「美しき日本 ― 大正昭和の旅」展
江戸博学芸員新田さんと小山さんのさらにくわしい解説
他にも、大西洋を横断した
チャールズ・リンドバーグが、
昭和6年(1931)に奥さんアン・モローと2人で
ロッキード社の水上ジェット機で来日しています。
北大平洋の航路調査をして、
霞ヶ浦に着陸したんです。
その時に日本に立ち寄って、
これは明治神宮を参詣した時の写真です。
かっこいいし、背が高いんですよね。
そして、ヘレン・ケラーも
生涯に渡って3回来日してます。
初来日は昭和12年(1937)、
浅間丸で横浜港に到着しました。
3ヶ月間、39箇所を巡り、
障害者福祉を訴えて
各地で講演をしたんですね。
その時に秋田犬に出会います。
その時日本では
忠犬ハチ公の話がブームでした。
なんて偉いんでしょう、忠犬ハチ公は!
ということで、ヘレン・ケラーもいたく感動して、
贈られた秋田犬を連れて帰ったんです。
秋田犬がアメリカに初めて渡ったのは
ヘレン・ケラーによってだったんですね。
これは、帰るときの船上の写真です。
戦後、再来日した折には、
渋谷駅前のハチ公の銅像を見学したそうですよ。
飛行船もやってきました。
ドイツの飛行船ツェッペリン伯号が
世界一周第2コースを完了し、
茨城県霞ヶ浦へ着陸したのは、
昭和4年8月19日のことでした。
航程1万1000キロ、99時間40分という
未曾有の大記録を達成したあとです。
船長、乗務員、乗客あわせて61人の一行は、
翌日東京へ入り、二重橋前、
官邸、市役所などで熱烈な歓迎を受けます。
一行は3日間帝国ホテルに滞在し、
東京−ロサンゼルスの船内での食事も
帝国ホテルが請け負いました。
(小山)
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