369.はじめましてのメール。
読者からのメールを、この頃はたくさんガンジーさんに
転送しています。
たくさん送りすぎると、読むだけでも疲れるからとか、
これを読んだら腹を立てるんじゃないかとか、
そういうコントロールをゆるくしています。
たぶん、読者からのメッセージを読む方法を、
ガンジーさんがもう身に付けはじめていると
考えたからです。
案ずるより産むが易し。
メール読むたのしさを、すっかり憶えて、
もっと活字を読もうかとさえ、
言いだしているガンジーさんです。
___________________________
「未知の人、じつは身近な人」
うれしい連載一周年をむかえたが
それでもまだ「はじめまして..」
という書き出しのメールが圧倒的だよ。
海岸へでて遠く太平洋のむこうの
諸外国の存在を意識しちゃう感じだ。
肉眼にはただの海面だけれど
その先のはるかかなたに多くの国があり
そこでもまた生活がある。
恋があり仕事があり、争いもあるだろう。
この想像する気持ちと何かをつくりだす創造力とは
何か仲好しなような気がする。
発音もおなじだしね。
映像の発達で現場に出かけずとも見ることが出来る
便利な時代ではあるけれど
海外からのメールをいただくと
想像力がかきたてられるもんだね。
この想像する、という気持ちのなかに
創造力をはぐくむ何か、があるんじゃないかとおもわれる。
その「はじめまして...」も
新しい読者ではなく
最初から読んでくれてる人たちだからおどろく。
この方たちは今までずーっと
キーを叩くことなく読んでくれてたんだね。
うれしい気持ちとともに疑問もわく。
では今なぜ?ってね、そこで続く文のほとんどが
「いつもはただ読んでるだけでしたが
今日の新聞をみてキーを叩く気になりました」
と続くんだね。
おおげさに、かつ思いあがった言い方をすれば、
心の琴線にふれた、ということかもしれない。
みなさんそれぞれの問題をかかえながら
日々をすごしてらっしゃるんだなぁ。
とここでもまたそれらの人の生活を想像しちゃう。
そしてマーケティングにたずさわる人なら
創造力がはたらく場面だろう。
どんな服を着てどんな部屋の雰囲気なんだろうか、
壁にはだれの写真がかざってあるんだろう?
音楽ずきの人だろうか、小説をむさぼっちゃう人だろうか?
ガンジーの拙文がそれらの人の直面している問題点を
突いたことなんだろうね。
解決のヒントにむすびつくかもしれない、という期待感が
キーを叩く気になったのかもしれない。
10代、20代はじめの若かーぃ人からの
きゃぁきゃぁメールもいいが
これらの最近メールは短文で読みやすくうれしい。
それだけにそのメールが
ほんとうは何をいおうとしてるのかを
探るたのしみすらわいてくる。
読書に関心をもたずに生きて来たガンジーだけど、
これって読書の楽しみ方なんだろうか?
おもいをはせる楽しさが創造を生む、そうは思わないかい?
だとしたらガンジーも
これから読書に精をだすとしようか。
でも精ちゃん残ってるかなぁ、
せいのっ!って気合をいれてみようか。
背がひくいから
もともと精の在庫がすくなかったのかもしれないし、
なんてひとのセイにして。
darlingが言ってたね、わるい本なんかない、って。
ぜんぜん信用してなかったけど
信用しちゃおうかなぁ。
しかしがっかりする本もあるぜ、きっと。
寄席だったら木戸銭けぇせっ!って
溜飲をさげることができるが。
本はねぇ、金返せ!って出版社へどなりこんだら
タケシがびっくりするだろうなぁ、
オレのまねしゃがってガンジーのヤツ、
お前はバーチャル人間だろ?
有名人気取りでさわぐな、10年はやいぞ!
なんていわれるかも。
そしたらガンジーだって黙っちゃいない。
なにをほざくか青二才めが
お前が菜っ葉の先っぽにいるころから人間やってるんだぞ!
エノケン、ロッパはおろかシミキンだって知ってるんだぜ。
パンツのシミだってお前より多いんだ!
どうだ恐れ入ったか!
今日は何を書いてるんだっけ?
ガンジー
________________________________________
どうだ恐れ入ったか!
というのは、セリフとして、ほんとに使い道があるよねぇ。
すぐに笑いにも落とせるしね。
天井から食卓の上に落ちてきた泥棒が、
他のセリフが思いつかなくて
「どうだ恐れ入ったか!」と言ったって小咄もある。
え? つまらない?
どうだ恐れ入ったか!
(つづく)
|