんです。
ただただスイスイ行ったんじゃ
おもしろくないし、
みんな、谷川さんと一緒に遊びたいからです。
サッカーでも野球でも、
必ず邪魔する人がいるでしょ?
あれがあるからおもしろさがあるんですよ。
だから、まあ、ぼくらは
ゴールキーパーのような役割を
果たしたと言えるんじゃないでしょうか。
谷川 質問にバラエティがあるから
答えても飽きなかった。
答えるのに詰まったら詰まったで、
どうにか答えてやろうって
ファイトが湧いちゃったね。
川野 それでは、そろそろ時間になってきました。
最後に、出演者のみなさんから
ひと言ずついただきたいと思います。
じゃ、まずはガチャピンからどうぞ。
ガチャ
ピン
ぼくね、今日ね、
谷川さんでしょ?
糸井さんでしょ?
ドキドキワクワクしながら来たんだ。
今日はうれしかったです。
ありがとうございました。

谷川 こういうところで
ガチャピンとムックに会ったのは
はじめてなんです。
今日はいろいろ話せたから、
すごくうれしかった。
これから、ガチャピンとムックの
いい絵本を作るからね。
ガチャ
ピン
よろしくお願いします。
川野 続いて糸井さん、お願いします。
糸井 この『谷川俊太郎質問箱』の本が
できたおかげで
こんな場所でこんなふうに遊べて、
ありがたかったです。
ガチャピンとムックの絵本のことは、
谷川さん、さっき控室で
さっそく打ち合わせをしていましたよ。
だから、きっと実現すると思うよ。
ムック ほぉ〜。
谷川 期限まで切られてしまいましたから(笑)。
川野 現実化しているんですね、
楽しみに待ちましょう。
では、最後にムック、ひと言どうぞ。
ムック は〜い。今日はね、
谷川さん、糸井さんにお会いして、
ほんと、うれしかったですぅ。
そして、これからわたしは谷川さんのおうちに
持っていくおみやげのことで
頭がいっぱいでありますからね、
よろしくぅ〜。

谷川 『谷川俊太郎質問箱』の文中に
おみやげの指定を
書いておきましたからね。
ガチャ
ピン
ぼくたちの絵本ができるの、
みなさんも楽しみに待っててください。
川野 本日は「谷川俊太郎出張質問箱inザ冒険王」に
おつきあいいただき、
どうもありがとうございました。
ガチャ
ピン
バイバイ、バイバーイ。
ムック どうもありがとう、ありがとう。
『谷川俊太郎質問箱』、
ステキなステキな本ですからね、
ぜひ読んでくださーい。



2007-10-15-MON