hawaii
ほんとうにほんとのハワイ。

■Vol.18 覚えておくと便利なハワイ語
 Hawaiian Language Part3


“Hawaiian”は、ハワイ人の
血を引く人のことを指す言葉です。
ところがハワイ人同士の場合、
なぜかHawaiianという言葉は使いません。
お互いのことは“kanaka maoli”
(カナカ・マオリ=その土地の人)と呼び合うのです。

また、ハワイ人とほかの人種の混血はハパと呼ばれます。
現在では、ハワイの血に関わらず
すべての混血をハパと呼ぶ人が多いのですが、
本来はハワイの血が混ざった人のみを指す言葉でした。

ハワイにはあらゆる人種が住んでいます。
ハワイに生まれ育った人(白人以外)は総称して
“local”(ハワイのアクセントで「ロコ」)といいます。
白人の人たちは“haole”(ハオレ)と呼ばれます。
ハワイに生まれ育っても旅行者であっても
白人の場合はハオレです。
その昔、白人がハワイにやって来たころ、
先祖についてすべて語り継ぐ
伝統があったハワイ人にとって、
白人が自分の先祖について知らないということが
かなりの驚きだったようです。
それから白人のことをハオレ(先祖をもたない者)と
呼ぶようになったといわれています。

もし、あなたがハワイ以外で生まれたとしても、
現在はハワイに住み、
ハワイの文化に敬意を払う人であれば、
“kama'aina”(カマ・アイナ=大地の子供)
と呼ばれます。
つまりは、ハワイに住むすべての人はカマ・アイナです。
旅行者の場合はそれと区別して
“malihini”(マリヒニ)といいます。

私自身を例にあげていうと、
私はカナカ・マオリで、ハパであり、
さらにロコでカマ・アイナ、となります。
しかも私は色が白いので、よくハオレと間違われます。
でも、ハワイ人にとって先祖の歴史は
大切だという意識があるので、
「先祖をもたない者」といわれるのは
私としては、あまりいい気持ちはしません。

皆さんもご存知の通りハワイの公用語は英語です。
それでも、地名のほとんどはハワイ語だし、
様々な表示にもハワイ語が多く用いられています。
実は、ハワイで使われている英語も、
ハワイ語や、ときには日本語や中国語などの影響を受けて、
アメリカ本土で話されているものとは
随分異なるのです(それについては
また別のときにお話ししようと思ってます)。

それでは、ハワイでよく使われているハワイ語を
ここにいくつかご紹介してみます。
これらの言葉はハワイでよく耳にしたり
目にすることが多いので、
みなさんが旅行でいらした際に
ちょっと役立てていただけたらと思います。

<よく使われる単語>
●aloha(アロハ)
「こんにちは」、「さようなら」、「いらっしゃいませ」。
または愛情の表現にも使われます。
(前回に詳しくご紹介しています)
●ipo(イポ)
英語で言うところの“sweetheart”(スイートハート)。
ハワイアンジュエリーが好きな人なら、この言葉が
刻まれているのをよく見かけているはず。
●kane(カネ)
「男性」。ハワイでトイレを探すと、ドアに
ハワイ語だけが書かれていることがよくあります。
こう書かれていたら男性用です。
●kapu(カプ)
「タブー」、「禁止」。ハワイの古代宗教の戒律での禁止。
ハワイでハイキングするときには、この言葉を
覚えていったほうが便利です。柵や金網にこの言葉が
書かれていたら「立ち入り禁止」です。
●mahalo(マハロ) 「ありがとう」。
感謝の意で使われる言葉。(前回を参照)
●malihini(マリヒニ)
「新人」、「訪問者」、「お客」。つまり旅行者のこと。
●mana(マナ)
「魂」、「魂の力」。
●mauka(マウカ)
「山に向かう方向」。場所を 聞くときには、
この言葉が便利。ハワイ人に道をたずねたら、
「山のほう」か「海のほう(makai)」という
説明をされることがよくあります。
●'ono(オノ)
「美味しい」、「最高」。レストランなどで
“料理はどうですか”と聞かれたとき、こう答えたら
とっても喜ばれます。すごく美味しくて、ぜひとも
その気持ちを伝えたいと思ったときには、“Some 'ono”
(サム オノ)と言います。
きっと、とびきりの笑顔を返してもらえるでしょう。
●pau(パウ)
「終了」、「終わり」。
●pupu(ププ)
「前菜」、「おつまみ」。旅行者は、レストランで
注文の際に「Would you like any pupus?」と 聞かれて
「???」となってしまいます。
でもこれを読んだ人は、もう大丈夫。
●wahine(ワヒネ)
「女性」。
●wikiwiki(ウィキウィキ)
「急いで」、「とっても速く」。
ハワイでこう表示されたバスを見たら「急行」です。

<よく使われるフレーズ>
●aloha kakahiaka(アロハ カカヒアカ)
「おはようございます」。
●mahalo nui loa(マハロ ヌイ ロア)
「ありがとう」のもっと丁寧な言い方。
●e komo mai(エ コモ マイ)
「ようこそ」、「いらっしゃいませ」。

<地名>
●Ala Moana(アラ モアナ)
“ala”は道、“moana”は海という意味。日本語にすると
「海岸通り」のような地名ということになります。
巨大なショッピング・センターがあることで有名です。
●Honolulu(ホノルル)
「守られた湾」という意味。岩などに囲まれた穏やかな
湾だったためこの地名になったようです。
現在ではハワイの首都として知られています。
●Waikiki(ワイキキ)
「噴き出す水」という意味。かつてこの地には水が
噴き出していたことから。いまは、ホテルがずらりと並び、
オアフ島でもっとも観光客に知られている
ビーチになっています。
●Haleakala(ハレアカラ)
「太陽の家」という意味。ハワイでもっとも美しい
朝日を見られることで有名なマウイ島の山。
●Ka'anapali(カアナパリ)
「高い崖」。マウイで観光客に人気の繁華街のひとつ。
●Lahaina(ラハイナ)
「熱い太陽」。マウイでも、一番熱い場所だったことから。
きれいなビーチに近く、洗練されたホテルや
レストランの多い繁華街。
●Mauna Kea(マウナ ケア)
ハワイでも雪が降る場所があると言うと、
驚く人が大勢います。ハワイ島にあるこの山では
スキーも楽しめるのです。
●Wailuku(ワイルク)
「破壊の水」という意味。マウイ島のワイルクでは、
かつてカメハメハ1世とマウイの王との戦いがありました。
カメハメハ1世が勝ったのですが、その戦いはすさまじく、
戦場となったイアオ川が、
たくさんの兵士の血で真っ赤に染まったことから、
戦地の下流にいた人々が恐れおののき、
この地名が生まれたそうです。

2000-07-22-SAT
BACK
戻る