ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

184.夫婦は季節だ。

このところのガンジーさんの筆の冴えは、
なんだか、すごいものがある。
平凡なことを言っているのだ、たぶん。
語りかけるように、ふつうのことを言う。
しかし、そのふつうに、気持が重なっているから、
読んでいて、届くんだ。

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「釣り合いがとれてる連れ合い」

夫婦って、季節のようなもんだ。 
我々夫婦に限ってだけど。
お互いに好きなくせに(?)よく喧嘩する。 
表面上の言い争いなので、
さざ波喧嘩、とガンジーは勝手に名附けた。

この喧嘩シーズンが冬だね。
で、春は何処から来るかといえば寝室から。 
若い時は、と但し書きをつけるか。 
でも、この若さとは戸籍上のことではない、
Wベッドご愛用のご夫婦は、幾つになっても若い、はず。
ベッドイン時は背中合わせでも、
やがて...やがて...ケッケッケッケッ!
「この足ひっこめてよ!」 「お前の足が冷たいんだよ」
「おなら、したでしょ?」 「しないよぅ!」
「あ、くすぐったいっ!」 
なんて段々と暖々になる。

体を重ねるのが億劫になり、歳を重ねてくると、
寝室も別々になる。
イビキを理由にね。
タスデ美にいたっては 
「お風呂も別々だといいね」とまで云い出す始末、
ひどいもんだぜ、これでも恋愛結婚だよ。 
ガンジーには多少だけど、憐愛、という面もあったけど、
「生い立ちの不幸なコイツをオレが
幸せにしてやるわい」という気持ちがさ。

そのくせ、隣近所や友達には、
”恋愛結婚” を吹聴してる。
女、って何なんだ? 
不可解なること、米原潜の如し。

季節のことに戻る。
家庭内別居の老夫婦が仲直りするには、
趣味や嗜好が一致してれば
その助けを借りることが出来る。 
そうでないガンジー夫婦は、
訪ねてくれる諸君を「おかず」に愚痴をご披露し、
己の正義を訴える。
友達の来訪でもいい。 
こんな時の諸君は災難だよね、
判事の役目を強要されるから。

いい友達もそうだ。 
もともと心底いがみあってるわけではない、
好きで夫婦になった仲だ、
ちょっとした事ですぐ仲直りできる。
友達もそうだけど、子どもは幾つになっても、
親たちのカスガイだね。
そういえば中国では、
夫婦喧嘩の時は表へ出て派手にやりあい、
近所の人まで巻き込んで、白黒を争うそうだ。
これって面白い習慣だなぁ。
陪審員つきの夫婦喧嘩だもんね。
日本でも取り入れたいもんだ。
ホントかどうかそのうちQさんに聞いてみよう。

時には、春を飛ばして夏がくることも。  
暑さで夫う婦う、いいながら
「くたびれたぁ」 と、
ガチガチに凍りついた夫婦仲も極暑で氷解する。

そしてまた、「飽き」が徐々に忍びより、
物言わぬ冬が来る。

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しばらくぶりに、また、異論あり。
ぼく自身は、若いカップルに、
「ダブルベッドはいかん!」と説いている。
いわば、「ベッドを割る男」なのである。
ガンジーさんが正しいか、ぼくが正しいか。
結果は知りはしないけれど、
床にも、ぼくは、
『Only is not Lonely』の思想を持っているらしい。

ま、どーでもいいんだけどさ、ほんとは。


(つづく)

2001-02-25-SUN

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