ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

186.箱根でのこと。

ガンジーさん、遠出の箱根がよほどうれしかったらしく、
何度も何度も、反芻でもするように書いている。
たのしそうだなぁ。

ぼくは、箱根と言えば「芦ノ湖」だな。
海賊船のカタチの遊覧船の波に揺られながら、
ちょっと難しい釣りをするんだ。
芦ノ湖は、きれいなのがいい。
よく釣れるのもうれしいけれど、
目に入る景色や、呼吸する空気のきれいさも、
釣りのたのしみなんだよね。
そういう意味じゃ、ぼくは本栖湖と芦ノ湖は、
そうとうに好きだなぁ。

___________________________

「箱根.パート1」

何年ぶりかで雪の上を歩いたよ。
”ずっぼ〜ん! ぎしっぎしっ! ざっくっ!ざくっ!”

靴が、「雪太鼓」を叩く。
ガンジー、踊り跳ねる。  
雪太鼓の乱れ打ちじゃぁ!
秋田にいた頃をおもいだしちゃった。
プラトニック ラヴ の初恋のあの子のことも。
こんな言葉、すでにお亡くなりになって久しい。
男女共学が始まったばかりの頃だった。
後年見たストリップ.ショウより、
あの子の顔を見たときの方がドキドキしてたなぁ。 
人間は、慣れっこになると純情な気持ちが
どっかへ行っちゃうんだね。 
それが成育のジュンジョなのか。

国道1号を下る 歩道はまだ雪がいっぱい。
どけてはあるが、人とすれ違う時はどちらかが雪の中。
こんな時は、強面の人が有利、
のっしのっしと迫ってくれば、
しぜんと道をゆずっちゃうだろう。
もちろん歩く人はまれで、
車だけが悲鳴のような音をたてて走ってる。

小涌園から下って消防署を左ヘ入り 
「彫刻の森駅」の近くでお昼、
いつも行列の出来る「餃子センター」だ。
以前から入ってみょうと思ってたところ。
オートバイで通るたび横目で見ながら通り過ぎていた店。
TVで知ったところではない。
でも店名は、ミスマッチ、せまい店だ。

ウィークディなんで待たなくて済んだが店内は満席。
カウンターに一人分の食う席?があり、
隣は願ったり叶ったりの外人カップル。 
「ハァ−ィ ガイズ!」 「ハァ−ィ!」
で始まったガンジーの、テリブル イングリッシュ。
聞けば2人とも厚木基地の航空隊所属らしい。
入隊前の職業は外科医だとっ! 
「げっ!」
日本では医者のことを、バンブー グロウブ、と言う。
とは流石に言わなかったよ。
「why?」なんてきたら困るからね。
何故志願したかと問えば、義務、と思ってる、とのこと。
「偉いっ!」と褒めといた。

ガンジーは言った、
「もしオレが、ジェット機に乗せてもらったら
多分胃袋は無くなっちゃうだろう」 
そしたら女の方が、「わたしも、そう!」
とかえってきた。
旅行では京都がよかったと言う。 
日本の歴史に興味があるなら奈良もお奨め、
お寺がいっぱいある、と教えてやったよ。
テンプルでも天婦羅は食わしてくれないよ、と付け加えた。

「ウイッチ カントリー?」と聞けば、 
「ステ−ツ」とのこと。
「アイ ラヴィット US!」 
そしてジョン ウエインが好きだったと言ったら 
テキサス出身のその男は、
「彼のあだ名は、デュ−ク」とのこと。
意味は、何でも日本の名主か、庄屋、
もしくは豪族にあたるらしい。

思いがけず英語のお勉強が出来てご機嫌のガンジーは、
病気を忘れてビール2本飲んじまった。

ここを出て強羅へ向かう足取りは気分もよく、
体重が無くなったかのような軽さ、
でもスケートの得意なガンジーは、転ばないよ。
もし、若いおなごが、すれ違ったら、
よろよろともたれ掛かるかもしれないな。

___________________________

オーウ。こんなところでも、外人カップルに会うか。
箱根でも、英会話か。
やっぱり人が事を呼ぶのね。

(つづく)

ガンジーさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「ガンジーさんへ」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。
全部とどけられるとはかぎりませんが。

2001-02-27-TUE

BACK
戻る