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378．ガンジー式観光プラン。
老齢化社会の日本で、このプロジェクトを起ち上げれば、
きっと経済は立ち直る。
なんて話は、きっと、あちこちの飲みやでも
語られているんだろうけれど。
ガンジーさんプランは、船とダンスが核になる。
いずれにしても、みんなの意識が、
生産力をあげることよりも、
消費を活性化させるほうにむいているってのは、
昔だったら考えられなかったことだろうね。
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「消費千万」
ガンジーを例外にして
今の年寄りはけっこうリッチだとおもう。
そこで思うんだが、すこし昔の海峡連絡船というヤツを
観光目的に復活させたらだうだろうか、
豪華船旅のチケットが売りきれるこのごろだから
５０万円以下ではじめたら
面白いビジネスになるんじゃないかな。
これもまたダンス嫌いのガンジーを例外にして
近頃は社交ダンスが流行ってるらしい。
ところが聞いてみるとどのクラブも男性不足なようだぜ。
飲み屋でも女性が優先されてる現在、
ここだけは男がモテモテみたい。
ならば船旅にさそって
出不精の男どもを引っ張り出してはどうだろう。
われわれ世代はすでに生活の必需品はそろっている。
しかも一時喜ばれたかもしれない
万能の洗濯機や電器ガマは敬遠されている。
いらない機能をつけて客をごまかそうなんて
コソクな商法は今や通用しない。
シンプル イズ ベストというのは
けだし名言だとおもうね。
この不景気のなかディズニーだけが
一人勝ちのように勢いがあるのはなぜだろう？
考えてみたい課題だね。
北斗星や飛行機で一気に北海道というのもいいけれど
われわれには時間がありあまってるんだ。
高い旅館代にきまりきった料理、
そろそろ飽きてきてるんじゃないかなぁ。
引越しが盛んになり幼馴染の友達がいなくなったいま、
われわれ世代は親しい付き合いに飢えている。
そしてご近所との垣根は高くなるばかり。
そんな時旅先での無責任な瞬間交流は
いいボケ薬になるとおもう。
豪華客船でなくていいんだ。下町感覚のボロ船がいい。
救命ボートがずらり並んだ甲板なんか
スリルもあって最高だぜ。
沖合いに人工の氷山なんかあればもっと凄いね。
わざとぶっつけてきゃぁきゃぁ騒いでみたいとおもはない？
飽食の時代に嫌気をかんじてるのはリタイヤ組だ。
子どものため、と
みずからの楽しみをおさえてきたわれわれ世代だ。
東京オリンピックまではずーっと貧乏だった世代。
どうしてもお金が使えないんだ、あわれともいえるね。
しかし今は不景気にもかかわらず
個人の資産は世界一（？）、
それを見過ごすことはない。
いくら金を使えと音頭をとっても
そんなのにのってこないよ。
馬を水辺に連れてきてものどがかわいてなきゃ飲むもんか。
子どもや孫にマンションの頭金を出してやるとか
オモチャを買い与える（車もね）なんてのは
その子の将来をダメにしてしまうことに
気づきはじめているはず。
戦後の苦しさをのりきってきたわれわれ世代は
もっとかしこいはずだ。
さてボロ船の航海だけど具体的にどうするかといえば、
まず高い旅館をさけ船中泊にする。
食事は市場で買ってくればいい。
いままでさんざん家族や親戚に
旅行先で買ってたお土産、宅配便の便利さに
ついつい買ってしまい
あまりめずらしくもなく喜ばれなかった行事をやめること。
これだけでずいぶん安くあがると思う。
ヤブはともかく竹の子やコックの何人かを乗せても
おつりがくるんじゃないかな。
如何でしょうかみなさん、
旅行会社の方も読んでくださってるとおもいますが
「へん！バカにすんないっ」って言わないでください。
ガンジーはバカにしてるんですから。
ガンジー
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こういう旅って、たぶん、乗りあわせた乗客たちが、
おたがいを『大事にできる』かどうかが、
いちばんの課題になるだろうなぁ。
あの人がいてよかった、とか、
あの人とまた会ってみたいというような人同士が、
同じ旅をしていたら、きっと、
みんなにもオススメするだろうし、
リピーターにもなってくれるだろう。
逆に、「いやなやつばっかりだった」ということになれば、
すぐにつぶれちゃう企画になるんだろうなぁ。
こういう場面でも、やっぱりカギになるのは人間だよねー。
（つづく）
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