第3回 虫好きな人はよ〜く見てます!

みなさん、お盆休みは虫捕りに行きましたか?
虫捕りの道具に関することや虫好きのメッカなど、
虫屋の世界ではもう当たり前! っていうことでも、
いろいろ聞かせてくださいね。

では、今日も「ほぼ日」の虫仲間と
のんびりと楽しく日曜日を過ごしましょう!
‥‥と言いつつ、始めのお話しは、
あの、キャーと言われがちな「ゴ○ブリ」なのです。
あ、のんびりできません??
でも、「ゴ○ブリ」好きな人から話を聞くと、
ゴキブリとの時間がほほ笑ましいんです。
虫の好きな人は、よ〜く見てます。
じ〜っと観察しております。
まずは「見る」ということから愛が生まれるようです。
そんな虫への愛を、今日もたっぷりとご堪能ください。





クワガタのメスと
ゴキブリ
の差は肌触り

気持ち悪いゴキブリ話で恐縮です‥‥。

物心ついた時から
昆虫好きが高じてかどうかは判りませんが、
私は今までゴキブリが嫌いだと
思ったことがありません。
なんであんなに嫌われるのか
理解できないくらいです。
クワガタのメスとゴキブリの差は
肌触りだけだと信じています。

今まで家族以外には
話したことがないのですが、
高校時代、宿題をしていたら
部屋にゴキブリが現れたことがあります。
私は台所のゴミ箱からリンゴの芯を拾ってきて、
ゴキブリが餌付けできるかどうか
確かめてみました。
結果、ゴキブリは美味しそうに
リンゴの芯を食べました。
ちょっと幸せな気分になりました‥‥。

それくらいゴキブリが嫌いじゃありません。
今では普通にOLなどしていますが、
未だにゴキブリを目撃しても何も感じませんし、
まだ羽の生えてない子どものゴキブリを
見かけると、微笑ましくすらあります。
あまり他人には言えないのが
哀しいことですが(笑)。
(ミサキ 20代女)

美味しそうにリンゴの芯を食べるゴキブリなんて
想像したこともなかったのですが、
「美味しそうに」という言葉って、
その視線に愛がありますね〜。
腹の立つ人の話をする時も、
「ソーメンを美味しそうに食べる部長がさぁ」など
応用してみると優しい気持ちになれるかも(ムリ?)。

さらにゴキブリのイメージを覆す、
虫としての美しさ、愛おしさを伝えたいという方、
ぜひふるってメールくださいね。


しっぽ? が海老のおおすかしば
ついでにでっかいむかで

都会より山のほうへ引越して早5年。
「虫きらい」だったけど、
なんともいとおしく感じる今日この頃です。
よく見るとかなり役に立っています。
鳥さんは、虫を食べます。
大きい虫は、小さい虫を食べます。
「これどうしよう」と思っていると
死んだ虫を、いつのまにかありさんが運んで
持っていってくれます。
そろそろ網戸替えなくちゃなぁ〜と思っていたら
いつのまにかクモの巣が張っています。
ありゃりゃ、どうしようと思っていたら
飛んでくるハエや蚊などの小さい虫くんたちが
クモの巣にひっかかって
家の中に入ることができません。
おや! これは、
天然の網戸じゃんと思ってしまいました。

先日、一本の黒い線が
ずっと家の外をはっていました。
なんだぁ〜と思ってよく見たらありさんの大行進!
長い長い‥‥それは、数十メートルはあるか‥‥
見るとお隣さん家から来ています。
そしてなぜか我が家を通り越して
そのまたお隣さん家までずーっと移動していました。
どうやら出元のお隣さんで
殺虫剤を撒いたらしいのです。
完全に民族大移動です。
すごかった‥‥でも、なぜ一列なんだ?
なぜ我が家を通り越したんだ!
(助かったけど少しさびしい‥‥)
そんな遠くまで‥‥
なにかと不思議です。
アリさんは見ていて飽きないです。

ここでは今まで見たこともない虫を良く見ます。
引越ししたてのころ、
部屋の中に大きな虫が入ってきました。
ぎゃ〜! 気持ちわる〜い! でかい! こわい!
なんだこりゃ? ってなかんじで
さわぎまくっていました。
逃げ惑いながらも止まってくれるのを待っていたら
やっと柱に止まりました。
おそるおそる見に行ってびっくり!
ぜったい見たことない! 図鑑でもないぞ!
これは写真撮っとかなくっちゃと思い
おそるおそる撮りました。
新しい品種発見かも!
大きさ約5cm、黄緑色の産毛!
しっぽ? が海老みたい!
しかも羽がある。羽はとんぼみたいな透明なもの。
これは、海にいたらぜったい海老だよ。と思い、
新種だったら自分の名前がつけられるかも‥‥
なんて夢馳せていたんですが、
いろいろ聞いたところ、あったんですね。
「おおすかしば」という昆虫でした。
ぜったい海老です。下半身が‥‥。
見てみてください。

「おおすかしば」が見たい人は
右の虫メガネをクリック!→
「デジカメを買いたてのころのもので、
 しかも、相当あわてていたので、
 こんなものしか撮れていません。
 良かったらごらんくださいませ!」
(撮影者:むしむし産毛さま)


そういえば、でっかいむかでもよく見ます。
これはもうこわい‥‥ほんとにこわい!
先日、せっかくだからと思い、
気持ち悪かったけど写真に撮りました。
都心に住むともだちに(見たことないだろうから)
見せてあげようと思い
「メールで送ったげる?見たくない?」
と言ったところ、
送ってきたら絶交すると言われてしまった‥‥
そんなもんか‥‥怖いもん見たさとかないんか、
と思ったのでした。

「でっかいむかで」が見たい人は、
右の虫メガネをクリック!→
(撮影者:むしむし産毛さま)


昆虫は色がびっくりするくらいきれいです。
怖がらず、ちょっと冷静に見てほしいと思います。
(むしむし産毛)

「おおすかしば」というのはカラフルな虫ですね〜。
大慌てで写真に撮ったむしむし産毛さん、
ありがとうございました!
せっかくだから撮ったという「でっかいむかで」。
はい、こちらもしっかり見ちゃいました。
黒々と光沢があって、足は鮮明なオレンジ、
ちょっとかっこいいかも? と思ってしまいました。
でも本物が出たら、その日は眠れません‥‥。


クマムシ

ほぼ日のみなさんこんにちは!

つい最近、テレビで「クマムシ」を見て、
その愛らしい歩き方
(1mmもない小さい虫なのに
 熊みたいにノッソノッソ
 歩いてるんですよ)に
ノックダウンされ、
ン十年ぶりに虫熱がよみがえったところでした。
(ふささ)

大変です‥‥クマムシ‥‥ご存知ですか?
虫博士たちはきっとご存知のことと思いますが、
素人の私の調べでは、
このクマムシって、虫なのか動物なのか
よくわかならいんですが、
体長は1mmくらいなのに、
何でも生命体業界の中で最強らしく、
乾燥した状態で100年以上耐えたり、
-200℃以上でも、100℃でも生きてるし、
真空にも放射能にも耐えるらしいんです!
ちょっとちょっと、すごくないですか?!
とにかく、このクマムシについて
虫の世界が熱く沸いていることがわかりました。
詳しくは下の助手、検索君
(下の「今日の虫検索」のこと)に
調べてもらってください。
ちょっと注目の生き物です。
博士〜、もっと教えてください〜。




今回登場した虫たちをご覧になりたい場合は、
こちらをクリックしてどうぞ。
(検索エンジンgoogleのイメージ検索を利用しています。)

ゴキブリ
オオスカシバ
ムカデ
クマムシ

 



夏になって子どもと一緒に昆虫観察を始めました〜!
っていうメールもいただきますが、
結構大人の方が夢中になったりしますよね。
実は、大人の集団(だと思う)、
「ほぼ日」でも昆虫観察をやっています。

アントクアリウム
アリを観察するための容器なんですが、
3匹ほど入れて観察しています。
説明書に
「アリは、キノコを栽培しアブラムシを牧畜します。」
「アリは、仲間が死ぬと巣の外に運び出して埋葬します。」
などなど、アリの豆知識的なことが書かれています。
実は、これを「へぇ〜〜面白い!」と思ったことが、
この「虫博士たち。」のコンテンツを
始めるきっかけのひとつにもなったのです。

3匹なので、巣のトンネルがなかなか期待通りに
作られていかないのですが、
アクアブルーの色の効果もあるのか、
飽きずに見入ってしまいます。




まだまだ掘り始め。掘り進めたらまたお知らせしますね。

ずっと観察をしていると、
穴を掘ったアリが地上に戻ってきたとき、
待機していた(又はさぼっていた)アリが、
穴を掘っていたアリの労をねぎらうかのように、
体をナメたり、マッサージしたりしているんです!
‥‥いや、多分、そうじゃないかと。

同じくこの容器で観察している人のアリは
どうなんだろうと、気になって調べていると、
『アントクアリウム 〜アリの不思議な生活〜』
という本もあったので、早速読んで
「ほぼ日」のアリの動きと比べてみようと思います。

アントクアリウムのアリ観察をやってますよ、
という方がいらっしゃいましたら、
気になるアリの動きについて、どんな掘り進め具合か、
などメールでお知らせいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!




ほぼにちわ、シェフです。
帰ってきました。なんと6年ぶりに復活、
愛されない虫の広場Rでございます。
ベッドパッドをお洗濯お洗濯、とめくったら
ちいさな虫がうじゃじゃじゃじゃじゃ‥‥とか
汗が流れるわねと首筋を手で拭ったら
いやな感触で「ぷち」と何かを潰して
汗じゃない液体がべっとり、とか、
飛ぶゴキブリを見てびっくりして「きゃあ」って言ったら
額に留まっちゃいましたよいやですねえ、とか
まあ、そういうような虫にかんする嬉しくない想い出を
たのしく語り合い、葬り去ろうというのが
このコーナーの主旨でございます。
え、もういやになりましたか。読みたくないですか。
そんなのぼくだっていやです!
でもひとがいやがることをすすんでしなさいって
おかあさんが言いました!
ということでさっそく投稿をご紹介しましょう。
(あ、ちなみにベッドパッドは実話です。
 体長2ミリくらいのちいさなイモムシみたいな子でね、
 いっぱいいたんですよ。服食べちゃうやつですよね。
 ひどいですよね、ひとの布団たべちゃうなんてね。
 すぐさま布団クリーニング呼びました。
 いまは快適です。ほんとうです。)

高円寺の川。

こんにちは、
普段は「虫、大好き! かっこいい!」
と思っている私も、
やはり「大量」な虫くんたちには
ぞぞぞっときてしまいます。
で、もう今から20年位前の話。
そのころ、私は学生の町、
高円寺の安アパートに住んでいました。
もちろん、風呂無しで、
近所の銭湯に通っていたんです。
ある夜、一風呂あびて、
すっきりした気分で歩いていると、
ちょうど街頭の下に
何かが流れているのを見つけました。
車が何台か行き来したようで、
タイヤの跡も何本か見られました。
あれ?
なんだかコールタールみたいなのが流れてる‥‥
と、近づいててみると、
コールタールなんかじゃない、
ごきぶりの川だったんです。
ぞぞぞ〜〜〜っとして流れの元に目をやると、
古いアパートを取り壊し中。
ごきたちは新しい住処を止めて、
道を横断して、反対側の宅地へ
移動していたのです!!!
幸い、私のアパートではなかったのですが、
あんなにいっぱいのごきを見たのは最初で最後です。
(ぷりんせす)

いやぁーっ!!!!
はっ、裏声が出てしまいました。
村上春樹さんのエッセイに
「なめくじの移動」というのがあったけど
それもたしか中央線ぞいの話だったような。
なめくじの移動とごきぶりの移動が
同じ日に同じ道路で交差したら
どうなっちゃうんでしょうね。
とってもいやですね。
ところで彼らの目的地は大丈夫だったんだろうか。


クモ太郎。

愛虫家の父の影響で、小さい頃から家に居るクモは、
悪い虫を退治してくれるいい虫だから
殺生してはいけないという掟がありました。
そのおかげで我が家の天井には
クモの巣が常時はりめぐらされ、
おまけに父は“クモ太郎”という名前まで付けて
(ちなみに弟の名前も太郎)
ペットとしてかわいがる始末。
母や私や弟の嫌な顔にもなんのそのです。
クモをペットにしていてありがたかった事は
何一つ思い出すことができないのですが、
我が家を訪れた客人達が
部屋の天井の隅々にあるクモの巣を見て、
「この家は掃除を怠っている」
と思われてはいないかと戦々恐々としていたこと、
何度「これ(クモの巣)は我が家の
立派なペットなんです!」と声を大にして
言いたいと思っていたかを思い出しました。

今は実家から離れて暮らしている私ですが、
我が家の天井にもクモの巣が
堂々と張り巡らされていて、
なぜか取り払う事が出来ずにいます。。。
(はるこ)

うわはははははは。なんかおかしい。
クモ太郎。弟も太郎。愛ってすごいね。
で、はるこさんは本名なんていうんですか。
戸籍しらべてみたほうがいいですよ。
それはそうとクモが益虫ってほんと?
たしかにそう言われてますけど
はるこさんも「ありがたかった事は
何一つ思い出すことができない」って。
クモがばりばりとゴキブリを食べてくれるなら
それはそれでいいけど、
なんかそういうとこ、見たことないです。
見たいか見たくないかは別ですけど。
「見ました! クモが、ゴキブリと死闘をくりひろげ、
 ついに勝利する瞬間を!
 クモは口から細いクダをだして
 ゴキブリのやわらかい腹に差し込み
 ちゅうちゅうとおいしそうに
 中身を吸い出していました!」
‥‥とか、見た人がいたらメールください。
書いててだんだんきぶんがわるくなってきました。
また来週!(つづくんでしょうか)

2005-08-21-SUN



(c)2005 Hobo Nikkan Itoi Shinbun