<マッサージみたいな>
超がつくくらいの軽いうつ状態なので、
いつもの「おじさん」に代理を頼むことにしました。
|
「世界史」の授業をやらずに
受験に必要な勉強ばっかりしている人たちが、
「有利」になっちゃうじゃないか、不公平だぞ、
って意見が聞えてきたよ。
いやぁ、それを言うなら、
日がな一日、
すべてを受験勉強だけに使える「浪人」って、
ものすごく有利だと思うんだけど、
それは不公平じゃないのか?
不公平の話って、みんな好きだよなぁ。
宇宙がぜんぶ滅んでも、まーだ不公平はあるよ。
まるまる公平なんて、のっぺらぼうは、あり得ないよ。
なんか、時事ネタみたいなマクラではじめたけどさ。
世知辛いよなぁ、どこもかしこも。
いやんなっちゃうね、ゴツゴツしててさ。
よくあるじゃない。
理屈と理屈をぶつけあって、
それでいちばんいい理屈を見つけられるって理屈?
ふつう、そういうのって飽きるもんでしょ?
学生くらいの時期にさ、惚れた女に、
「何言ってるかわかんない!」なんて言われてさ、
がっくりきて、治るものなんじゃないの。
痔は切らずに治るって広告があったけどさ、
理屈も切らずに治しておかなきゃね、若いうちに。
「あなたが、ぼくを好きにならないなんて、
理屈が通らないじゃないですか!」
なんて言ってるのかね、どっかで。コワイね。
ピタッと寸法が合うのは、人工物の場合だけだよ。
プラスチックとかね、金属とかの加工はね、
合わせるよー、ピタピタに。
「nano」の時代だかんね、
寸法もナノなの、なんちゃって。
神田うのなの。
ほら、おたくのかわいがってる犬だってさ、
飼い主にしかわからないような欠点があるでしょ。
微妙にさ、いい具合に、ブスなとことかさ。
「うわぁ、これ他人に見られたらマズイかもねー」
ってさ、
そんなふうに思えるところが、
実は家族にとってのチャームポイントだろ。
そういうもんだよ。
歴史に残るような名画だってさ、
ここんとこダメなんだよなぁって部分が、
たいていはあるもんだよな。
「そこばっかりじっと見たら困ります」
って部分がさ。
でもさ、そこんとこが
逆にいちばん
気持ちのわかる部分だったりもするんだよな。
あんまり愛情のない人には言われたくない部分、
だけど、心を許した人には知ってほしいところ。
そういうもんがあるよ。
それがわからんやつは、
絵に描いた餅でも食いながら植えて死ぬんだな。
おっと、植えて死ぬのはちがうな、
飢えて死ねってことだな。
うまいぞー、絵に描いた餅!
あとさ、なんでも計画だとか目標だとか言うやつも、
かなわんよなぁ。
なにかにつけて「夢は持ってるか?」とか
問いかけられちゃうのも困るっつーの。
シビアな仕事の場面では、そういうことをね、
問いかけあうこともあるかもしれないけどさ。
イタイケな若い人を、
そんなことで問い詰めるなってーの。
目の前の道を歩いてるのがふつうだろ。
「あてずっぽうに生きて行くのが
人間じゃないんですか」
って、小林秀雄の講演記録でも言ってたぜ。
計画を立ててダメになる可能性と、
計画なしでうまくいった場合と、
どっちが多いですか、だってさ。いいだろ。
もう帰るな。
これ以上しゃべってると、なんかさ、
まともな結論とか言いたくなっちゃうからさ。
じゃぁなってさ、帰っちゃうの。
さらば、またな。
しょうもなかったなぁ、って、思ってくれよ。
本望だよ、それ。
単なるマッサージみたいなことだからさ、
オレの言うことって。
じゃな。 |
|