「美しき日本 ― 大正昭和の旅」展

江戸博学芸員新田さんと小山さんのさらにくわしい解説

ヌエットの浮世絵もそうですが、
こういう版画が昭和の初期くらいに流行り、
外国人に好まれていました。

こちらは、日本人画家の吉田博による
「東京拾二題 落合徳川ぼたん園」です。
吉田博は洋画を学んだ後、
大正10年に渡邊版画店にて版画を始めます。
以後、自ら彫師・摺師を監修してつくり上げていく
「自摺」方法で制作を続けました。
山岳をはじめとした風景画を数多く制作し、
アメリカでいち早く個展を開催したため、
海外からも大変注目されたんですよ。
この作品は、明治41年(1908)、
下落合の徳川家の「静観園」と名づけられた牡丹園の図。
盛りの季節に大勢の人びとで賑わう様子を描いています。

(小山)


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