W杯南アフリカ大会まで、
あと100日足らずになりました。
前回のドイツ大会で優勝し、
世界チャンピオンの座にいる
イタリア代表チーム、アズーリは、
南アフリカ大会後すぐに監督を変えねばならないことが、
すでに分かっています。
現監督のマルチェッロ・リッピが、
続投はしないと答えているからです。
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退任後の心配がないリッピ。 |
代表チームを監督するだけでも
大変な重圧でしょう。
そこに加えて果てしなくつづく論争や討論、
ほぼ全ての新聞やテレビによる批判などのストレスが、
リッピを本当に疲れ果てさせたのです。
すでに彼の先行きについては、
W杯後すぐにユヴェントスの総監督になるとか、
または直接に会長職に付くだろうなどと言う人もいれば、
プライベートな暮らしに引っ込むだろうと言う人もいます。
どのみちマルチェッロ・リッピは、
全てに勝った男としてイタリアサッカー史に残ります。
ユヴェントスの監督としては
スクデットやUEFAチャンピオンズ・リーグなど
様々なタイトルを獲得し、
代表チーム、アズーリを
世界チャンピオンにしたのですから。
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それに、監督を引退したところで、
どうころんでも、リッピの今後の生活は
輝かしく栄光に満ちたものになるでしょう。
W杯ドイツ大会に勝利した翌年、
彼は一般企業へ講演に行き、
チームを(つまり仕事のグループを)
「良い」から「きわめて良い」へ、
そしてさらに「きわめて良い」から「勝ち組」へ
(つまり、どこよりも優れている)へ、
どうフォーメーションするかをレッスンしましたが、
そういったサッカー以外の場もふくめた
あらゆる講演やレッスンで収入を得る可能性にも、
こと欠かないでしょう。
さて、アズーリは、
南アフリカへ出発する前の最後の親善試合として、
3月3日に、サミュエル・エトーのいる
カメルーン代表との試合に挑みました。
ところがこれが、
まったく見たことも無いほど酷いゲームに
数えられるほど、惨憺たる結果に終わりました。
新聞各紙や、イタリア・サッカー連盟(FIGC)会長の
ジャンカルロ・アベーテによる批判は、
とどまるところを知りませんでした。
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アベーテは、リッピがバロテッリ選手を
招集しなかったことを責めました。
この21歳の素晴らしい選手は、
イタリアのティフォーゾたちの気持を
つかみつつあるというのに、
なぜアズーリに呼ばないのか、と。
そもそもリッピは、
バロテッリを代表チームに呼んで
南アフリカに連れて行くつもりはありません。
リッピの契約更新が不成功に終わったことにも
苛立っているアベーテは、
リッピはサッカーの新しい贈り物を拒否して
古さから抜け出せない男だという世評を持ち出しつつ、
リッピの立場を悪くしました。
リッピは4年前のW杯ドイツ大会で優勝した
カンナヴァーロ、グロッソ、カモラネージ、
ガットゥーゾほかの、
ここしばらくで落ち目になっているのが
目に見えている選手らにこだわり、
サッカーの申し子のようなバロテッリを
無視している、という意味をこめて。
いずれにせよ、
イタリア・サッカー連盟は、
W杯が終わる前に
次の監督を決めておかないわけにいきません。
そこで、
ここ数年の活躍でマスコミが一目おいている、
フィオレンティーナの現監督
チェーザレ・プランデッリに、
ねらいが定められました。
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プランデッリは53歳で、
フィオレンティーナの前には、
ヴェネツィア、ヴェローナ、パルマ、ASローマの
監督を歴任した人物です。
優秀で、清潔な顔つきで、
議論の喧噪からはいつも離れていた彼は、
アズーリのような
伝統ある代表チームをリードするに、
適役と思えます。
![franco](images/100309/4--1-PRANDELLI.jpg)
この情報は、
まだオフィシャルなものではありませんが、
最終的にこの結果が出た時に、
読者のみなさんが
「あ、フランコの言った通りになったな」
とおっしゃることになるはずです。