ミーちゃんの縁側で、旅行の話なんかを聞く。
8.砂嵐です!「不思議、大好き」エジプトの旅。
1981・4月
遙かなる古代の旅
カイロ・アスワン・ルクソ-ル10日間の旅。
エジプトは、偉大な建造物が沢山あるので
前から行ってみたくて堪らなかった。
重里がコピ-ライタ-になつて世の中に出てから
「不思議大好き」のコピ-が出た時
エジプトへ行って思いついた言葉だったと聞いていた。
先を越されたなーとおもった。
このパンフレットが来たので、直ぐ決めた。
何見ても大きくて細かい彫刻など有り
それにこんなに古い時代の物なのに
「顔形や人間像」が、少しも可笑しくなく
「美男・美女」で有ることに驚いた。
随分沢山観光したが全部「石造り」で
現代の様に学問で勉強していたわけでもないのに
計算出来ているのに呆れるばかりだった。
さて、7日目の頃ナイル河クル-ズで
午後甲板のある船に乗った時の事。
ナイル河の西側の砂漠が夕焼けで
真っ赤な太陽が落ちるように見えた。
私達は甲板に、居たので
「この景色は今撮らなければもう一生チャンスは無い」と、
私は何とか良い写真を撮りたいと、焦った。
咄嗟にこのグル-プに
本職の写真屋さんで優しくて親切な人がいる事に気が付き
近くに見えたので「夕焼けを写してください」と、
お願いした。
その人は
「それでは他の写真機を持ってきます」と
10メ-トルくらい離れたところに取りにいった。
すると、あっと言う間に
辺りが何にも見えなく成ってしまった。
まるで霧の中に入ってしまったように・・・。
5メ-トルくらい離れたところに居た人は
声は聞こえるが全然姿は見えない。
勿論夕焼けどころか隣の人も見えないくらいだ。
何が何だか解らない。
冷たくもないし痛くもない。
煙でもなく霧の中に居る様なのだ。
そのうちガイドさん
(日本人の女性でエジプト人の奥さん。
10年以上エジプトに住んでいる)の声で。
「砂嵐です」と叫んだ。
嵐と言えば不気味な風が吹いたりして
頬に砂が当たるのかと思うのに
何も感じないで唯、辺りが薄暗くて何も見えないだけ。
15分程して又ガイドさんは
「ルクソ-ルの空港に問い合わせたら、
あちらも空港が閉鎖されているので
解除になったら出ますから」と言った。
お陰で素晴らしいナイルの夕焼けが、
遂に見られなくなった。
それから30分くらい???してだったと思うが、
だんだん近くに居た人が見えてきたり
辺りの景色も見えてきた。
何だか「あの世」へ行ってきた様な気がする。
いつもこんな程度かは解らないが、兎に角驚いた。
夕焼けの写真は撮れなかったが
言葉では学校で教わったが、
「砂漠の砂が巻き上がる」のだろうと勝手に想像していた。
これこそ面白い体験になった。
(つづくわよ)
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