ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

204.文化。

ガンジーさん、今回は前言撤回したりしながら、
『the親戚新聞』を書いています。
新しもの好きのガンジーさんだけど、
いままで無視してきた「ふるいもののよさ」に対して、
どうしようもなく、渇きを感じはじめたんだという。

どっちも、ガンジーさん。
どっちも本当に気持ちだと思います。
どうぞ、よろしくね。

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「言葉、もお忘れなく」

駄洒落からの発想だけど、
]チチを飲ませてくれるのは母で、
ハハハ......と、笑って見てるのが父、とは面白いね。

赤ん坊の初めの頃の発声は ”マンマ!” 
これは世界共通らしい。
マンマ、は日本の幼児語では めし(飯)。 
各国ではどうなんだろう?
世界各地でご活躍の、ほぼ日特派員の皆さま、
教えてください。
ガンジーは今、英会話に ”お熱”なので
こんな事に興味があります。

この頃はこういう言葉(お熱)や、
手紙の末尾の 「かしこ」 なんて言葉は
使われないんだろうなぁ。
英語はビジネスにはいいが、
男女共通というのは情緒がないような気がする。
その点、フランス語のほうが会話として楽しい。
と「恋に恋する人」から聞いた。

日本語の良さを忘れたくないもんだね。 
言葉以外でもある。 
例えば、日本人の持つ隠れた、お色気。 
襟足の美しさとか、和服の裾さばきに見られる、
ほんのり色気なんかは、いいなぁ、とおもうんだけどね。
映像だけがはびこって、言葉の良さが失われ、
その結果想像力もなくなり、
砂漠のような世界が
若者を毒してるような気がしてならない。

セックスはゲームだ! 
なんて前に書いたけどウソついちゃったな。
しかたないから、針千本じゃなく、ポッキー千本食べるよ。
白状するけど、駄洒落とおなじく
諸君の、ウケを狙ったんだ。

暴力や極端な性描写が、人気映画になり、
味わいのあるいい映画の成績が悪い。 
と聞いてる。 
そのもの、「ずばり!」が支配している。 
今の若い人たちが、
そんな事を続けて年を重ねていくと、
老後はどうなるだろうか?
耄碌するしかないんじゃないか。 

老後には残照を楽しむ時間がたっぷりある。 
1日24時間が全部その人のものなんだ。
朝の時間は俳句なんかをひねっちゃおう。
昼は料理を楽しもう、午後は絵筆を持とう。
そして夜はほぼ日へメールを叩いてから古典を読み 
クラシック音楽を聴く。
想像力がはばたく時間だ。
 
結婚写真や年賀状をワープロで書くのはいい、
写真もいい、でもそれだけでいっちょうあがり! 
にはしたくないね。 宛先別に、一言加えてみよう。
短く、しかも深い意味を込めてね。 
日本には俳句、川柳、短歌など、いい文化がある。 
ガンジー、これからお勉強するでぇ! 
ヤッパリ喉がかわいてきたんだ。
文化って水が飲みたくなってきたんだ。 
これ、俺のぶんか? なんちゃって。

Eメールのやりとりで交際が広まっても
人真似の言葉では飽きがくる、
3歳か4歳の幼児が 
「可愛がってくれてありがとう!」って言ったという
ほぼ日からの転送メール、諸君にご披露したっけ?
幼い子どもでも自分の言葉を持っている。 
日本人の感性は世界一だぞ!

安易な楽しみだけを追っていては、
人生の半分も楽しめない。と思う。

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えーっと、一カ所だけ、ガンジーさんの記憶違いが。
3歳か4歳の幼児が、ってところは、違うんです。
すくすく成長した小学校中学年の女の子が、
誕生日の母親のインタビューに、
ちょっと沈黙して「かわいがってくれてありがとう」と、
言ったという話だったと思います。
こうしてダイジェスト的に書いちゃうと、
味がおちるんだけどね。

テーマには直接に関係ないことでしたが、
ちょいと、訂正させていただきました。
了解、ですよね?
親戚新聞主幹さま。

(つづく)

2001-03-17-SAT

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