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“WONDER SCHOOL !”
ほぼ日刊イトイ新聞 presents 超時間講演会。



(最初の数回は、
 糸井重里による談話をおとどけします)

人の話を聞くっていうことを、
ぼくは、「やっぱり、おもしろい!」と思うんですよ。
話を聞く時間そのものが、エンターテインメントなんです。

このイベントのシリーズには、
「智慧の実を食べよう」という名前がついていますけれど、
もともと、「人の話に耳を傾ける」ということについては、
「役に立つから聞く」という以上に、その時間そのものを
たのしめるかどうかが大きいんだ、とぼくは思っています。

去年の九月に「智慧の実を食べよう」をはじめてやって、
やっぱり、そのことを、更にはっきり、実感したんです。

ナマの魅力。

コンサートや芝居と同じようなたのしみかたができて、
みんなが、満足して帰ることができたと思うんです。

あなたは、今回、この講演会で、何を学びましたか──?
そんな問いが、ほとんど、意味がないような大きな時間。

「わかんないけど、よかったんですよ!」

そういう感想が、前回、たとえば、吉本隆明さんの言葉に、
たくさんの人から、寄せられたんですけど、
きっと、言葉の迫力って、そういうことなんだと思います。

わかんないけど、泣きそうになる。
人の話って、音楽と、おんなじなんです。

音楽って、いいよね。
「キミはどう生きるべきか?」
なんて決して言っていないはずなのに、涙が出てきちゃう。
人が出てきて、そこで、ピアノを弾いているだけなのに、
どんな本を読むよりも、何かをつかむこともできてしまう。

論理のほうではついていけていないものに、
感動できてしまう。

そういうことは、前から、言葉でやってみたかったんです。

もちろん、発せられた言葉の意味は、
あとで、わかりたければ、わかればいいと思うんです。
ただ、「その場にいるよろこびを共有する」ということが、
1回目の「智慧の実」をやってみたら、うまくいきました。
じゃあ、更に、やりたいことに向かおう、と思ったんです。

それで、5月16日に、東京国際フォーラムで、
「智慧の実を食べよう2 WONDER SCHOOL!」
というイベントをやることに決めました。自信はあります。

ほんとにいい話なんだから、いい会場で聞きたいですよね。
だから、やっぱり、前回と同じ、いちばんいい会場です。

今回、やりたいことは、わかっているんです。

基本的には、きっかけは、1回目の企画と同じです。

ぼくが、いつも、いろんな人の話を聞いておもしろがって、
そのときの話をすると、知りあいの若い人は、羨ましがる。
それと同じような、ナマですごい話をたのしむという方向。

1回目には、長老に、登場してもらいました。

2回目は‥‥
「ものすごく、進んだことを考えている人」
に、出てもらいたいと思うんです。

「ものすごく、進んだことを考えている人」
って、一流の学者さんでも、
ほとんど、何を言っているのかわからないのに、
おもしろいってところが、あるじゃないですか。

その魅力、なんです。

話の内容自体は、実際は、
「ときどきわかる」という程度しか理解していないのに、
なんだか、わかった瞬間に、
特別な秘密結社に入った気さえしちゃうんですよね。

「こんなことを聞いているのは、世界中でオレたちだけだ」
「こんな会話をしているヤツが、今まで地球にいたのか?」
そんな感動が、あるんですよ。

そのよろこびって、名づけようがないんだけど、
イベントのタイトルを考えていて、わかったんです。

「学問は、驚きだ!」ということ。

今回は、
岩井克人さん、松井孝典さん、
山岸俊男さん、川勝平太さんに登場してもらって、
「こんな大学に行けたら、おもしろいだろうなぁ」
という講演をしてもらうんだけど‥‥ほんとにすごいよー。

それぞれの先生がたと打ちあわせをしていても、
笑いが止まらないですから。
おもしろすぎて。

ナマで聞ける機会を、ぜひ、たのしみにしていてください。

(糸井重里による談話は、明日に、つづきます!) 


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2004-03-17-WED

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