ほんとうにほんとのハワイ。 |
■Vol.17 Aloha&Mahalo Hawaiian Language Part2 “Aloha”は、誰でも知っているハワイの言葉。 ほとんどの人は、単に「こんにちは」という 意味だと思っているようです。 でも、以前にもちょっと説明しましたが、 ハワイ語はひとつの言葉に実に多くの意味が 隠されているのです。 Alohaの“Alo”は「〜の前に」というような意味。 “ha”は「息」を意味しています。 “ha(息)”は、ハワイでは命、または魂を表すものです。 つまり、“Aloha”は「魂がそこにある」 「あなたの魂を感じることができる」 ということになります。 感謝の意を表す言葉“Mahalo”マハロは “Ma”=「〜の中に」、“ha”=「息」、 “alo”=「〜の前に」という 三つの言葉が合わさってできています。 すると意味は「息=魂の中にいる」。 もっと深くは「あなたが魂の中にありますように」 という意味になります。 もしみなさんが、ほんの少しだけ ハワイ語を知りたいと思ったなら、 まず、上の二つを覚えていただきたいと思うのです。 なぜなら、この二つはもっとも大切で、 ハワイを知るにはぴったりの言葉だから。 ハワイでは、よく“mana”(マナ、魂・力を意味する) という言葉が使われますが、 “Aloha”と“Mahalo”にはとても強いマナが 込められているのです。 本来は、これらの言葉は、相手に対して 本当に敬意を持っていない場合には 使ってはいけないとされていました。 また、決して軽々しく、誠意をもたずに 乱用してはいけないともいわれていました。 “Aloha”と“Mahalo”の本当の意味は、 ハワイでハワイ語のマナを感じながら 生きてきた人になら分かるのですが、 言葉で説明するとなると非常に難しいものです。 “Aloha”は、「こんにちは」 「さようなら」「愛してます」のほか たくさんの意味で使うことができます。 でも現在では、もともとこの言葉がもっている 深い意味には関係なく、 一般的に軽い挨拶として使われるようになっています。 旅行者がハワイの空港に着くと、 最初に聞くのがこの挨拶だし、 ショッピングに行けば各店の店員が 笑顔で「Aloha!」と出迎えてくれるはずです。 しかし、“Aloha”はそれ自体魂をもつ言葉。 心を込めて使われたなら、この言葉には とても強いパワーが宿ります。 リリウオカラニ女王は、“Aloha”の本当の意味を 素晴らしい表現で説明しました。 ここにそれをご紹介したいと思います。 「ネイティブ・ハワイアンが、出会いや別れの際に “Aloha”というとき、 それは、自分以外のものの命を感じているのです。 命があるということは、 すなわち、マナがあるということ。 すべてのマナには善良さと知恵が備わっています。 そして、善良さと知恵の備わっているものは、 すべて神の創造物なのです。 つまり“Aloha”と口にする前に、 必ず神の力を感じているということ。 でもそれは、決して難しいことではありません。 なぜなら、命はこの世のいたるところに 存在しているから。 木々や草花、海、そこに棲む魚たち、 鳥や、ピリ(ハワイに自生する植物)の草、 空にかかる虹、そして石にいたるまで……。 この世のすべてのものに魂があり、それ自体が神であり、 そして、それこそが“Aloha”なのです。 “Aloha”は「楽しみ」「幸せ」「豊かさ」。 “Aloha”は見返りを求めない真の愛です。 そして、“Aloha”はその言葉自体に マナを宿しているのです」 さらに、 Alohaの“A”は「Alaka'i」(アラカイ=指導力)、 “L”は「Lokahi」(ロカヒ=統一)、 “O”は「Oluolu」(オルオル=礼儀) または「Oia'i'o」(オイアイオ=誠実)、 “H”は「Ha'aha'a」(ハアハア=謙遜)、 そして最後の“A”が(Ahonui=忍耐) というように、一文字ずつにもそれぞれ意味が 込められているそうです。 それらは、ハワイ人がハワイ人であることにおいて もっとも大切なものというわけです。 ハワイには、『Aloha Spirit Low』という 法律があるのをご存知でしょうか? 「ハワイに住む人々は、アロハ・スピリットに則って 行動する義務がある」 というようなもので、法律とはいっても、 もちろん罰則があるわけではありません。 しかし、この法律はハワイの人々に 誇りと力を与え、心の支えになっています。 そしてそれが、今日のハワイを とてもユニークで特別な場所にしている 理由のひとつなのだと私は思っています。 |
2000-07-19-WED
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