第7回 トンボトンボトンボ。

トンボのメガネは水色メガネ、
あーおいお空を見てるから、
ああ〜見〜て〜る〜から〜〜♪
‥‥ということで、ご機嫌な日曜日。
虫博士たちはいかがお過ごしですか?

空が日に日に高さを増してきた今日この頃、
さらに、トンボが群れをなして飛んでいると、
秋だなあと思うのですが、
残念ながら、都会のド・真ん中にいるため、
あまりトンボに出くわしません。

でも、トンボって身近なところでも、
浴衣や手ぬぐいの柄になっていたり、
歌になっていたりと、古くから親しみのある虫ですよね。
今日はそんなトンボづくしな虫博士でお送りします!





北海道はトンボがすごいのです。

北海道へ出かけてきました。
道央あたりを観光していましたが、
トンボがすごいのです。
レンタカーにバシバシ当たって、
車が結構汚れました。

山に登ると体がトンボだらけになります。
逃げもしないので、簡単につかまるのですが、
クラシックなやり方をしてみたいと思い
目の前で指をぐるぐる回しました。
その後、指を離すと‥‥首をかしげました。
かわいい!

帰ってきて友人に話すと
「じゃあ、そのへんの池はヤゴだらけなんだ」
といいました。
一斉に羽化するところを見たいものです。
(みみんがー)

さすが大自然の王国、北海道ですね。
みみんがーさんのその状況、
まさにその状況がやってきたときに、
秋だなあと思っていたものです。
みみんがーさんが見たのは何トンボでしょうねー?


ヤゴはエイリアン?

私が子供の頃のことではありますが、
私の実家の前を流れる小川は
タニシが住んでいるほど綺麗な水が流れていました。
そこでは毎年、トンボが卵を産み落とすらしく、
幼虫となったヤゴが脱皮をするために、
家の前の僅かばかりの土手に登ってきて、
何匹もへばりついていました。

子供だった私は、それが孵るところを
実際に見てみたくて、土手からとってきては虫篭に入れ、
スズムシと同じようにきゅうりをあげて、
トンボが脱皮してくるのを楽しみにしていましたが、
何匹とってきても、
一度もトンボに孵すことができませんでした。
大人になってから、
ヤゴの生態を撮影したテレビ番組を
見る機会がありましたが、
ヤゴはきゅうりなんか食べません。肉食でした。
虫しか食べないんですね。
普段は体にたたまれている
体の半分の長さもあろうかという下顎というか下唇を、
虫が近くに寄ってくると、ぐわぁばぁーっ! と
前へ突き出し、虫を捕らえて引き寄せてしまいます。
あのヤゴの姿はまさにエイリアン。
も、もしかして、あの映画の「エイリアン」は
ヤゴをモデルにして作ったのかも? と
思わずにはいられませんでした。

ヤゴが何匹も入った虫篭を父が車で轢いてしまい、
悲しくて大泣きしたり、
ヤゴを手で掴んで家の中に持ってきたり、
今となっては信じ難い行為ですが、子供とはいえ、
土手から何匹もヤゴを剥がして、
その瞬間にとんぼに孵る機会を
奪い去ってしまっていたのですから、
ヤゴ達にもとんだ迷惑をかけてしまいました。
今さら、反省しております。
(ピロミ菌)

ヤゴの食事姿は迫力ありそうですね‥‥。
どうやらヤゴは魚まで食べるらしく、驚きでした。
ヤゴは、短いもので1ヶ月、長いものでは
8年ほどヤゴとして過ごし、トンボになるそうです。
ヤゴとして生きている時間の方が
長いトンボもいるんですねー。


トンボと虫語で話せたら。

先日、きらきら光るシルバーの車の上で
2匹のトンボ(たぶんシオカラトンボ)が
連なっていました。
2匹は、車の屋根にお尻をチョン、チョン、と
卵を産んでいたんです。
きらきら光る様が水辺に似てるからなのか、
気の毒に思いました。
この道路を渡ったら向こうは川だよ!
と、虫語が話せたら言ったのに。

我が家には、カブトムシが1匹と
コクワガタが2匹(つがい)います。
近所の人にもらったり、近くの森で捕まえました。
虫を見るのも嫌で、図鑑も触れない夫の代わりに
虫の世話や子供たちに扱い方の指導をするのは私。
虫好きで良かったと思っています。
(あっちい)

トンボは幼虫のときに水の中で過ごすから、
産卵ももちろん水辺。ということはやっぱり、
このトンボは水面と勘違いした、ということですよね??
車の屋根だとトンボのお尻(?)も熱そうです‥‥。

それにしても、虫博士の連載が始まってから、
妻や母親と名乗る虫好きの女性の皆さまから
よくメールを頂くのですが、
虫博士の夫を持つ虫嫌いの女性陣も、
虫好き夫の理解できない行動などあったら、
教えてくださいね〜!



今回登場した虫たちをご覧になりたい場合は、
こちらをクリックしてどうぞ。
(検索エンジンgoogleの
 イメージ検索を利用しています。)


トンボ ヤゴ
シオカラトンボ  

 



クルクルトンボ

東京の港区白金台に、ぽっかりと緑で覆われた、
東京国立科学博物館付属自然教育園という、
気軽に自然観察ができる場所があります。
そこに虫との出会いを求めて行ってきたのですが、
虫と出会う前に、入口にある売店に夢中になり、
「クルクルトンボ」という玩具を見つけてしまいました。
昔からある玩具だそうで、
ご年配の方々には懐かしいかもしれませんね。
昔は竹製だったものを、
胴の部分は木製、羽の部分は下敷きのような
固い素材に改良し、目玉もつけて
今風に作られたものだそうです。
ちなみに買ってきたのはオニヤンマタイプ。

どうやって遊ぶかというと、
木製の胴の部分が洗濯板のように波形に削られており、
その部分を同封されている木の棒で
ガリガリガリガリっとこするわけです。



そうすると、4枚の羽がその振動でグルグルと回転します。
‥‥いや、するはずなんです!
でもこれがなかなかうまく回りません。
力は入れなくても回るそうなのですが、難しい!!
「ほぼ日」内でも
あちこちで打ち合わせなどがあっている中、
いい大人が数人、ガリガリガリガリ音をたて、
ムキになってしまいました。
上手く回せた人曰く、
「親指で抑えながらやると簡単やで」と。
う〜ん、結局回せなかった‥‥。

虫との出会いを求めて行ったはずの自然教育園で、
売店に長居しすぎて、タイムアップ!
何をしに行ったのやら‥‥。
ということで、また、リベンジしてきます!



ほぼにちわ、愛されない虫の広場です。
夏が終わりましたね。
あ、いや、日本は広いですから
「うちのほうではとっくに終わっとる!」
というひともいますよね。すみません。
「あたいのまわりは、まだまだ夏よ!」
というひともいるでしょうね。
「あたい」なんて自分を呼ぶひとはいないかもしれませんね。
まあとにかくここ東京魚籃坂のあたりは
かなり涼しい風が吹いております。
トンボも見かけます。スズムシやマツムシの声もします。
坂の上の「松島屋」の大福はうまいです。
都会ですがあんがい悪くないもんです。
ゴキブリくんたちも動きが鈍くなってきたことでしょうね。
あ‥‥ゴキブリが羽をふるわせて
「りーん、りーん」とか「すいっちょんすいっちょん」とか
「ぎこぎこぎこぎこ」とか鳴いたら、かわいいかな?
‥‥鳴かないですよね。鳴くとしたら
「ぐちょ、ぐちゃ、ぐしゃ、べしゃ、ぐげげげげげげえ」
とかそういう音ですよね。
そんなのがタンスの裏から聞こえてきたら眠れませんね。
秋の虫がいい声でよかったですね。

ところでこの「虫博士たち。」ですが
虫の嫌いな読者のかたも、読んでくださっているようです。
たとえばこんな。

精神的につかれます。

私は虫が大嫌いです。
あんな小さな生き物に
失神しそうなくらい恐怖を感じるなんて!
しかも地球上でいちばん多い生き物で、
避けて通ることができないというのに‥‥。
「いっそ催眠術をかけてもらって
 むるいの虫好きにしてほしい」
と本気で考えています。

このコーナーは、私にとって修業の場です。
かわいいと思えそうなエピソードを
鳥肌だしながら読み、
左上の■にカーソルを当て「消す準備」をして
画像も見ます。

でも、精神的につかれます。
(大阪/かとちゃ)

かとちゃさん、あなた、いいお客さんだ!!
ぼくらはあなたのようなかたがだいすきです!
残念なおしらせがあるとすれば
今週のこの(愛されない)コーナーには
画像がないということです!
みなさん、かとちゃさんの修業のためにも
ぜひ愛されない虫の投稿をください! 写真も可!

さて、今日のメインディッシュにまいりましょう。
「テントウムシ」です。
え? テントウムシ? カワイイじゃないの!
とお思いでしょうが、まあまあ、
ともかくお読みくださいな。

油断すると襟から首筋に。

ほぼにちわ。
「虫博士たち」の連載が始まったのを機に、
「愛されない虫の広場」を一気読みして、
うぎああああ、という感じでもだえるとともに、
ひとつ、思い出しました。
「うぞぞぞぞぞぞぞぞ」な記憶。

あれはワタクシが学生だった頃。
冬休みが終わってすぐの日の、
教育心理学の講座の時でした。
冷え切っていた講義室に暖房が入り、
教授が講義を始めて、そう、
二十分ほども経ったときでしょうか。
ワタクシのノートの上を、
一匹のテントウムシが歩いているのです。

テントウムシ?

季節外れな奴だなぁ、と思って、
でも深く気にせず払い落としました。
しばらくすると、うしろの席の友達が
「あ、テントウムシだ」と。
またテントウムシ?
振り返ると、彼女の指先には
さっきワタクシが払ったのとは違う
(星の数が違った)テントウムシがとまっています。
隣の友達も、「こっちにもいた」とか言ってます。
そして、ふと気づけば、
床に何だか黒いものがぽつぽつぽつと……

全部、テントウムシでした。

十や二十じゃありません。
明らかに、何百、という勢い。
むしろ今まで何で気づかなかったの!
ってくらいの数です。
ワタクシ、最前列で講義を受けていたのですが、
よく見たら教壇がテントウムシまみれ。
っていうか教授がテントウムシまみれ。
教授が板書しながら歩くごとに
テントウムシが潰れていきます。
「せ、せんせぇえ!」
‥‥思わず手を挙げてしまいました。
その頃には他の人たちもざわめき始めています。
「何?」
「テントウムシです。テントウムシがいます!」
「あー‥‥、ホントだね、いるね〜。
 ‥‥これはあれかな。冬休み中に冬眠した奴らが、
 暖房で春だと勘違いして出てきちゃったんだね〜。
 悪さはしないから大丈夫だよ。
 続けます」

続けるの!? 対処しないの!?
(いや、何をどうしろとも言えませんけど)

大学の講義は九十分。
それから残り一時間ほどの講義の長かったこと。
油断すると足を登ってくるテントウムシ。
油断すると襟から首筋に入ってくるテントウムシ。
みんな、無言で(時々「ひゃあ」とか叫びながら)
それと戦い続けました。
女子大だったのによくパニックが
起こらなかったもんです。
テントウムシ、一匹ならかわいい姿形ですが、
己がテントウムシまみれになると
鳥肌しかたちません。
その件があって以来、その講義室は我々の間で、
「テントウムシの部屋」となりました。
冬眠で集う系の虫は要注意です。

ではでは。
長文メール失礼しました。
(アキラ)

教壇がテントウムシだらけ!
教授もテントウムシだらけ!
えーと、アキラさん、その授業、
なんか特殊な薬品の
実験とかしてなかったですか。
「人はなぜ幻覚を見るのか」とか。
あ、そういうんじゃない。失礼しました。
しかし「星の数が違う」って、よく冷静に‥‥。

そういえばうち(マンション5階)も妙な時期に
テントウムシがぽとんと落ちてくることがありますよ。
あれどこから入ってくるんだろう。
あ‥‥、天井裏にいるのかなあ?
‥‥百万匹くらいいたら、どどどどうしよう?!

家のことが気になってきたので
今週はこのへんで。
みなさまからの投稿待ってまーす!

2005-09-18-SUN



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