hawaii
ほんとうにほんとのハワイ。

■Vol.40 ハワイの迷信 Part3

今日はハワイでもよく知られている
迷信や習慣を5つご紹介します。
皆さんがハワイにいらしたときに、
ちょっと役に立つものもあるかもしれません。

●地面に唾を吐いてはいけない
私が日本に来たばかりの頃、
おじさんたちが道などに唾をペッと吐いているのを見て
私はとっても驚いてしまいました。
これはハワイでは決してやってはいけないこと。
ハワイでは、父なる空の神Wakea(ワケア)と
母なる大地の神Papa(パパ)が、
この世のすべての生き物に命を与え、
家族の一員としてつくりだしたといわれています。
つまり地面に唾を吐くことは、マナーとして
問題があるだけでなく、母なる大地の神Papa(パパ)を
汚したということになるのです。
というわけで、皆さんもハワイにいらしたら
決して地面に唾を吐いたりしないよう、
気をつけて下さいね。

●穴を掘ったらそのまま放置してはいけない
私や妹たちは幼い頃しょっちゅうビーチに行って、
子供がよくやるように砂浜に穴を掘って遊んだものです。
満ち潮になると穴に水が溜まり、
そのあと自分たちだけの小さなプールができ上がるのです。
プールでひとしきり遊んで、家に帰るとき、
祖母は必ず私に穴を埋めるようにといいました。
ハワイでは、穴はお墓の穴を意味します。
穴をそのままにしておくと家族の誰かに不幸が起こる。
墓穴が入る人を待っているという状態になるので、
縁起が悪いとされているわけです。

●ハワイ人の女の人がヒッチハイクしていたら、
 必ず車に乗せること

これは以前ペレの伝説でご紹介したお話です。
火山の女神ペレはハワイアンの美女や老女に姿を変え、
人里から離れた道をひとりで歩いていることがあります。
もし、そういう場面に出くわしたら、
その女性に必ず声をかけ、乗せてほしいと言われたら
もちろん行きたいという場所まで送ってあげます。
ペレは親切にしてくれた人を火山の災害から
必ず守ってくれるのです。
実はハワイ州ではヒッチハイクは禁じられていますが、
警察だってペレだけは例外とみてくれるはずです。

●家の中では必ず靴を脱ぐ
日本と同じように、ハワイでは家の中で
靴を脱ぐ習慣があります。
昔、ハワイの家の床にはラウハラという草で編んだ
美しい敷物が敷かれていました。
その頃は、足を洗い汚れを落としてから
家に入るというのがしきたりでした。
それは、清潔なラウハラを汚さないということと、
家に入るときは体についたけがれを落とし清める
という意味があったからです。
現在はラウハラは使われていないし、
家に入る前に足を洗うという習慣もなくなりましたが、
靴を脱ぐという習慣だけはいまも残っています。

●ドアに足を向けて寝てはいけない
日本では頭を北に向けて寝てはいけないと
いわれているそうですね。
ハワイのこの習慣もそれと似たようなものです。
日本に住み始めたとき、アパートの小さな部屋は
ドアの反対側にベランダに出る窓がありました。
ハワイではそういう窓も“ドア”と呼んでいます。
その部屋では、ベッドの置く位置が限られて
どうしても足がその窓のほうに向くようになってしまい、
数か月の間、私は落ち着きませんでした。
いまはもうすっかり慣れてしまいましたが……。
ハワイでは、夜中に幽霊がドアからやって来て
寝ている人の魂を盗んでいくという迷信があるのです。

2000-10-14-SAT

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