2016年5月24日の「今日のダーリン」
・昨日は、厚木の先の「日向渓谷」まで、
 「ロックバランシング」っていうのをやりに行った。
 なんと偶然なのだけれど、この遊びを知ったのは、
 2年前にエルバ島に行ったとき。
 海岸に不思議なかたちで立っている石を
 見かけたことがきっかけだった。
 それが、ちょうど2年前の5月24日だったのだった。
 
 こういうアートがあることは知ってはいたのだけれど、
 どこかの海岸で、ふつうのだれかさんができることだとは
 思っていなかったので、ちょっと驚いて、
 その場で、さっそくまねしてやってみた。
 それほどいい出来ではなかったけれど、
 ぼくの立てた石は、冗談のようにうまく立った。
 「バランス」ということのおもしろさを、
 しみじみ感じたし、ある種の感動があった。
 思ったように石が立ったときには、気持ちがいい。
 呼吸がらくになって、「胸がすっとする」のだ。
 なにかの力を加えるわけでもなく、
 接着するためのなにかをはさみこむわけでもなく、
 石は生きもののように立つし、
 さらにその上に、さらにさらにその上にも石は立つ。
 奇跡でも魔法でもなく、それはできる。
 これを目の前で見たり、じぶんでやってみたりすると、
 あの「コロンブスの卵」の伝説について、
 あらまぁと思わざるを得なくなる。
 つまり、コロンブスが卵を立てたのは、
 「殻を割る」という、ルールのスキをついた方法
 「タネも仕掛けも」のタネによってだったのだが、
 実際には、卵は割らなくても立つだろう。

 石を、引力に逆らうかのように立てるということにも、
 さまざまな技術や方法があるだろうし、
 そのための修練の積み重ねも必要だと思う。
 たったひとつの条件は、「あるがままの石」を使うこと。
 つまり、目に見えるものは自然のままなにもしない。
 素晴しい石を探すことは要らない、
 気に入った石を見つけるくらいで十分なのだ。
 それを、「おもしろい」姿に組みあげること‥‥
 ちょっとね、そういう「チーム論」って魅力ない?

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
あと、石を積んでバランスとってるだけで痩せるかもよ。