感心力がビジネスを変える!
が、
感心して探求する感心なページ。

第9回 いい声は喉からうつる。


田中 ボロットさんが使われてる言語自体が、
日本語にない音を持っているという話ありましたよね。
やっぱりいろんな言語を習ったり喋ったりすることで、
声の可能性が広がるというか、
いい声になっていくことはあるんですか?
巻上 ありますね。
意味が解らなかったとしても
いろんな言葉を聴くといいですよね。
田中 時々、英語でプレゼンテーションする機会があるんですが
そういう時は「自分はトム・クルーズだ」
と思い込んで、できるだけ
『ザ・ファーム』のトム・クルーズに
なりきって声を出してやってみようとか
思ったりするんです。

そういう声の演出みたいなことって
英語に限らず、
日本語でもすごく大事な気がするんですが、
まずは「いろいろ聴け!」と(笑)。
巻上 「聴け!」ですよね。
そうすると自分の表現が身に付くと思いますよ。
喉の使う位置も違うからね。
聴くだけで喉の位置って動くらしいんですよ。
田中 聴くだけで!
無意識に。
巻上 うん、喉って動くらしいんですよ。
よく聴くってことは、すごい大事みたい。
田中 なるほど。
人間は常に無意識に同調しようとしてる、
ってことなんですかね。
巻上 聴くことによって、イメージができるんですよ。
今、イメージトレーニングが盛んだけれど、
イメージができると、だいたいできるんですよね。
例えば、サンプリングのような
昔はなかった音楽があるじゃないですか。
田中 ええ、ええ。
巻上 ああいう継ぎ接ぎの音も聞くことによって
実際にできるようになるわけ。
僕がやってるようなパフォーマンスでも
サンプラーを弾いてるみたいな感じのものだったとしても
聴くと、できちゃうんですよ。
そういうことはたぶん、
今までできなかったと思います。
田中 テクノロジーの力で
フィードバックされてるからですよね。
巻上 イメージできるから、
簡単にできるっていうのもある。
テレビ見ているものも出来ますし。
普段から聴いてるわけじゃないですから。

(この辺りで披露されているボイスパフォーマンスも
 対談の中で聞くことが出来ます。
 ここをクリック!
田中 さっき耳から聞いたものによって
無意識に喉が動くって話あったんですけど、
それは体に響いてくるわけですね。
巻上 聞いた時点で
もう、練習してるんですよ。
田中 体が音叉みたいになってるわけですね(笑)。
巻上 そう(笑)。
ただ、もっと他の深ーい音、
例えばテレビにない音っていうのを獲得しようとすると、
やっぱり、アルタイの歌を聴いたり、
会ったり、行ったりとかすると、
もっといいと思うんだよね(笑)。
田中 さっき声帯のことを
「レゾネーター(Resonator)」と言われましたよね。
声帯って共鳴器なんだと思いました。
レゾナンスの幅が広がると、声も良くなるし。
巻上 そうですね、良くなると思います。
今泉 声帯の話で、ある一定のところしか使ってないって
話がありましたけど、
耳もきっと一緒なんですよね。
キャパシティーとしては、
すごい低音から高音まで聴き取れるのに、
都会にいると狭いところしか使ってないから、
きっと耳が欲求不満というか、楽しくないんでしょうね。
巻上 そうでしょうね。
今、やっぱり、いい音が少ないですよ。
やっぱりMDとかで聴いても
再生される音の幅が狭いんです。
MP3に至っては、もっと狭い。

<ワンポイント考察>
人の声を聴いているだけで、
その人の喉の動きと無意識に同調してるって、
この話には驚きました。

ということは、
声はうつるってことですよね。
みなさん、
できるだけいい声の人に近づいたほうがいいですよ。

でも、いい声かどうかの
判断がつかない場合はどうすればいいんでしょうね。

いろんな声を聞くことで、
受信機としての自分の声の幅を
拡げていくってことなんでしょうかね。
つまりいろんな人に会う体験をするってことですね。
ということは、
だまされない人になるってことですよ。
ちょっと違う?!

人間は共鳴したがってる生き物なんですね。
響きあうことがしあわせとして
からだにインプットされてるんでしょうかねえ。
ハーモニー万歳ですね。
 

2003-05-30-FRI

BACK
戻る