ダーリンコラム

＜温める仕事＞ ショウガをすりおろして、エキスをしぼり、 お湯でうすめてはちみつで甘みをつける。 これを飲むだけで、ほんとうにからだが温まる。 高知に永田先生に案内されて見学したときに、 ショウガをつくっているえらく元気のいい人たちに会って、 それ以来、ショウガというものの本を ずいぶんたくさん読んだり、 ショウガをたくさん食べるようになったりしている。 ショウガ汁をお湯に溶け込ませたものを 温湿布につかっても、ほんとによく効くし、 入浴剤としてショウガを使うのも最高だ。 いずれは、このショウガを仕事にできないものかと、 ずっと思っている。 どういうふうにするのか、わからないままだけれど、 いいショウガの生産量が、倍増、3倍増するような そういう潮流をつくれたらいいなぁと考えている。 「ほぼ日」の仕事は、 「なんか温めること」じゃないかと、ぼくは思っている。 いまの世の中は、全体に、なんでもかんでも、冷えている。 人間の体温も下がっているというし、 女性たちの不健康の原因は、 ほとんど冷えからきているという説もある。 あんまり好きな言い方じゃないけれど、 人間関係も冷え冷えしてきている。 地球は温暖化しているというけれど、 人間は寒冷化していると思うのだ。 そういう状況のなかに、 「なんかあったかいもの」を混ぜ入れたいのだ。 ハラマキなんて、そういうものの代表でしょう。 実際にハラマキをつけたみんなの声を聞くと、 いかにこういう温かさを求めていたかが、よくわかる。 これから先の「ほぼ日」を考えていくとき、 わからなくなったら「温める」ということを カギにして考えていきたいと思う。 ま、そうは言っても、 急に「アイスクリーム」の仕事をしようか、 なんてこともあるかもしれないんですけどねー。

このページへの感想などは、メールの表題に、
「ダーリンコラムを読んで」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2003-12-08-MON

戻る