355.日記をつけよう。
ガンジーさんは、毎日欠かさずに
『the親戚新聞』を発行している。
これは日記とはちょっとちがうかもしれないけれど、
毎日自分の考えや思いを文字にして記録している
ということにはちがいない。
って、人のことを言ってるぼくも、
「ほぼ日」の「今日のダーリン」だけでも、
毎日休みなく1200回くらい続けているわけだ。
どっひゃー、だよ。
ガンジーさんのほうは、どうか知らないけれど、
ぼくに関しては、これまで日記をつけたことなど
まったくなかった。
三日坊主ですらなかったくらいである。
そういう意味では、毎日続けられるという
性格の問題じゃないんだよなぁ。
じゃ、ガンジーさんが日記のことを、
どう考えているか、お読みください。
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「記憶をにがすな!」
日記とは自分宛の日刊紙だと思う。
日記を書くのが続かなければ週刊にしてはどうか。
習慣になるだろうから。
あるいは年刊だっていい。
味噌あじの年越しそばをつくり、おぉ、みそか!
なんていいながらその年をふりかえり、
うしろをふりかえったらいつもとおんなじ顔がいて
なんだ今年もかわりねぇや、なんて
がっかりするのもいいぜ。
そのガッカリを記録しておこう。
来年こそは念願の離婚をして
ビル・ゲイツと駆け落ちするんだ!と
除夜の鐘に誓い、顔はにっこり後ろを向いて
「ねぇあなた、体だけは大事にしてくださいよ、
あなたにもしものことがあったら
わたし、わたしもうどうしていいかわからない...」
といいながら初詣の準備に
わら人形と釘、かなづちなんか用意しちゃって、
あの神社には裏に格好の杉ノ木があったはず、と
いそいそしょう。
でもこれは日記には書かない。
子どもの日記は行動が中心だけど
14〜5歳ころからは、そのときの考えとか、
なぜそう決断したのかなどを記しておくといい。
あとで役立つよ。
自分の性格をもっとよく知るためにもね。
こんな計画はわたしには無理だ。
もし来年また挑戦するなら
性格改造からはじめなくっちゃ、とか
こうやったから続けられたんだ、とか
友達のことにしても記しておこう。
あの男いつもわたしの前で泣いてばかりいたっけ、
結局サギにあってしまった、と後悔するのも
またお勉強です。
会議なんかでも失敗の反省には議論がでるが
うまくいったことは
「まぁまぁいいじゃないか上首尾だったんだからさ」
なんて口を封じるバカ上司がいるが、
良かった時にもそれなりの理由があるわけだから
納得するまで話し合おう。
それあってこそ次々に成功が続く。
前にも書いたが
信長は、桶狭間の件を
まったくの幸運と受けとめたらしく
以後、2度とあのような無茶をしなかった。
ひるがえって旧日本軍は、さきの大戦で
ムカシの蒙古襲来のことをもちだし
心ある人々の意見を封じた。
二度あることは三度ある、
なんて屁理屈を並べたことだろうね。(文永、弘安の役)
歳には関係なく忘れることって多いと思うよ。
一週間前のことだって
行動の記憶はかろうじてあったとしても
なぜそうしたのかは思い出せないことがある。
日記なんて考えずにメモから始めよう。
書いたらどんどん机の引出しに放り込もう。
これはゴミじゃないぜ。
もし読み返さずにそのまま捨てちゃったりしても
脳は憶えている。
文字になって目から再インプットさせてるからね。
メモ(目も)記憶してるってわけだ。
文字が下手なら自分の文字をつくっちゃえ。
どうせ他人が見るもんじゃない、ん?
そのほうが都合がいいかもしれないぜ。
オリジナル暗号だ。
ときには自分でも解読できなくなるかな。
これ何て読む?俺が知るか、そんなの字か!
まるで赤ん坊のいたずら描きじゃねぇかよ。
いいのいいのよそれでもさ、へっへっへ
・・・お前のわるぐち..
日記とはこういうものなんて既成概念はすてて、
自分日記をつけようぜ。
日記漬けの入れ物買ってさ、時々かきまわしてみよう。
いい味でてるよ、きっと。
ガンジー
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このところ少なめだったダジャレや冗談が、
ずいぶん戻ってきていますねー。
これも、毎日読んでいるからこそわかること。
少なくとも、もう1年近く、毎日だぞー。
すっごいことだよねぇ。
(つづく)
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