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ネット家電修理サイトである サイバーコンセントの取材の帰りに 69西本乗組員に無理やりすすめられた 映画は昨年のサッカーワールドカップ 最下位決定戦を描いたドキュメント映画であった。 「最下位決定戦という思いつきが、 すばらしい!そして、それを自分の手で 実現化したことが、一層すばらしい!!」 と思ったE-TANAKAこと、感心力の男は この企画の発案者でありオーガナイザーである マタイアス・ディ・ヨングさんとの インタビューを決行。 連載2シリーズ目にして 初の外国人インタビューとなったのであった。 【WEBサイト】 (URL)http://www.theotherfinal.com/
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サイバーコンセント平塚店での 朝礼に押しかけ取材を済ませた帰り、 西本69乗組員から一本のビデオテープを 手渡されました。 タイトルは、『アザー・ファイナル』。 なんでも69乗組員によると、 「去年のワールドカップの決勝の同じ日に行った サッカー世界最下位決定戦のドキュメンタリー」 だそうです。 あぁ、それ、確かニュースで見たなぁ、 と、うっすら記憶があります。 あまり詳しいことは覚えて無く、 「アメリカのお化けカボチャ大会」的な 取り上げられ方をしていたような印象だけ残ってます。
わたくしのサッカー愛好度といえば、 「ソクラテス」という名前のブラジル代表がいた 1982年のスペイン大会から、 ワールドカップだけは熱心に見る程度で、 去年の大会も一通りテレビで見ましたが、 もはやサッカー熱は平熱に戻ってますし、 野球に比べれば思い入れ度は低いです。 そういえば、「ビスマルク」というサッカー選手も ブラジル人でしたね。 ブラジルには、 名前を勝手につけられる法律でもあるんでしょうか。 ともかく、69乗組員は、その映画を試写会で観て、 「感動で泣いた上に一晩飲み明かした」 と豪気に勧めます。 たぶんその映画のつまみを抜きにしても、 一晩飲んでたんだろうと思うんですけどね。 どうも、その映画、すぐに気乗りできないなぁ。 当方、「ふ〜ん、あ、そう」と、 距離取り気味の反応をしてますと、 69乗組員の テレビショッピング調セールスが続きました。
デジカメ売るのに、 予備メモリに、編集ソフトに、プリンター、 3脚までつけてきたような押しっぷりです。 たしかに、 連載の2番目の感心先がオランダ人っていう、 サイドチェンジは面白いかもしれません。 あ、サッカー熱をうつされてる。 ともかく映画のプレス向け完パケVHSを 借りることにしました。 そう、もう我が住まいのビデオデッキは サイバーコンセントのおかげで 完全復活したばかり。 ちょうどビデオが見たかった! なにしろ朝の6時起きで平塚まで行って帰って、 まだ昼の1時です。 さっそくカーテンを締めきって、 『アザー・ファイナル』を観ることにしました。 正直に報告すると、 慣れない早起きのおかげで、 途中寝そうになったところもありました。 ただ、1点とても感心したんです。 「最下位決定戦という思いつきが、すばらしい! そして、それを自分の手で実現化したことが、 一層すばらしい!!」 一方、こうも思いました。 「どこで感動して泣くシーンがあったんだ?!」 サッカー過敏症になると、 泣けるところがあるんだろうなぁ、と思いつつ、 とにかく自分の感心のツボにフォーカスするために、 この映画にも出てた映画の仕掛人である オランダのにいちゃんを調べてみました。 名前:マタイアス・ディ・ヨング ややこしい名前です。 「綾小路きみまろ」以上にややこしい。 まず、覚えられません。 もちろん「マタイアス・ディ・ヨング」も 「タナカ・ヒロカズ」を どこかの植物の学術名のように感じるんでしょうけど。 プレス資料には、 「グラフィック・デザインを学び、広告業界に入る」 とあります。 おっ、まさに同業者です。 「ケッセルズクレーマー」という アムステルダムにあるエージェンシーの ストラテジー(戦略)担当のトップとして、 ディーゼル・ジーンズなどの 「キャンペーン戦略を立案」したらしい。 しかも、「仏教徒」と書いてあります。 で、その勤め先の「ケッセルズクレーマー」ですが、 「インターナショナル・コミュニケーション・ エージェンシー」で、 「主な業務は広告キャンペーンの企画・立案ですが、 他にも本の出版、短篇映画やドキュメンタリーの制作、 アート展の開催などを手がけています」という紹介。 このオランダ人には きっとおもしろがれるに違いないと、 感心センサーが働きはじめました。 さらに原題に反応したんです。 邦題は『アザー・ファイナル』なんですが、 原題は『The other final』なんです。 この邦題、片岡義男さんに怒られかねないっす。 定冠詞の“The”が無いとなると、 『Other finals』と複数形になるわけでして、 「その他のいくつかの決勝戦」と 曖昧な表現になります。 「最下位決定戦」を単純に英語表現するとなると、 『The weakest match』となったと思うんです、たぶん。 これではそっけ無さすぎです。 あくまで『The other final』という タイトルを思いついたから、 この企画が成り立ったんじゃないかと感じたんです。 「もうひとつの決勝戦」となることで、 「最下位決定戦」におさまらない、 豊かな意味を帯びてくるんですね。 それは、 「サッカーへのもうひとつの態度」ということを 連想させるからです。 きっと、このマタイアス・ディ・ヨングさんは、 「サッカーの世界最下位決定戦を ワールドカップの同じ日にしよう」と 思いついただけだったら、 企画の成就に熱をあげることもこともなく、 また周りの人もそのアイデアに感化されることもなく、 思いつきは空気のごとく どこかに消えていったんだろうと感じました。 “『The other final』、これだ!”という瞬間が、 このオランダ人に起きたはず。 企画コンセプトがタイトルで、 アイデアのすべてを表現しきっていたのだ。 そう確信し、 この際、サッカーの細かい話は抜きにして、 ビジネス目線でインタビューしてみようと 思ったのでした。
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2003-03-24-MON
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