ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

6."親戚新聞”週末特集号での返信。

なんだか腰の据わらない原稿依頼に、
ガンジーさんは、『親戚新聞』を通じて答えてくれた。

あいかわらず、親戚新聞の読者は、ぼくを含めて4名。
世界でも有数の小さいメディアは、
まことに、なるほどと納得できる見解を、
紙面に掲載してくれたものだ。

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◆"親戚新聞”週末特集号。

[糸井重里様] 今日は 趣を変えて
糸井氏への返信を諸君に伝えよう。
”ほぼ日”に連載しては?との
驚天動地のmailを頂いたからだ。 
ーーーなんてまぁ.お節介きわまる.
親切なお方と感激.当惑.相半ばしております。 
ガンジーではどうか?とのお話.
ご命名有り難うございます。 
早速インドへ飛ばなければなりませんね 
二人の先輩ガンジーに御挨拶を申し上げなくちゃ。

”マハートマー.ガンジー様
そして インデラ.ガンジー様  
私事.此の度
我が国のさる著名なお方の推薦を受けまして
3代目を継がせて戴きます
どうぞよろしゅうお引き回しの程
お願い申し上げます。 
何か墓前にお供えを持参せねばなりませんね 
何がいいでしょうか?
癌細胞の一部をけずりとって桐箱に納め 
雁の羽毛も一緒にお供えしましょうかね 
What.s your recommend?  

さて 誠に有難いお話.お申し越しではありますが 
私は不特定多数の方に書いたり話したりができません。 
それは対象があっての場合であって 
相手が私の筆を進めさせてくれるからです。 
喧嘩でもそうですね 
相手に先に殴らせた方が やる気が出ますもんね。
”何処へ飛んでいくのか鉄砲玉に聞いてくれ!” 
という文章は苦手です。 
ですから私は糸井様宛に 親戚新聞を含めて 
mailを送らせて頂きます 
それを料理して戴けたら 
少しは続くのではないかと思います。
さもなければ私の知識や経験では 
たちまち底をついてしまいそうです。 

「継続は力なり」 この言葉.大好きです 
おなじような内容の話でも
受け取る側の気持ちの有り様によって
深く心に残るかと。 
若い時読んだ本を 歳を重ねた今 読み返すと 
かなり感じが違います 
もしその本を続けて読んでいたら
その後の 人生はちがっていたことでしょう 
いい本は感銘を与えてくれます 
時々読み返すとその度に味がでます 
まるでスルメのように。
親戚新聞も いい本 とまではいかなくとも
身近な者の書いたことなので
少しは子孫(大袈裟.かつ自惚れですが)の役に立つと
勝手に思いこみ 続けるつもりです。 
お忙しいなか Mailを度々頂き有り難うございます。

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ガンジーさんの社説は、もっともだった。
そうなんだ。
ガンジーさんは、
世界に向かって発信しているわけじゃないんだ。
愛する、というと気障っぽいけれど、
親密な数人の家族に向けた何かを、
伝えようとしていただけなんだ。

そう言っちゃなんだけど、インターネットだけじゃなく、
書き慣れない人が、つい「世界にもの申す」みたいな
演説を始めちゃって、自分だけの何かを
失っていくのを目にする。
ガンジーさんの方法なら、そういうことはないだろう。
自分の家の子孫に発言、かぁ。
それは発明だよなぁ。

ついでだけれど、“癌爺”と自称されていた人を、
勝手にガンジーさんと読み、そう呼ぶことにした
ぼくの判断は、かなり適格だったかもしれない。
ガンジーさんは、この病気に対して、
ある種の「無抵抗主義」を決めているように見える。
まだ、ガンジーさんの恨み言を読んだことがない。

本題だ。
文面から推し量ると、
ぼくの方で、ガンジーさんの文を
編集して原稿化するなら「よい」という返事のようだ。
しかし、これは、ますます責任が重いぞ。

どうやって、編集するんだろう。
もうちょっと、考えてみよう。

(つづく)

2000-08-29-TUE

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