BOOK
「ほぼ日」読者が寄ってたかって、
コンピュータ用語辞典をつくろう。

Webを見ていて気になること
「情報ってモレモレ?」不安解消編



みなさーん、こんにちはー。
ウッシーことティーチャーけいこです。

ほぼ日読者で力を合わせて
インターネットの疑問と不安を解消しよう!
っということで挑戦してきた
『Webを見ていて気になることあれこれ』

今回はその最終回
『情報ってモレモレ?』問題でございます。

インターネットって楽しいんだけど、
なんか危険な感じもするのよねー、
こうしてほぼ日を見ている間にも
知らないうちに個人情報がモレ出して、
困ったことが起きるんじゃないの‥‥

心配ですよね。
ウッシーも、心配でした。
で、みなさんに情報をお願いしたところ、
いただきましたよー、いろいろと。
「全然オッケーっすよ」って感じの楽天的な情報から
「情報を入力するページには
 一切立ち入らないようにしてます」
というような心配性の方まで、
様々なオピニオンとサゼスチョンが。
どれもそれなりに説得力があるんですよね。

いただいた情報をもとに
情報ってどんな時モレるのか?
困ったことに会わないためにはどうしたらいいのか?
私たちなりに
考えてみました。
ちょっとでも不安が解消するといいんですが。

まとにかく、いってみましょうっ。


情報ってモレモレなの?

こんにちは、たかまひびきです。
みなさん。
結論から言うと
実は情報はモレモレでした。
びっくりしたよねぇ。
でも、モレモレだ、っていうことと
それってどのくらい心配なことのか?
っていうのは
また別問題、だったりもして。
まずは、
どんな時にどんな情報がモレちゃってるのかを
ひとつづつ見ていきましょう。

どんなときモレる(1)
インターネットショッピングで


まず、誰もがちょっとはためらう、
インターネットショッピングのときの
クレジットカード番号の入力

これって、ほんとに大丈夫なのか、っていう話なんだけど。
えーと、いただいた情報によると
インターネットでは基本的には
情報はそのままの形でやりとりされています。
たとえば電子メールは
経由しているコンピュータ(たとえばプロバイダ)
の管理者なら、簡単に読めるんだそうです。

Webページで記入する情報も同じことなので、
クレジットカードの番号をはじめとした個人情報を
そのままの形で送るのはちと危険。

そこで、ブラウザには
SSL(Secure Socket Layer)という
送る情報を暗号化するしくみがあって、
暗号化してあれば、情報をスパイされても
そう簡単には内容がわからないように
なるんだそうです。

SSLが機能するページにはいると
ブラウザの下の方に鍵マークが表示されて
アドレスの先頭のおなじみ"http"が
"https"に変わるので、それをみれば確認できます。



これが鍵マークだ
つまり、
クレジットカードの番号とか住所とか名前とか
個人情報を入力する場合は
最低限この鍵マークがあるかどうか
確認してから入力しろってことね。
だけど、せっかく暗号化して送っても、
送った先の管理がずさんだったら
情報がモレる可能性はゼロじゃないわけで、
それを盗まれちゃったらアウトなんですよねぇ?
うーん、
でもさあ、心配したらきりがないんじゃないの。
お店でカード使うのだって同じだよね。
お店の人がちょちょっと金額変えちゃう
とかいうことも、ありえるわけだから。
心配と便利のどっちをとるか。
お買い物の決済がインターネットだけで
済んじゃうっていうのは、
私にとってはすんごい魅力なのよ。
ま、この辺は人それぞれじゃないですかね。
どうしても心配だーっ、って言う人は、
無理しないで
クレジットカードを使わなくても買える
ショッピングサイトを利用したほうが
精神衛生上いいんじゃないでしょうか。

【たかまとウッシーはこう思う】

クレジットカードの番号って
モレないの?
暗号化で守られている
ページであれば、
そう簡単には
情報が盗まれない
トラブルにあわないための
予防策
SSL(鍵のマーク)対応の
ページにのみ
個人情報を入力する。
どうしても心配なら
クレジットカード決済以外の
方法が選択できるサイトを
利用する。

どんなときモレる(2)
クッキーを使うとき


次はクッキーなんだけど‥‥
クッキーには悪いコトしたよね。
そうですねぇ、悪者だと思ってたけど
ヌレギヌでしたね。

クッキーっていうのは、
ページが、ブラウザに、
「どんなページを見たか、とか
入力した内容とかを記録して
保存しといてください」
と頼んだときに生まれる
メモみたいなものなんだそうです。

たとえば、
ページを見るのに必要なパスワードを
記憶させておけば、
次回から名前を入力しただけで
自動的にパスワードが入力されたりするの、
あれがクッキーの働きだったんです。
スパイをしてた訳じゃなかったんですね。


じゃー、結論としては、
クッキーはオンにしておいても
全然問題なし、ってことね。
それが、
コンピュータを誰かと共有してるときは
要注意!
なんだそうです。

クッキーの便利機能が災いして、
たとえば、本人じゃないのに
パスワードが自動入力されてちゃって
買い物の内容が見えた!とか、
前回チャットで発言した内容が
クリックしただけで表示された!
なんてことが‥‥
うわ、それ、すごいイヤじゃない!


【たかまとウッシーはこう思う】

クッキーから情報ってモレる? 自分だけで使うパソコンなら
特に心配なし。
複数人でコンピュータを
共有している場合に
入力した内容が自動的に
再入力されてしまう
可能性がある。
トラブルにあわないための
予防策
複数人でコンピュータを
共有する場合は
クッキーを使わない
設定にする。
(ブラウザでの設定方法は
 ほぼ辞書『クッキー』へGO!)

どんなときモレる(3)
Webページをみただけで


「モレません」
って言ってもらえると思ってたよね。
モレるらしいですね、これが。
Webページを管理するWWWサーバって
(「WWWサーバ?!」って方は、ほぼ辞書
 『webページが見られるしくみ』へGO!)
どんな人が自分とこのページを見に来たか、
記録をとってるんだって。

どんな内容を記録しているのか?というと、

>ページを見に来た人が
>・どこのプロバイダに所属している人か
>・IPアドレスは何番か。
>・どんなブラウザを使ってみているか
>こういった個人情報が、
>ページを見に行ったコンピュータ(WWWサーバ)に
>足跡としてバッチリ残ります。
>どんな風にもれるのか知りたい、という方は
>確認くん(http://www.ugtop.com/spill.shtml
>にアクセスしてみてください。
(るー)
はあああ・・・
しかし、これって、
モレたらまずい情報なんですかね。
‥‥IPアドレスってなんでしたっけ?
ほぼ辞書をみると
>インターネットに接続している
>全てのコンピューターに割り振られている識別番号。
(じんげん)

ということなんだけど、
え、じゃもしかしてIPアドレスを調べれば
どこの誰のコンピュータか
ってわかっちゃうとか?
いえ、それが違うんだって。
普通の人はプロバイダとか会社とか学校の線を借りて
インターネットにはいるでしょ?
プロバイダは会員一人に一台づつ
コンピュータを用意してる訳じゃなくて、
いくつかコンピュータを用意しておいて、
それを会員で使い回してるわけよ。
だから、IPアドレスを調べたところで、
どこのプロバイダの人か?
ってとこまでは簡単にわかっても
それが誰なのか、
つまり個人名の特定まではできない
んだって。

なーんだ。
じゃ心配ないですね。
基本的には心配ないみたい。

ただ、こういう例もきてるのよねー。

>たとえばメーリングリストやBBSや掲示板で
>「オメー馬鹿じゃねーの」なんて
>誹謗中傷を行ったとします。
>相手が技術的に明るい、暗い奴だと
>「ゆるさん!」ってその人のホスト
>(プロバイダや会社のコンピュータ)めがけて
>ハッキング(情報を盗み出す)をかけてきます。
>(るー)


実は何月何日の何時に
だれがどのIPアドレスを使っていたか?
という情報はプロバイダを調べればわかるんだって。
悪意がある人が
発言した個人を特定するために
プロバイダが持っている個人情報情報を盗み出す
という可能性もなくはないわけ。
げげ。
で、調べたアドレスに
もの凄く容量の大きいメールを大量に送られたり、
ウィルスを送りつけられたり、するらしいんだわ。
いただいた投稿でも、現実に、
「職場の後輩が攻撃を受けてる」(働くおじさん)
っていう情報がっ。
だけどー・・・
そんなことされるとしたら
される方も
なんかやってるってことなんじゃないですか?
そそ。
普通にページをみたり、
メーリングリストとかBBSとかでも
平和的な会話をしている分には
ほとんど全く心配ないんじゃないの。
そう簡単に盗まれないように
プロバイダは個人情報をちゃんと守ってくれるし。
「ページを見ただけで情報はモレることは
 絶対ない、とは言いきれない
ってことだけ、覚えておけばいいんですね。

【たかまとウッシーはこう思う】

ページをみるだけでも
個人情報ってモレちゃうの?
ただページをみているだけで
個人名まで特定される
心配はほとんどない。
トラブルにあわないための
予防策
ページをみるだけなら
何もする必要なし。
メーリングリストや
掲示板やBBSで
発言、投稿する場合は、
誰かに悪意をもたれる
ような言動や行為を慎む。
違法な情報を扱うページなど
に出入りしない。

‥‥と、ここまでが
投稿を募集した内容だったんだけど、
実は情報モレモレの一番の原因は
他にあった!

どんなときモレる(4)
アンケートやプレゼントの応募
その他の得する情報にアクセスしたとき


知らないうちにもれちゃう、という話より、
これがねえ、案外まずいらしい。
プレゼントとか、無料メールアドレスとか、
抵抗なく住所氏名を入力しちゃいますよね。
そうそうーそれがね‥‥
こんな情報、いただいてます。

>わたしが今もっとも厄介なのが
>無料プロバイダ×××です。
(実名が入っていましたが、編集部で伏せました。)
>解約できない。
>メールで解約申請しても、
>本人かどうかを確かめるため
>ID、パスワード、住所、電話番号などを
>送ってほしいと言われます。
>覚えてるわけないでしょうー3年前のこと。
>結局解約できなくて、
>くだらないメールがしょっちゅうくるんです。我慢中。
>はやく潰れればいいのですが。
(副住職)。
うわ・・・これ悪質ですねー。
まあ、こんなところばっかりじゃ
ないとは思うけど‥‥
おいしい話だと思ってよろこんでいると
最悪こういう可能性もあるってことよ。
でも、情報入力するページが
全部危険だと思え、っていうのは
極端ですよね。
うんうん。たとえば懸賞とかで考えると、
企業のWebページの中にあって、
そこの商品が賞品になってるようなところは
まあ安全かなあって思うよね。
応募するのにアンケートがあっても
その賞品に関係ある質問なら
答えてあげてもいい気がするし。
逆に「商品券5000円分を毎週5名に!」
とかいう、ホントにくれるの?って感じの賞品で
興味あるキーワードを全部チェックしてください、とか
家族構成は?年収は?とか
そのサイトに何の関係もないことまで
もう根ほり葉ほり聞く、とかいうところは
広告送るためのリストつくってんだなーって
思いますよね。
入力するだけ損、て感じがして、
たいてい途中で止めちゃいますけど。
広告メールだって
常時接続じゃなきゃお金払って受け取るわけだしね。
ここのページはあやしい、とか
アイコンでわかるといいんですけどね、
さっきの鍵みたいに・・・。

こんなのでるわけないので、
見分けるコツがあったら知りたいよねぇ。

【たかまとウッシーはこう思う】

アンケートやプレゼントの応募
その他の得する情報
って情報モレモレ?
広告メールがくるなど、
入力した情報が二次利用
される可能性アリ。
トラブルにあわないための
予防策
ネットの懸賞やアンケート、
無料のサービスなどに
あまり気軽に
個人情報を入力しない。


全体を通してみると、
知らないうちに個人情報がモレちゃって
どうにかなっちゃうかも、っていう心配は
ほとんどなし
っていってもいい気がしない?
そうですね。
それより、自分でやっちゃうことの方が
ずっと問題なんですね。
やたらと個人情報を教えない、
人の恨みを買わない、
とかいうことに気をつけた方がいい。。
これって、普段の生活と
同じじゃないですか。
ネットライフもリアルライフも
基本は「自己責任」
っていうことじゃ、ないでしょうか。

以上でーす。

というわけで
3回にわたってお送りいたしました
「Webを見ていて気になること」
いかがでしたでしょうか。

前回前々回に掲載した内容への追加情報や
「ちょっと違うんだけど」情報も
すでにいただいておりますので・・・でへへ
いただいた情報を整理して、
次回ほぼ辞書を更新したいと思ってます。
今回ここに掲載できなかったエピソードで
興味深いものがいくつかあったので、
楽しみにしていてくださいねー。

ではっ、今日はここまで。
また次回お会いしましょうー。

たかまひびきとウッシーでしたっ。


ウッシーより最後にちょっとひとこと:
ページを見た人の記録や、
入力した個人情報をなんに使うの?
というのはWebの管理者の考え方に依って違ってきます。
ほぼ日編集部の考え方、気になるなあ、という方は
『みなさまの個人情報の取り扱いについて』
読んでみてくださいねっ

 

2001-09-17-MON

 
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