第12回 寄生虫づいてます?!

虫博士のみなさん、突然ですが、
今日のお食事は終わりましたか??

本日の虫博士は、
「ハリガネムシ」オンリーでお送りします。
カマキリくんの中に、ハリガネムシちゃんが入って、
さらに元気よく、ビヨーンと飛び出てくるお話しも
ありますからね。
こんな説明じゃよくわからないと思いますが、
いいんです、今はまだぼんやりと想像してくださいね。
ごはんだけは済ませてお読みくださいね。

前回のアオムシコマユバチがアオムシに寄生する話
とてもショッキングでしたが、今回もまた衝撃です。
不思議な生命体、ハリガネムシと遭遇した
虫博士たちのお話しを2つ続けて紹介しますよ。
では少しだけ気合いを入れて、どうぞ〜!


カマキリの中に寄生するハリガネムシ

虫が苦手な私ですが、
ぜひ特集してほしい虫があります。
それは、「ハリガネムシ」です。
カマキリの中に寄生して、
カマキリを殺してしまう怖いやつです。

私は都会っ子で、小さい頃の虫の思い出といったら
害虫ばっかりなのですが、
田舎に引っ越して来て、
方言やその他のカルチャーショックよりも
一番ショックを受けたのが、
このハリガネムシの存在でした。
道ばたで死んでるカマキリから、
うねうねとなにか出てて
近所の子供にハリガネムシを教えられて、
本当にびっくりしました。

虫博士の皆さんは、
この虫のことを詳しくご存知かも! と思い
メールをしました。
あのカッコイイと評判のカマキリを
惨殺してしまうハリガネムシについて
ぜひとも虫博士さんたちに語ってほしいです。
(Maya)

もだえ苦しむ針金?!

幼少の頃、大きなカマキリが
よたよたと這っているのを見つけました。
だんだんと弱っていくカマキリに、
何をしてやることも出来ず見ていると、
黒い細いモノが
にゅるりと出て来るではないですか。
モノを知らない子供の頃なので、
「腸が出た」と思ってました。
ソレは、もだえ苦しむ針金のようで、
とても地球上の生き物とは思えませんでした。
恐ろしいのに、目が離せませんでした。
何と表現すればいいのか‥‥。
(きゃっとにっぷ)


Mayaさん、きゃっとにっぷさん、
とても強烈なメールをありがとうございます。
きゃっとにっぷさんの「もだえ苦しむ針金」は、
間違いなくハリガネムシだと思います。

このハリガネムシ‥‥調べるのもドキドキしましたが、
どうやってカマキリまで辿り着くか調べたところ、
まず、ハリガネムシは水中に産卵し、
孵化すると水生昆虫に寄生します。
そして、寄生した水生昆虫を食べた
カマキリや魚の体内で成虫になるのだそうです。
その寄生した体内で一生を終えるのかと思いきや、
なぜか、カマキリを水辺に誘導し、
カマキリの腹部が水に浸かると、腹を食い破って
水中に飛び出す(!)こともあるそうです。
そしてなんとかして水辺に戻ったハリガネムシは、
水中で交尾、産卵、そこで孵化した幼虫が、
また寄生人生を歩む、成虫は寄生生活からは引退。
‥‥と、ハリガネムシというのは
そういう世界で生きている生物のようです。
水辺にどうやって誘導するのかは、
わかっていないようですが、不思議ですねー。

カマキリって、わりと身近にいる昆虫ですし、
このハリガネムシに遭遇している人って、
もっとたくさんいるんじゃないでしょうか??
引き続きハリガネムシの情報、お待ちしています!


今回登場した虫たちをご覧になりたい場合は、
こちらをクリックしてどうぞ。
(検索エンジンgoogleの
 イメージ検索を利用しています。)


ハリガネムシ

 


素敵なコンテスト

虫好きのみなさんに大切なお知らせがあります。
只今、動物行動のデジタル映像コンテスト
開催中なのです。

3回目を迎える同コンテストの今年のテーマは
「里山の動物」とのこと。
貴重な映像が多数エントリーされていますので、
ぜひご覧になって下さい。
気に入った作品が見つかりましたら、
その場で投票することも出来ます。
実のところ、私が投稿した映像作品も
どこかにあったりします(笑)。
というわけで、
今年の秋は学術的にも価値がある映像を眺めて、
知識教養を高めることに致しましょう。
そうしましょう♪
(一寸の虫にも五分の魂)

動物行動のデジタル映像コンテスト、
虫を常に追いかけていないと
撮れない映像ばかりだと思います。
虫好きな人の「撮影チャンス!」という気持ちまで
伝わってくるような、虫に近い映像満載でした。
一寸の虫にも五分の魂さんの作品は
どれだったんだろうなあ。
貴重な情報をありがとうございました!

2005-10-23-SUN



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