ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

215.怒った。

虫の居所が悪いとき、ってこともあるだろうけれど、
ガンジーさん、テレビドラマのガンマンみたいに、
西部劇風に、啖呵を切ったよ。
たしかに、怒る気持ちは、わかるなぁ。
なんというか、仕事をなめてる感じがあったんだろうな。
すれっからしな感じっていうか。

ま、読んでみてください。

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「店の格式」 

ゆうべね、久しぶりで啖呵をきっちゃったよ。
タスデ美のお供で、
気のすすまない親戚(タスデ美系)の、
墓参りに付き合わされちまってね、
ご機嫌もわるかったんだ。

事の次第はこうだ。 
散歩するからと、帰りに途中で降りて(タスデ美の運転)
駅前デパートの上階にある
有名寿司店(支店)に入ったんだ。
月に数回は行くところなんだけど、
いつもの注文通りに頼んだ。
それにはお吸い物とサラダが付いてくるんだが、忘れてる。
そのうち気がついて持ってくるだろうと
待ってたが一向にその気配がない。

 「ちょっとおねえさん、いつもお吸い物が付くんだけど
  メニューなんかが、変わったの?」
 ”あっ!すいません! 今すぐお持ちいたします!”
 そしてずらっと並んでる板前たちがいっせいにあやまる。
 とそのあと、板前の一人が言った。
 ”ばっちり叱ってやってください!”だと。

江戸っ子ガンジーの癇癪玉が破裂したね。
 「なんで俺がこの人たちを叱らなくちゃいけねぇんだ!」
 「あんたらそこで見てるじゃねぇか!」
 ....おねぇさん?たち、さかんにあやまる.....
 「これは店長一人の責任だよ、
  あなた方にあやまってもらっても仕方ない事、
  しかし、あなた方もだね、
  ニコニコしながらあやまるってのはどうかね?」
 「寿司やって所はもっとプライドが大切なんだ。
  店長一人が出てきて、きちんと、
  それも悔し涙を浮かべてあやまるのが職人だぜ」
 ...なんでこんなミスをしでかしちゃったんだ! 
 信用まるつぶれじゃないか!...ってね。

 「それもしないで、ペコペコ、
  すいません、の繰り返しでは
  店の信用が落ちるだけだぞ!」 
 「すいません!は店長が一言いえばいい!」
  かんたんにあやまるるヤツは
  何度でもおなじ過ちをくりかえすもんだぜ!」

店内、しーんとしてしまった。
これ以上文句を言っても店長は出てきそうもなく、
他の客にも悪いと思いやめた。  
ヤクザOB、と思われたかな?

そこで一言付け加えた、
「俺はこれからも来るよ、だから文句をいうんだ。 
 それに若い修業中の人たちのためにも、
 変な大人職人がいると、彼らの将来が可哀想だ!」
「店長を交代させるんだな!」
これはちよっと言いすぎだったけど
なにしろ虫の居所がわるい状態だったんでね。
店長さん、首にでもなったらガンジーを付狙うだろうね。
出刃一刺しであの世行きかも。

言葉通り、また行くよ。 楽しみだね。

経営者、責任者ってのは、
自分一人で部下の失敗をかぶらにゃいかんのだ。
ほぼ日だって、糸井重里個人が
最終の全責任を負わなけりゃならないんだ。
だから普段は威張っていい、
だから高級車に乗ってもいい、そう思うよ。 
肝心の時に、部下に尻拭いをさせるのは、
長と名のつく人がやってはならない。

文句ある?


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肝に銘じます。

(つづく)

2001-03-28-WED

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