愛されない虫の広場 |
第12回 ちょっとちょっと奥さん。 たいへんよー。 ダニよ、ダニ。 帰ってきたのよ、マ・ダ・ニ!!! というわけで、マダニ・リターンズです。 もう、前置き不要。今回はマダニ&ダニ特集です。 さあ、行きますよっ。 「愛されない虫の広場」大変好調のようですね。 うちのオットは、学生時代ダニ (といっても、植物につくほう)の 研究をしていましたので、 探したらダニについての本が出てきました。 ちょっと古いのですが、 マダニについても詳しく出ています。一つは、 江原昭三著『ダニのはなし2 生態と防除』技報堂出版 もう一つは、青木淳一著『ダニの話』北隆館、です。 この、青木さんの方の本には、 マダニに刺された方のスゴイ話が出ています。 やはり、山に入ったときに刺される方が多いようですが、 肛門のところを刺されて、とうとう周りの皮膚を ダニごと切り取らなければならなかった青年の話とか、 もっと大切なところの先端に食いつかれ、 1週間ほど放置しておいたがダニとわかり、 あわてて取り除いたが尿道まで達する孔があいていて おしっこが2本になって出た男の人の話とか、 笑うに笑えない悲惨な話が載っていました。 耳の穴やおへそや、女性のほうの大事なところにも 入り込むことがあるそうで、 う〜ん、ちょっと想像したくないですね。 でも、病院の先生も喜ぶぐらい、 滅多にあることではないらしいので そうこわがることはないそうです。 それよりも、家畜や犬などの被害が大きいと 書かれています。 私もうちの犬についたダニは何度もとりました。 うちの場合は、目のふちによくくっついています。 お腹いっぱい血をすったダニは ころりと落っこちるのですが、 家の床に落ちていたそれを見つけたこともあります。 踏まずに、そ〜〜っとティッシュでくるみ、 灰皿で焼きました。 シラミ、ダニなどのたぐいは、 つぶすと卵が床に散ってまた繁殖するらしいので、 ガムテープにくっつけて捨てるか焼却処分にします。 ところで、今回は虫を愛でる方のメールも掲載され、 私としては大変嬉しい限りです。 なかなか、こう、あからさまに 「虫、へ〜き」 という言葉を、ある程度の年齢から上になると いいづらいものです。 私など、もう、開き直って言いますけど。 アリの観察は確かに面白いです。 子どもの頃なんか、夏暑いのにもかかわらず、 しゃがみこんでず〜〜〜〜っと見ていた覚えがあります。 そういえば、小学校低学年ぐらいまでって、結構みんな 虫が好き、または嫌いじゃない感じでは ありませんでしたか? いったい、いつ頃から 「ご、ごきぶり〜〜〜っ、いや〜〜〜っ」 「くも、くもが、い、いる・・・・・っ」 というふうになってしまうのでしょうか? ちなみに、親が平気だからといって、 子どももそうだとは限りません。 うちは、高2の息子は大丈夫ですが、 中2のムスメはダメです。 「うちは、虫のおかげでゴハンが食べられるんだから!」 と言っても、聞いてくれません。 カイコの幼虫もらってきて見せたら 泣き出してしまったし、 洗濯物を干すときも 「私のは庭に干さないで、ベランダに干して」 (一度、何かの幼虫がくっついていたことが あったのです。でもちゃんとたたむときに 取り除いたのに)。 ちなみに、私は小学生の時テントウムシを飼っていました。 エサは、アブラムシです。 アブラムシのついた葉っぱを探してとってきては、 食べさせて成虫にするのが楽しみでした。 それでは、また。 行徳さゆり あぐぅ……。 いたい、いたい。いたいよう。やめてくれよう。 なにも、マダニの兄さん、そんなところに くっつかなくてもいいじゃねえか。 あんたにも人情ってもんがあるだろうによ。 ……ないか。 こわいです。こわすぎです。 ところで行徳さんは、夫妻で虫にたずさわる仕事を なさっているんですよね。 「虫のおかげでゴハンが食べられる」 というのは、そりゃそうなんでしょうけど、 それもなかなか味わい深い家庭です。 マダニ、まだまだあります。 こんにちはー!! 「愛されない虫の広場」をいつも楽しく 読ませて頂いてます。 今日はマダニのお話でしたが、 私も思い出しまた事があります。 2年前に中国の銀川という街に泊まった事があります。 ホテルもアメリカンタイプのきれいなホテルで、 砂漠の奥地からやっとこさ戻ってきて、 疲れ切っていた私はぐっすり寝ていました。 ふと夜中に珍しく目が覚めて、 トイレに行ったのですが・・・ ももの付け根にまん丸なカサブタが出来てたんです。 寝ぼけ眼で「なんじゃろなぁ〜」と触ってみると 柔らかいし、何か一カ所だけでくっついてるみたいで 回りは肌にくっついてないんです。 大きさは6〜7mmくらいのまん丸だったんです。 で、まだ寝ぼけたまま「カサブタならとっちゃえ!」 って力一杯剥がしたら、床におっこったんです。 よく目を凝らしてみてみると、 足がうじゃうじゃ動いてたんです!!(恐怖) で、ぎゃ〜と驚き、そのままベッドに 戻ってしまったのですが、 翌日からかゆくてしょうがないし、 そのカサブタがあったところは、 赤く腫れて固くなってました。 心配なので病院に行ったら、お医者さんは 「毒虫は中国にもういないから大丈夫!」 と胸をはって答えるので、疑いつつもちょっぴり安心し、 「強力消毒薬」なるものをお尻にぶすっと 注射してもらいました。 (この病院もすごいし、注射台もすごかった・・。) 帰国してから心配なので検疫で聞いてもわからないし、 何だったんだろうなぁ〜と思いつつも忘れていたので、 今日、マダニの話を読んで「これだったのかもっ!」 と思っています。 でも、ライム病って何なんだろう・・・。 ま、2年もたったけど元気だし 大丈夫なんでしょうけど。(笑) ゆかぽん 中国のマダニ。これまた強力そうですね。 しかし中国の医者よ。問題はキミだ。 「毒虫は中国にもういない」 ってアンタ。いないわけ、ないじゃないのさ。 ま、旅行者を安心させるための詭弁だったのかも しれないですけどね。 それにしても、“足のうじゃうじゃ生えたカサブタ” だって。あーん。もう、カサブタが正視できません。 まだあります。マダニ。しつこいのさ。ふふふ……。 こんにちは。 毎日、「ほぼ日」楽しく読ませていただいている お気楽主婦です。 先日、「愛されない虫の広場」で、 マダニについての投稿があり、 とてもイヤナ記憶がよみがえり、 またまた背筋が寒くなる思いをしたのですが、 お便りする元気もなく、今日まですごしてまいりました。 ところが、今日更新のページのなかで、 またまたマダニが登場しているではありませんか! そこで、遅れ馳せながら、勇気をだして 私のマダニ経験をお知らせしようとおもいます。 もう5、6年前のことなのですが、 我が家に遊びにきてくれたお友達の家族と、避暑に (季節は、当然夏です)沢のある近くの山に 遊びに行った後のことです。 首筋に触ったとき、なにかひっかかるモノがあり、 「いつのまにこんなところ引っ掻いたのかな?」 なんて思いつつカサブタだと思っていたのです。 しばらくたって、もう取れるだろうと思い 爪でひっかいてみたのですが、ぜんぜんとれず、 それでもがんばってとってみたところそれは 「ごまつぶ」 より少し大きいくらいで、なんと 「足」 がついているのです。 全身の血の気がひく音が聞こえるくらい (決して大袈裟に言っている訳ではありません) 驚き、体が震えたのはいうまでもありません。 で、翌日早速 「それ」 を持って、病院(皮膚科です)に行くと、先生は 「最近、山ん中入ったりした?」 なんて妙に落ち着いて聞かれたので、 「沢遊びに出かけた」 ということを伝えると 「これは、マダニだよ」 なんてまたまた淡々と答えられるのです。 私は、 「じゃあ別に、心配することはないですね?」 と聞くと、 「足一本残っていても、化膿することあるから、 そのまわり切るからね」 なんて言うじゃあありませんか。 30数年生きてきて、初めて体にメスが入るのが、 「マダニの足を取るとき」 なんて、人に言えないなんて思いながら、 手術は、あっと言う間に終わり きっちり2針縫っていただきました。 それからしばらく、消毒に通ったのは 言うまでもありません。 こんな間抜け(?)な経験をした人は、 わたしの周りには誰もいなかったので、 記憶の中で、無意識のうちに封印されていたのですが、 この世に同じ思いをされた方がこんなにいるのかと いうことがわかり、おもわずお便りしてしまいました。 虫は嫌いですが、「愛されない虫の広場」楽しみに 読ませていただいています。 我が家は田舎にあるので、 またなにかあったらお便りいたします。 それでは・・・ mokoママ 「からだになにかがべったり張り付く」 という経験は、わたくし、魚の目しかないざんす。 あれも、しつこかった。 スピール膏っていう貼り薬でふやかして、 ほじくり出すように取るんですが、 最後の最後、真皮一枚すれすれに残して 「かぽっ」 と取れたあとには、足の裏に、深い深い穴が あいておりました。 そのときの感情は、 ●魚の目が取れてうれしい 反面、 ●長年連れ添ってきた魚の目がなくなってさびしい 気持ちもあり、さらに、 ●あいた穴が、妙にキモチワルイ、けど、見ちゃう というものでもありました。 マダニが取れたあとって、穴があくのかなあ。 (ちょっと見てみたい) 芯の固いニキビを、取ったあとって、これまた 穴があくじゃないですか。あんな感じ? さて、マダニのメールはこのへんにして、 ちょっとカユイ、ダニの話にうつりましょう。 どうも。いつも楽しみにしています。 あれは忘れもしない事件ですが、 確か大学2〜5年生のどこかで起きました。 ある夏の日、寮の談話室という大きな畳敷きの部屋で つい、寝てしまいました。ちょっと廊下を進めば 自分の部屋だったはずなんですがね。 翌朝から大変です。 翌朝、からだ中がかゆい(←漢字で出したら 気持ち悪い字だったのでひらがなにしました)。 でも、まあ蚊かなんかかな、 と思ってそのままにしていましたら、 どうも全身に赤いボツボツが。 貧乏で悪いモノばかり食べてましたので、 なんかあたったか? と思いつつ、 なんとはなしに畳に目を近づけると、 小さなダニがうようようようよ…………。 ダニに明確にやられた! とわかったのは 生まれて始めてだったので、余計かゆくなりました。 で、友達に数えてもらいました。 ダニにやられた個所を。 なんと全身で200数カ所。 その一つ一つがきっちりかゆいんです。 夜も眠れず、ひたすらかゆい。 ゆかいとは大違いです。 蚊と違うことがわかったのが3日後でした。 蚊なら、せいぜい3日もたてばかゆみも腫れも 引いていきます。 それが、ダニの場合、一週間続くのです。 ダニが体を貫通するのが本当とすれば、 私は200匹以上のダニに体を蹂躙されたのでしょうか? まさに蹂躙ですね。 何匹か外に出られない奴らもいたんでしょうか? そして、まだそいつは・・・。 もう10数年前なんでだいじょぶですかね。 それでは、また楽しいお話を読ませてください。 Ishida その寮の談話室、床動いてそう。 寝たとたんに、「さささささ」って ダニのウエーブが起こりそう。 あー。 Ishidaさん、ダニってけっこうしつこく あとが残りませんか? だいじょぶでした? 200個所、というのは名誉の負傷かもしれない。 歴代寮生の記録だったりしてね。 さて、最後のデザートに、夏らしいメールを ご紹介します。夏らしいからって“さわやか”とは 限りませんけどね。では、どーぞ。 毎日「愛されない虫の広場」の更新を 待ち遠しく思いながら予習復習し、楽しみにしています。 梅雨が過ぎると夏ですね。 うちの家は、田舎の海沿いの「昔の家」なので、 何百年、いや、何千年も前から、一家揃って 「愛されない虫達」と苦楽を共にしてきました。 夏には家中の窓はもちろん、 出入りできるところは全てオープンになります。 海風が家の中を吹き抜け、昼寝には絶好です。 海にいるはずの生き物も同居する我が家では 夏に庭でネコとカニが遊んでいるのは日常茶飯事です。 フナムシ(白いゴキブリのようなヤツ)が たま〜に(昼夜を問わず)家の中を横断したりもします。 ゴキブリか!と思ったらフナムシだった‥‥ということで 「敵意」 がすっかりなくなるのはナゼなのかしらと思います。 フナムシの、とぼけた感じながら 目的意識をはっきりと持ってまっすぐに進んでいく姿勢に、 知らず知らずのうちに感動してしまうんでしょうか、 人間って。 ゴキブリは 「あっ人間だ!ちきしょー!やべぇ!」 とつぶやいて我々より先に敵意をあらわにし、 ちょっと小馬鹿にしたような雰囲気と風貌(特に色が)が 我々の敵意を増徴させるのでしょうか。 フナムシは夏限定なのに、 ゴキブリはいつもコソコソしてるので 憎ったらしく思うのでしょうか。 うちのゴキブリの最大の敵は キンチョールでもゴキブリホイホイでもなく 「母=My mother」 であります。彼女はサウスポーでゴキブリを 「パシッ!」 とつかみます!!!! そりゃぁもう早業(はやわざ)です。 ハエを箸で掴んだという、えら〜い人が昔いましたが そんな感じです。 「おかぁちゃん、すごーい! すごーい! カッコイイ!」 と、褒めてあげます。 そのワザを目のあたりにした私自身、本当に感動します。 彼女は「ハエ」も(箸では掴みませんが)手でたたきます。 机の端っこなんかに止まって一服しているようなのは 絶好のターゲットです。 両手を広げてスロー&スピーディーで、 成功率約92%です。 特にすごいと思うのはそれらの内蔵が 出るか出ないか程度のビミョ〜な「たたき具合」です。 「仏心(ほとけごころ)」 とか 「母性」 を感じます。 この人の娘でよかったと思う瞬間です。 以上、生まれて初めてのレポート提出でした。 p.s. 「愛されない虫の広場 」が ずーーーっと続きますように。 中村宇き子 なんだか神々しい文章。 心が洗われるようです。 でも……宇き子さん。 フナムシに感動する人って、 そんなに多くないと思う……。 しかし中村・母。かっこいいねー。うん。 それは認めましょう。 「かっこいいぞ、かあちゃん!」 と、次のゴキさん退治のさいには、 グッドマンになりかわって褒めてあげてください。 ということで次回を待て! ※メールは、postman@1101.comへどうぞ! |
1999-07-01-THU
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