坊さん。
57番札所24歳住職7転8起の日々。

第211回 お久しぶりです!ミッセイです。

ほぼにちは。
ミッセイです。

といっても、
前回の更新がかなーり、
大昔になってしまいましたので、
僕のことを、わからない方もいると思います。

こんにちは。
僕は四国八十八ヶ所霊場という、
“お遍路さん”がたくさん集まる場所で、
お寺(栄福寺)の住職をしている坊さんです。

24歳の時に、
このお寺の住職になって、
その時から、
ここ「ほぼ日」で、
うれしかったり、
笑ったり、
おもしろかった事を書いています。

来月で僕も29才になります。

連載が更新されなかった時期に、
栄福寺を訪れた、
ずいぶんたくさんのお遍路さんに、
エールをもらいました。

ありがとうございます!

でも、
その中にも色々な方がおられて、
かなり重装備の、
疲れて死にそうな顔をした年輩のお遍路さんから、

「ネット  更新  頼む。」

と言われた時には、
なにかの暗号かと思いました。

ありがたい事に、
声を掛けてくださった人の多くは、
若く美しい女性でした。

その人達のために書きます!
(ウソですよ、冗談。死にそうな人にも向けて。)

今年の連休も、
栄福寺にはたくさんのお遍路さんが、
立ち寄りました。

特に、
子供の日は、
たくさんの子供連れの家族も来られて、
そういう日は、
僕もすごくうれしかったです。


そして、
栄福寺のモミジは、
美しい新緑を見せています。



いい季節だねぇ。
こういう緑色を見ていると、
なにか得も言われぬ気分を感じます。
僕は京都もこの季節が好きです。
けっこうお寺もすいてるしね。

そうそう、
栄福寺のラブラドール、
サクラの住む家にもつつじの花が咲きました。



今日もサクラはこの下でごろ寝です。
最近、ちょっとブタフィーヌ化が進んでいます。



僕の仕事の方も、
新しいこともありますが、
いつもの役割、つまりお葬式が、
今年の春もひとつ出来て、
97才のおばあさんのお葬式を拝みました。

僕は、
いつものように、
戒名と言われる
仏教の弟子になった証の名前を付けます。

この人の旦那さんの戒名が、

「秋月」

で始まっていたこともあって、
戒名は、

「春陽」

という言葉からはじめました。

「亡くなっても二人はカップルですもんね。」

という説明に、
娘さんやお孫さんはとても喜んでくれたけれど、
それだけでなくて、
亡くなった人の目線や存在って、
日の光のようだなって思うんです。

存在の境界線はすごく曖昧だけど、
はっきりと、
ここにあって、美しい物、よく見えるもの。

その他にも、

「詠」という言葉を使いました。

これは、
そのまま「うたう」という意味を込めました。

死というのは、
もちろんすごく寂しくて、
つらいものだけど、

僕には、
なんだか、
今、病気から解放されて、
おばあさんは、
すこしホッとしているような気がしたんです。

だから、一息ついて、
若く元気な体で、
おばあさんが歌ったり、
舞ったりしているような気がしました。


その他にも、
手描きの曼荼羅(マンダラ)を遂に納めたことだとか、
あたらしい不思議なお香を買ったことだとか、
お遍路さんをすこし、
僕も始めたことだとか、
話したいことはたくさんあるのですが、
また、お会いしましょう!

そう、そう言えば、
近くに住んでいる女性陣から、

「お経の話を聞きたい、話してくださいよ。」

という要請があったので、
そういう未熟なりの(僕が)
勉強会も始まる予定です。

そういうこともあって、
同級生坊さんの結婚式で訪れた名古屋で、
イングランド製の古い学習机を買いました。
学校で使われていた物のようで、
下品だと思われる落書きだらけなのは日本と同じですね。



これを説法机に使おうと思います。
なんかこれで、
スタートしたい気がしたんです。

折りたたんでも、
結構可愛いんです。



こちらの方は、
アップルのポッドキャストという
ネットラジオみたいなもの(?)でも、
流してみたいなと思っています。

では、ほんとに、またお会いしましょうね。


ミッセイ


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2006-05-19-FRI
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