重里
「学校から『親の呼び出し』って
 やつですね。
 これは、もう、
 うれしいというのとはちがうけど、
 なんか、『オレの出番だ』
 という気持ちでね。
 ま、根本的には、そんな悪いことを
 してるわけじゃないし。
 もっとろくでもないことも、
 ありうるとは思うんですよ。
 そのときに、
 『ここに、絶対に
  味方でいる人間がいるぞ』
 ということを、
 伝えておきたかったわけですね。
 とにかく、誰にも相談できないとか、
 誰も味方になってくれないという
 孤立感が、いちばんつらいことなんだと
 思うんです。
 だから、なにがなんでも父親は
 助けてくれる、
 ということを具体的に理解させる
 最高の機会ですから。
 張り切ってスーツ着て、
 学校に行きましたよ。」





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