ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

302.まず、今日を。

明日のことを煩うな、とは何度も聞いた言葉だけれど、
これがなかなか難しい。
たぶん、ガンジーさんも、その難しさを知っているから、
あらためて、言うのだろうなぁ。

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「今日と明日は続いてない」

諸君は毎日どんな形で仕事を進めているんだろ?
今日のスケジュールを簡単に変更してはいないかい?
明日があるさ、と
今日のことを疎かにしてはいないだろうか。
お天気のせい、言訳としての先方への気配り
(夜間とか食事中)そして今日は気が乗らない、
などの理由とは言えないわけで。

ガンジー公開親戚新聞が300号に達した。
振りかえってみると
長い軌跡が刻まれている道のりだ。
何故こんなに長く続いて来れたのかを考えてみると
やはりこの1語に尽きる。
「日に新たにして日々に新たなり」だ。
はじめから300号なんて思いもしなかった。
その日その日を楽しく過ごしてきた結果なんだね。
だから読者のみなさんからのメールと
糸井さんの293号の時のメールで
「あ、そうか!」と気付く始末だった。

また1日ぐらい休んでもいいだろう、
なんてことも考えなかった。
本当にその日暮らし(ん、変だな?)の
300日だったんだ。
日雇い労務者だ。明日なんてないんだ。
誰でもそうだけどさ。
確率の問題で言えばガンジーの場合は身近に感じる事だよ。

今日出来る事は今日やろう。
明日にしょうなんて考えてると
急用が出来て明後日になってしまう。
明後日になるとまた次の問題が持ちあがってきて
来週でもいいや、ということになってしまう。
歌にあるよね
「明日ありと思う心の仇桜、
 夜半に嵐が,吹かぬものかは」ってさ。

そして次週になると忘れてしまうか
ホトボリが冷めて(これも変?)
熱意が失せてしまうんだね。
メモをとればいい、と思ってても
メモ自体を忘れてしまうんだ。
しまい忘れや肝心の時に
思い出せないのは知らない事とおなじだもんね。

こんなことを続けていると
やる気そのものが萎えてしまい
だんだんにいいかげんな人間になってしまうようだ。
仕事の場面で客からの依頼にすぐ応えられずに
あたらチャンスを逃してしまう。

依頼する方は「いつでもいいですよ」と言ってくれても
早く出来れば嬉しい。
下手な職人ほど
すぐやるとヒマなんじゃないかと思われる、
とばかり勿体をつけて仕事を延期するんだね。
それを戦術と心得てるお馬鹿さんが多い。

今日は今日、明日は明日。
明日の風をいい方ばかりに期待してはいけないよ。
楽天的思考ばかりでは夢は実現しない。
なに?夢がないってか、スーパーで買ってこいよ。

ガンジー


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「職人」のたとえのところは、
すっごいリアリティがあったなぁ。
早く出てくるっていうだけでも、価値があるもんね。
『秒速そば』なんて立食いそば屋あるものなぁ。

『ゆっくりそば』とか『のんびりそば』って名前で、
同じ味だったら、カンベンしてくれってことになるよね。

(つづく)

2001-06-26-TUE

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