ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

360.気力と体力。

生きる力というのは、なんなんだろう。
死体と、生きている人間とでは、どこがちがうのだろう。
成分は、まったくおなじなのにね。

いきいきしている人と、生命力を感じない人のちがいは、
どういうところにあるのだろう。

オカルトじみていると批判されるかもしれないが、
気というものがあると思うと、
ずいぶんいろんなことが説明しやすくなるのは確かだ。

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「気力そして体力」

重く長い1年が過ぎ
ほぼ日デビューの8月もおわりに近づいた。
ふつうならあっという間の1年、となるんだが
ガンジーのこの1年間は長かった。
すこしでもはやくこの危険地帯から抜け出したい一心が
時間のながれをかえたんだね。

たとえて言えば地雷で片足を吹き飛ばされた兵士が、
ほふく前進で次ぎの地雷におびえつつあせっているのと
似てるんじゃないかな。
駈け出したい気持ち、でも思うように動けない。
傷の痛さといつまた触れるかわからない地雷の恐怖。
ちょっとおおげさかな?

片足はなくしたけどまだ1本あるじゃないか、
と考えるのと、あぁもうダメ!と
不倫の深淵に落ち込んでいくのとの差が人生を決める。
この先何処まで続くかわからない地雷原に
生きる気力を失う人は多いと思う。
もうこれだけ頑張ったんだからいいいじゃないか、
わが肉体にご苦労さん、もういいんだよ、
静かにやすもうね、と
声をかけてやりたくなることだってあるだろう。

darlingからのお話で
某有名会社の若い社員が進行癌にかかって
余命がすくないとのこと。
ついては先輩?として
話だけでも聞かせてやって
気持ちをやすらげてはくれないだろうか、との
やさしい社長さんからの問い合わせがあった。
その時ガンジーは考えた。
助けられるものではない治せるものでもない。
でもこんな若い人を死なせてなるもんか!
という闘志がわいた。
天もむごいことをする。
ならば天に向かってツバを吐きかけてやれ!
ドンキホーテでもいい、オレは天に逆らうぞ!と思った。

体調をくずしてしまったので
darlingの気づかいで中止になったが
具体的にどうするかを思案した。
そしてやったことのない気功だけど
このへんに何かがありそうだ、
何かが出来るんじゃないかと思いついた。
神なんか信じないガンジーだけど
「気」の不思議さは合気道でいくらか知っている。
まずつとめて明るく挨拶を交わし
ふざけるのではなくマジメにね。
そして彼or彼女の手をにぎり
その患者の癌細胞をガンジーが吸いとってやる。
そうムカシの母親がよくやってた
赤ん坊のハナを吸ってらくにしてやるというあれだ。

ダメもとなんかではない。
死なせてなるものか!という思いが
その若者にいくらかでも
元気を与えられるはず。
アガリクス(?)なんかより効果はあると思うけど
どうかね?
自然治癒力というのは誰にでもある。
それをどうやって引き出すかが
医者にも坊主にもわかりっこない。
でもこの方法でつかみだして進ぜよう、と思った。

ほぼ日から活力をもらって生きているガンジーだ。
ほぼ日のためならW癌で死んでもいい。
ほぼ日を通して知り合った仲間ならなんとかしてやりたい。
そのやさしい社長さんのためにもね。

回復するかどうかわからない体力だけど
おたがいの命がながらえたなら
是非出かけたいと思ってる。
1ヶ月、1年命をのばせたなら
新薬が発見されるかもしれない。
世界中の製薬メーカーが毎日研究してるんだ。
あてになんか出来ないが
ないとはいえないことだ。
去年の今頃、9回裏2死から逆転に成功したガンジーだ。
奇跡なんかじゃない。おおぜいのほぼ日読者の
チカラによるものだ、それを試みてみたい。

ガンジー

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ありがとう。
ガンジーさん。





(つづく)

2001-08-24-FRI

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