第26回 「いわゆるエアロビ」
ついに、エアロビ、です。
オレらはふだん、マシントレーニングをやりながら、
同じ階にあるガラス張りの別室でやってる
エアロビを観察してるんですね。
「すきあらば!」って感じで……。
いや、とくに目的はないんですが、つい。
だから、だいたいどんなことやるのかは知ってました。
で、正直言って、なんか男がああやって
音楽に合わせて身体動かすのって
ちょっと恥ずかしいな、と思ってたんです。
やってる人、ほとんど女の人だしさ。
エアロビやります、って話が出ると
心なしかアッキィが無口になるのも、
そのへんのことがあるんじゃないかな。
ア:やっぱオレらもガラス張りの中でやるんですか?
齊:ええ、そうですよ。
でも、今回挑戦してもらうビギナーコースは……、
えーと、3階ですね。
ア:3階だって、よかったね。
(ふだんオレら、2階でトレーニングしてます)
金:いやーホント、よかったー。
初めてでガラス張りの別室はこっぱずかしいです。
「誰もアンタたちなんて見ちゃいないよ」ってのは
わかってるんですよ。男の羞恥心ってやつです。
金:40分間のコースって書いてあるんですけど、
途中で水飲み休憩ってあるんですか?
汗かいたらノドかわくでしょう。
齊:そのへんは大丈夫ですよ。お水休憩もありますから。
エアロビをやる部屋では、女の人が20人くらい
今か今かと始まるのを待っています。
アッキィったら、そんなとこ座っちゃって、
教室のいちばん後ろに座ってる不良じゃないんだから。
おっ、インストラクターが来ましたぜ。
イ:はーい、それでは元気よくいってみましょー!
今日がエアロビクス初めての方、
手を挙げてくださーい。
最後列のオレらは、もちろん手を挙げました。
ちょっと自分を尊敬したのは、
手を挙げたとき「ハーイ」って声出したこと。
たいがい声ださないで、手だけ挙げるでしょ。
みんなが一斉に振り向いてオレらを見た。オッケー。
とにかくインストラクターに、
オレら初めてなんだってことを印象づけとくのだ。
ズンドコ、ズンドコ……。
おー、きたきた。音楽がはじまったよ。
イ:ハイ、元気よく歩きます、右脚から!
ハイ、左右にステップー!
なんだよ、楽勝じゃんか。
みんな脚の位置バラバラじゃん。
ビギナークラスでよかったぜ |
でも、ただ左右にステップ踏むだけでも、
インストラクターや、最前列の人は動きがちがうんだよ。
リズミカルっちゅーか。楽しそう。カッコいい。
これは負けてられない。
動きにメリハリつけないと、ね、アッキィ。
……反応なしかい。まあいいぜ。
イ:ハイ、手を上から下に引っ張る動作〜!
足は裏モモまで蹴り上げて〜!
ステップがいい感じ(自己評価)になってくると、
次々と新しい動きが入ってくる。
追いつけないよ……。ズンドコ、ズンドコ。
筋力だったら、この教室にいる誰にも負けないけど、
(相手は女の人だし)
運動神経というか、やっぱ動ける動けないは別なんだな。
「8時だよ全員集合」のオープニングテーマも
いってみればエアロビだよな。
手も脚も、思い出せないくらい複雑な動きしてたもの、
ドリフの方々、ちょっと尊敬。
動きが複雑になってきたよぉ〜 |
ぜんぜん動きについていけないオレらを無視して、
音楽はズンドコ進んでいく。
イ:ハイ、みんな、いい感じですよ〜。
途中で動きについてこれない場合は、
はしょっちゃってもいいんですよ〜。
疲れた方は、その場で足踏みしてるだけでも
いいですからねー!
ああ、なんていい人なんだ。
しかし、40分動きっぱなしってのは、
思ってたよりたいへんだよ。
ふたりとも汗だく、汁まみれ。
ほとばしる汗が床に散らばって、
後半1/3の時間は、すべらないようにするのに、
けっこう気をつかったぜ。
その間も、マイクでしゃべり続けて
オレら生徒をリードしてるインストラクターを
ちょっと尊敬しました。
ガンバレ、オレたち! |
インストラクターが音楽をとめる。
ふー、やっと終わった。ボタボタ……(汗)。
イ:はい、みなさん、マットを用意してくださーい!
半畳ほどのビニール皮のマットを床にしいて、
ストレッチで身体をほぐすんだな。
金:アッキィさん、どうでした。
オレこんなに汗かいたのひさしぶりですよ。
エアロビ、わるくない。
ア:オレはね〜、なんかエアロビやってるオレを見てる
もうひとりのオレが後ろにいる感じがする。
「なにやってんだよ〜」って。
金:アッキィさん、子供のころ盆踊り踊らなかったタイプ?
ア:そんなことないよ……踊ったこともあるし。
金:僕は踊りたかったんですよ。
でも、なかなか踊りの輪に入れないタイプでした。
だから、エアロビ、けっこう好きかも……。
ところで、ストレッチがおわると、
マットを元あった場所に戻すんだけど、
オレのマット、水のたまったお盆みたいなのよ。
びしゃびしゃで。
そのまま返却するのはどうかと思ったけど、
返しちゃいました。
後日、そのことを、ある人に相談したら
「あんた、それ、みんなマットの上にタオルひいて
ストレッチやってるんだよ。ふつうタオルひくよ!」
そうだったのかー!
知らなかったぜ。次回から気をつけまーす。
というわけで、エアロビ、つづきます。
ここで読者からのメールを1通紹介します。
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「やった! NOMO3連勝!」
ほぼ日に言うことじゃないかもしれませんが、
うれしかったものでつい……。
アブラミブラザーズの金澤さんおよび
その周辺にいるであろう、NOMOファンの方々と、
よろこびを分かち合いたかっただけです。
(某新聞なんて、ちょこっとしか記事載ってないでやんの)
すいません、唐突なメールで。
ヤギ
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そして野茂選手のトレーナーである大川総監督からも
メールが届きました。
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なぜか?シアトルにいます。
なので、つよしマック私の三人で
今飯食って飲んでます。
(以下略)
おおかわ
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大川さん、いいなー。
“つよし”ってのは我らがTKこと高阪剛選手、
“マック”ってのはマック鈴木選手ですね。
シアトルで飯食って飲んでるのかー。
3連勝と好調の野茂選手についての話も、
もうすぐ聞かせてくれそうな気配でしたよ。
では、また来週。
(つづく)
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