ほんとうにほんとのハワイ。 |
■Vol.33 ハワイの伝説 Maui マウイ Part1 ポリネシアの半神、 神と人の間に生まれたマウイの伝説は、 ニュージーランドやトンガなどの南太平洋の島々から サモアやフィジー諸島、 そしてハワイ諸島まで広く伝わっています。 同じ伝説が、古くからこんなにも広い地域に 伝わっている事実は、 南太平洋の島々が同じ文化を持つ “ひとつの国”だということを証明する 証拠のひとつとしても注目されています。 私たちポリネシア人にとってマウイの物語は、 子供の頃もっとも親しんだ一番好きなお話です。 マウイは大勢の兄弟の一番下の男の子として生まれました。 歳の離れた兄たちはマウイを子供扱いし、 ときどきバカにしていじめたり、 笑いの種にしたりしていました。 しかし、彼はそのうち、後世まで語り継がれる 偉業を成し遂げるほどの立派な神となるのです。 英国やアメリカの子供たちならみんな知っている 『アーサー王物語』のように、 ハワイの子供たちはマウイの物語を聞いて大きくなります。 マウイはハワイの子供たちのスーパーヒーロー。 マウイは幼いときに里子に出されてしまいますが、 その後は彼の実の母の幸せのため、 そしてハワイの民の幸せのために尽力します。 そんな屈強で正義感の強いマウイは ハワイ人の憧れでもあります。 彼への尊敬を込めて、ハワイ人は ハワイ諸島のひとつに彼の名前をつけたというわけです。 ポリネシアの島々では、 マウイにまつわる伝説の中でも 7つの大冒険の物語がとくに知られています。 そのすべてをみなさんにお聞かせしたい気持ちなのですが、 とても長くなってしまいますので、 ここでは一番有名なお話をひとつ ご紹介しようと思います。 それは、マウイが太陽を捕まえて ポリネシアにふたつの季節をつくった話。 マウイの活躍で、人々は日の長い暖かな半年を 楽しむことができるようになったという、 “ポリネシアの季節”についての伝説です。 どこの国にも季節にまつわる神話や伝説がありますよね。 ハワイの場合は、マウイのお陰で 太陽が1年の半分速く動き、 残りの半分はゆっくり動くようになったというわけです。 でも、季節が4つあるほかの国々と違って ハワイは“暑い夏”と“涼しい夏”の二つだけ、 というのが南国らしいところですね。 |
2000-09-15-FRI
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