ガンジーさん。 いつ途切れるかわかりませんが 今後ともよろしく。 |
252.身体をつかって。 今日の『the親戚新聞』のテーマは、 頭ばっかりつかっていてもいけません、 という話なんですが、 例として、ぼくとの旅の話もでてきましてね。 実は、新幹線に乗り込むのに、 時間がぎりぎりになっちゃって、 ちょいと大急ぎモードで駅の構内を速足で移動したんです。 こころの奥では、ガンジーさんほんとは病気人だし、 あんまり急ぐのは悪いなぁと思っちゃいたんですが、 つい、ねー、いつものクセで速足に、ねぇ・・・。 乗るのには間に合ったんですけれど、 申し訳ないことをしてしまいました。 ___________________________ 「血流を、全身に」 “憂き事の、なおこの上に積もれかし、 限りある身の、ちから試さん” と詠んだ人がいた。 山中鹿之助という武将も 「我に七難八苦を与えたまえ」と言ってる。 カッコいいよねぇ。 ガンジーは若い頃こういう言葉が好きだった。 自惚れみたいな、冒険心みたいな、 そんなものがあったんだね。 俺は何かをやらねばならない、何かが出来るはずだ、 そんな事を漠然と考えていた。 しかしB型の常で ギリギリに追い詰められないと出来ない性格、 火事場の馬鹿力を期待してるむきがあった。 だから今でもこんな言葉が頭から離れなかったんだろう。 それも20歳になった頃には萎えてしまってた。 そして今、イトイさんのパソコン身近にいて感じるのは 上記のこれらの言葉だ。 氏はこれらの言葉を実行してる。 あれほど忙しいのにインパクの仕事を引き受け、 「ほぼ日の本」を出し さらにさらに忙しくなるような新企画を打ち出していく。 その合間をぬってガンジーの 「豆炭&パソコン」の産地訪問にまで付き合ってくれてる。 眠い眠いと言いながら よくもまあこんなに用事を抱え込めたもんだ。 おそれいっちゃうよね。 「ほぼ日事務局」を訪問した時には 坐りっきりの会話だけだったので気が付かなかったが、 今回一緒に短旅をしてみて その俊敏な動きに驚嘆してるんだ。 新幹線に坐るやいなやすぐお茶を出してくれるし、 高崎駅ではまっさきにタクシーを呼ぶ。 まるで代議士秘書のような行動力だ。 とにかくフットワークの軽さにびっくりだった。 メリー木村さんは病気人兼年寄りのガンジーが勝手に 何処かへ行っちゃいやしまいかと 手錠を掛けたがるほどの警護をしてくれているしで、 このたびとこの旅はホントお世話になりました。 で、イトイさんが先頭で 子ども用3輪車のように木村さんとガンジーは左右の後輪、 ペダル付きの前輪イトイさんの動きに合わせて 右ヘ曲がり左へ折れて駅構内を突っ走る。 忙しいったらありゃしない、足も速いんだぜ。 高崎駅だったからよかったものの あれが東京駅で木村さんがいなかったら ガンジーは迷子の迷子のコネコちゃんだったろうな。 ...仔猫に例えちゃ ネコずきの読者のゲロを誘ってしまうね...ごめん! あまたあるインターネットのホームページで一 人勝ちみたいに「ほぼ日」が繁盛してるのは、 このイトイさんの行動力だろう。 パソコンで、文章で、 ただ頭だけを使ってるんじゃないんだね。 諸君にも身体を動かす事を奨める次第、 問題解決には場所を変えてみるとか、 インスタントではないコーヒーを沸かしてみるとか、 それほど行きたくなくても、 「プッシュルーム」(おしっこじゃぁ!)に 入ってみるとか、 おおきく伸びをして深呼吸するとか、 思いつくまま誰かにメールを送るとか、 いろいろ身体の各部を動かしてみよう。 どんなところにどんなヒントが隠されているか、 おなじ角度、目線からだけでは見つけることが出来ない 宝物があるよ。 望遠レンズだけを頼りにしてては いい写真も撮れない理屈だ。 せかせかと動きまわるのは頭の中が空転してるだけ。 どうしよう、どうしよう とうろうろするのとは違う。 目的をしっかりとらえ、 もっといい方法がないかを探るために動こう。 部屋の中でパソコンを叩くだけではなくて 外へ出てみよう、人とじかに話をしてみよう。 きっと何かが始まるぜ。 Let,s try! ___________________________ ほとんど一日中パジャマみたいな状態で、 こういう原稿をまとめていたりしているこの姿を、 ガンジーさんが見たら、「詐欺だ!」と言うかしらん? 家にいるぼくは、もう、養豚場のブタさんのように、 ブヒブヒいいつつ、食っちゃ寝、食っちゃ寝してます。 今日(5月3日)は、まーったく一歩んも外に出なかった。 行動力に関しては、非常に陰ひなたのある人間なんです。 もうしわけない。 |
2001-05-04-FRI
戻る |