ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

346.海へ山へ。

もうちょっとすると、東京の街が空いてくる。
クルマの通行量とか、駅の混雑とか、
いろんなところに、この季節だけの景色が見えてくる。
「ああ、また、真夏のあの季節だなぁ」と、
ぼくは毎年、この日々を東京にいて味わっているようだ。

近い将来には、こういう「お盆」を中心軸にした
都会の空白化現象は、なくなるんだろうか?
それとも、いつまでも残るんだろうかねぇ。

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「心そはそは、の夏」

8月は地方の季節だ。
都会には自然がないから山へ海へとくりだす。
家計をやりくりするのも大変だろう。
日本の旅館がもっと安いといいんだけどね。
地方ではこの時とばかり祭りに趣向をこらして
大群衆を迎え撃つ。
福沢諭吉の争奪戦だ。
そんなところに出かけるのは
飛んで火に入る夏の虫じゃないかなとおもう。
そうだ都会人は夏の虫だ。
お金のない人はムシされるだろうけど。

高い料金がさらに高くなり、
都会の混雑をきらって出かけてきたはずなのに
また人波にもまれ
時間だけがいつもとおなじにながれていく。
何とかお金と時間を無駄なく使う方法はないだろうか。
屋台や踊りの見物席へ
首にオモチャのへびを巻いていったらいいかな?
でもドミノたおしになってはたいへんだね。

あれもこれもと欲張らずに、
自然を楽しむ、祭りを見物する、と
分けたほうがいいかもしれない。
子どもにいい思い出をと無理をしても
親子ともにつかれるだけ。
おまけに出費もかさむ。
21世紀初年、夏の思い出にと
夫婦で描いてきた二人だけの夜のイベントも
あまりの疲れにしぼんでしまうんじゃないだろうか。
おおきなお世話?

近場なら費用も安くつくが
やっぱりねぇ、はるばるやって来たというあの気持ちも
すてがたいところがある。
この疲れは心地よい。
行列の混雑と違いストレスがない、
日本の列車は正確に目的地に到着するもんね。
車だといらいらすることもあるけど。

半年に一度はちょっぴりぜいたくな非日常を過ごしたい、
それは健康についてもいえること。
あのイジワルな上司の顔を見ないですむ数日間は極楽だ。
しかしそこに居るかもしれないぞ、その上役さん。
宝くじ的確率だろうけどないとは断言できない。

名物そばを食べてる時に
顔をあわせたりしちゃうかもしれないよ、どうする?
「あ、糸井課長もここへいらしてたんですか?
 それはそれは」
「やぁ癌持クン、君はここらの出身かい?」
「いえ、カミさんの実家がこの近くでして」
「そりゃぁ好都合だ。
 我々は予約が取れず今夜の宿をどうしょうかと
 困っていたところなんでね。
 君ひとつ一夜の宿を所望してもらえんだろうか?
 もちろんお代は払うけど」

...ちぇ!あのケチが金なんかはらうもんか!...
...あんたどうすんのさぁ、
ウチにはあたしたちの他に姉夫婦も来てんのよ!...
...だってお前、彼のご機嫌をそこねると
秋のリストラ名簿に載せられちゃうぜ..
...あ、こっち見てる、やだねあの目、
ちいさいころ親や先生に、
め!ってしかられてばかりいたんだろうね...

新幹線がいくら混んでても飛行機代が高くても
お出かけしたい季節です。
おりこう主婦はそれにそなえて
毎日のチラシ広告のチェックや
ご近所買い物の値切りに、ぬかりないことでしょう。
おじさん、もうちょっと負けてよ!なんて
スカートをチラッ!なんてね。
loto6なんかも一枚買ったりしてるかもなぁ、Good luck!

ガンジー

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あらま。糸井課長なんて人が登場しちゃったよ。
この人、予約なしで温泉につかっていたりして、
図々しいだけじゃなくて、計画性もない人だねぇ。

もって他山の石とすべく・・・。

(つづく)

2001-08-10-FRI

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