みなさん、新年おめでとうございます。
みなさんと、みなさんの大切な方たちにとって、
素敵な2009年でありますように。
イタリアの2008年は、
いつも通りお祝いの大騒ぎで終わり、
2009年のはじまりは、ミラノが、
いや、イタリア全土おしなべて、
なんと大雪にみまわれました。
最初はみんな大喜びで楽しみましたが、
そのうちにうんざりするほど降りましたよ。
さて、話を年末にもどしますが、
ナターレ(クリスマス)の数日前に、
ぼくは、リビングにクリスマスツリーと、
それから典型的なイタリアの伝統である
プレゼーペを用意しました。
![francorossi](images/090114/P1000324.jpg)
プレゼーペとはイエス・キリスト降誕の場面を
模型で作ったクリスマス飾りの一種です。
彼の両親であるヨセフとマリア、
牛、ロバなどの家畜たちが
生まれたばかりの赤ちゃんイエスを、
まるでその息で暖めているように取り囲む、
そんな情景を再現しています。
そう、イエス・キリストは馬小屋で生まれ、
飼い葉桶が最初の揺りかごだったと
言われてますからね。
![francorossi](images/090114/P1000327.jpg)
クリスマスショッピングのころには、
特にモンテナポレオーネ通り、マンゾーニ通り、
それからスピーガ通りに囲まれる
有名なファッションの三角地帯は、
各地からミラノに来たVIPたちで大にぎわいでした。
しかも昨年のクリスマスには、
ベッカムとヴィットリア夫人がミラノにいましたから、
彼らが買い物をしているというので、
あのあたりの通りは野次馬で大混雑状態でした。
彼らはドルチェ&ガッバーナだけでも、
15万ユーロ以上も買い物をしたそうです。
すでに大変リッチなクローゼットを、
さらにリッチにしたというわけですね。
それからベッカム夫妻はACミランと共に、
親善試合のために暑いドバイへ飛び、
そこで新年を待ちました。
親善試合のチケットは完売。
ドバイのお金持ちたちはみんな、
ベッカムの赤黒シャツでのデビュー戦を
見逃したくなかったのですね。
さて、年末年始のバカンスに
暖かい場所へ行けなかった人々は、
ミラノで我慢しなければなりませんでした。
世界を襲った経済危機のせいで、
トロピカルな海辺で新年を迎えることを
断念した人が、今年はたくさんいます、
昨年はリゾート旅行がブームだったのですが。
そしてそんなミラノに、
新年と一緒に雪までやってきたわけです。
![francorossi](images/090114/P1000312.jpg)
雪は静かに降り積もります。
そして、いつものようにロマンティックに、
道や木や屋根などミラノの全てを白銀に塗りつくし、
この街を幻想的な世界に変えました。
![francorossi](images/090114/P1000309.jpg)
イタリアでは1月6日は、
子どもたちのために作られた伝説の、
ベファーナの祝日です。
ベファーナは、まるでハリー・ポッターのように
箒にまたがって空を飛ぶ魔女です。
でも彼女は怪しい魔女ではありません。
聖書には、生まれたばかりのイエスに
東方の三博士が贈り物を持って来たと、
書かれていますが、
イタリアの庶民の間では千年以上も前から、
このベファーナが三博士の代わりを勤めています。
ベファーナは12月24日ではなく
1月5日と6日の間の夜にやってきて、
大きな靴下の中にプレゼントを入れてくれます。
良い子にはお菓子とオモチャ、
良い子にしていなかった子には石炭を。
ぼくも(もちろん、いまでも)6日の朝には、
ベファーナがぼくにもプレゼントを
持って来たかなとワクワクしながら目覚めます。
おとぎ話を信じるって、
いくつになっても素敵でしょ?
![francorossi](images/090114/ill2.jpg)
![](images/komidashi.gif) |
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プレゼント入りの靴下は見つかりませんでしたが、
前の家の屋根や道路が真っ白になっているのを見たとき、
この素晴らしい雪が一晩中休むことなく
朝まで降り積もったことが、
ベファーナからのプレゼントだったのだと、
ぼくは気づきました。
![francorossi](images/090114/P1000318.jpg)
ぼくは道に下りて、子どもみたいに遊びました。
雪を踏みならし、けちらし、
写真もいっぱい撮りました。
やがて春の太陽が輝き、
暑い夏がくるでしょう。
そのころには、この大雪は
どこかへ吹き飛んでしまいますから、
良い思い出としてとっておきたいのです。
その写真の何枚かを、
ぼくはFacebookサイトにアップしました。
そこにはフランコ・ロッシのファンクラブが3つもあり、
ファンの一人の絵描きさんから、
写真の一枚を絵に描きたいという
申し出をいただきました。
もちろん、ぼくは大喜び。
だって、その写真には雪の白と、赤と緑、
イタリア国旗の3色が揃い踏みしてますからね。
2008年の年末も素敵でしたが、
2009の年明けは、とてもとても素敵でした。
今年の12月31日まで、
ポジティヴな一年でありますように。
ぼくにとっても、みなさんにとっても。
![francorossi](images/090114/P1000314.jpg)
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