Drama
長谷部浩の
「劇場で死にたい」

高度3600mの都市(その4)

まだまだ、高山病の恐怖にとりつかれている私たちです。

制作の久我さんからお知らせです。

今日は休養日にあてます。
明日は、公演場所の下見と、ポタラ宮の見学です。

えっ。ポタラといえば、ラサの観光案内によくでてくる
山の中腹にあるダライラマの宮殿ですよね。
この体調、この息切れで、ほんとうにいけるんだろうか。

ホテルの部屋、私は3階でした。
もちろん、エレベーターはありません。
ポーターはなぜか若い女性。ふだんならば、
「いや、大丈夫」
とじぶんで荷物を持って上がるのに、
「おねがいね」
とからっきし意気地がありません。
踊り場では一休み、休憩2回をはさんで、
ゆっくりゆっくりあがっても、
やはり、
ぜい、ぜい、ぜい、ぜい。

幸い病院直行のメンバーはいませんでしたが、
音響の水村さんは、胃痛を訴えて、点滴をうけました。
(成都で、辛い四川料理をたべすぎたからだとの情報あり)

高山病には、水を飲むといい、とガイドブックにあるので、
もう、ひっきりなしにミネラルウォーターと
お茶をのんでいます。
しかも、眠い、ひたすら眠い。
どちらかといえば、宵っ張りで、不眠症の気があるのに、
昼間からベッドに倒れ込んでしまいます。
水分過剰なのに、なぜかトイレが近くないのも不気味です。
寝る、飲む、寝る、飲む、食べる、寝る。それだけ。
ポカラになんて、ほんとうにいけるんでしょうか。

1999-10-20-WED

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