<遠景の予定が近づいて通り過ぎる>
だんだんと引っ越しの日が近くなってくる。
11月のうちに移転という予定なのだけれど、
まだまだ実感がわかないでいる。
たいていの予定というのは、
まずはずっと遠くに見えていて、急に近づいてきて、
いつのまにか遙か昔のことになってしまうものだ。
「その日が来たらいやだなぁ」だとか、
「その日が来るのかな、うれしいなぁ」だとか、
いろんなことを思っている時間がある。
うれしいことでも、つらいことでも、
ちょっと怖いような気持ちを持ちながら待っている。
怖いぞ怖いぞと思っている日も、
意外にかんたんに迎えられて
終わってしまったりする。
たのしみにしてた日も、
なかったかのように過ぎてしまう。
なんか‥‥なんとでもなるんだなぁ。
なんでも、忘れちゃうものだなぁ。
そんな気分がある。
あ、もしかして、これって「無常」ってやつ?
娘が生まれたばかりのころ、
伊勢丹の広告に赤ちゃんの写真があって、
この赤ちゃんが成人するのは21世紀です、
というようなコピーが記されていた。
それを見たときには、ぼくは赤ん坊と共に、
ほんとうに21世紀を迎えられるんだろうかと思った。
少し怖くて、気が遠くなるような気がした。
だけど、いまへっちゃらで
21世紀を過ごしてるもんなぁ。
同じように、いまから20年経ったとき、
自分はまだこの世にいるのかな?
いてみたいものだなぁ、その時代に。
本日は、ちょっとしみじみしてみました。
たったひと月先には、もう新しいオフィスで、
このコラムを書いているってことなんだよなぁ。 |