日本ではチューインガムと言えば
やっぱりロッテ。
ロッテといえは、何といってもガムです。
クールミントガムとか、
グリーンガムとかに携わって
しばらくたってから、
このキシリトールの
チューインガムのデザインを
したわけですけど。
ロッテのチューインガムの
デザインをするときに、
いつも頭に置くのは、「王道感」なんですね。
王道を行くものが、
どういう顔つきであるべきか、
ということはいつも考えます。
例えば相撲で言えば横綱なわけですね。
横綱がどういう技を使うか、
横綱はあまり小技を使わないわけです。
それと同じように
小技を使わない方向を探ることを
意識しました。
もちろんメーカーが違うと
目指す方向も違ってきます。
あくまでロッテなので、
「王道感」にこだわったんです。
マークの中にFNCPって
入ってるでしょ。
これ最初入ってなかったんです。
途中でプラスツー配合になって、
この2つが配合された
意味がここにはあるんですけど。
これ、また取れるんですよ。
取れたやつはまだ店頭に出てないのかなぁ。
もう取れたやつが店頭に並ぶはずです。
本来はこのアルファベットは
もともとのシンボルマークには
入ってなかったやつですね。
これはシンボルマーク、
キシリトールの文字、
あとバックの色という
基本的には三つの要素で構成してて
それぞれのパーツは
あんまり細かいことはやってません。
例えばキシリトールっていう文字も、
同じ太さで見えるようにしています。
バックも、光ってるグリーンだけ。
言ってみれば
簡単な素材で組み立てられてます。
こういうパッケージデザインって
プラモデルみたいなところがあるんです。
まずいろんなパーツを用意して
パーツを吟味します。
パーツの段階で、
すごく簡単なパーツにしておくことが
重要です。
ひとつひとつが簡単でないと、
とても全体が複雑になっちゃうので、
ひとつひとつをできるだけ
簡単な素材にしておくことが
王道のデザインをするときには、
すごく重要じゃないかと思ってます。
それぞれが組み合わさったときに
ある力を持ってくる。
展覧会でもこと細かく
記載してますので、
ぜひじっくり
ご覧いただきたいと思います。
これは「明治ミルクと珈琲」
というシリーズです。
女性の方には、
500ミリリットルの
「おいしい牛乳」は量が多いので、
こちらの方がおすすめです(笑)。
こういう商品は
非常に強い力を持ったブランドが
すでにコンビニにはあるんですね。
ですから、後発で店頭に出ると、
棚に残り続けることが
実際には大変なんです。
みなさんが水戸芸術館に
このスーパーひたち乗って行くときに、
あのコンビニにこれが
あり続けてくれることを望んでいます。
ぜひ見かけたら、やさしい目で、
ごらんいただきたいと。
「あ、まだ元気なんだな」
って思っていただけると
うれしいですね。
下のところにも、
シズルの微妙な珈琲とミルクが
混ざり合う処理が施されてますけども、
実は最初の「ふんわりラテ」のときには、
単純なグラデーションだったんです。
今回は微妙に混ざり合ってるところを
バックにして印刷してます。
そうすることによって
白いところが、ミルクだという
印象をより引き立たせて、
商品を見たときに
唾液につながるようにしてるんですけども
まあそうなってるかどうかは
みなさんが、ご判断いただくことなので、
ご批評いただきたいと思います。
でね、これまでは
ぼくがデザインを手がけた商品だったけど
次にとりあげたい商品も
買っておいたんですよ。 |