へなちょこ雑貨店。
一寸の虫の五分のたましい物語。

第18回 26初!オリジナルグッズ紹介

毎度ご来店ありがとうございます。

今回はなんと、唐突に
「26初!オリジナルグッズ」のご紹介です。

おお、そんな企画が動いていたのか。
ただ買い物みたいな買い付けに行って
店に並べているだけではなかったのか、26。

でも、名もなき雑貨屋の「オリジナルグッズ」ってのは、
どうなんだろうか。
わたしは「名がある洋服屋の服」でさえ、
ぴんと来ない人間です。
だから、26のオリジナルグッズといえども、
当店に置いてあるほかの商品と
同じような伝わり方をするといいな、と思っています。
生意気な言い方かもしれませんが、
ブランドだから買う、という種類の人には
分からなくてもいい商品のひとつとして、
紹介させていただきたいなあ、なんて思っています。

今回たまたま「26」の文字がはっきり入っておりますが、
それは当店の「マイナーぶり」ゆえの冗談ですらあります。
「あれは、なんか意味のある数字なんだろうか」
なんて世間の人が思ったり思わなかったりすると、
たのしいです。

とかなんとか言いながら、つくってしまいましたぜ。
いや、できちゃいました。
それも思いのほか出来がいい!
だからここに華々しくデビューいたしまっす。

「なんでも手づくり」な26の「初オリジナルグッズ」も、
もちろん手づくりです。
手づくりなのは「売り」ではないです。
例によって、結果、手づくり。

「26 BOOK COVER」



知的かつアクティブなデザインであります

まずは
<作者紹介>
またキミか。
「ゴチョウ・しーたか・タカシ。」
28才 独身。
身長180cmの体躯を持ち、気分の良い夜には
サックスを吹き鳴らす、はもういいですか。

見た目からは想像できないほど、手先が器用。
「貼り絵」「江戸文字」なんでもござれ。
どうやら彼は凝り出すととまらない性格らしい。
貼り絵に凝っていたときは昼夜、場所を問わず
紙を切っては貼り、制作のべ日数1ヶ月を要しての
大作を完成させたこともあるとか。
はたまたある日、ちょいと「江戸文字」を習ってみよう、と
思い立ち、本場神田まで修行に行ったりする。
いなせだねえ、千葉っこなのに。

本人いわく、
「多趣味は無趣味」。
どうやらこれは“そっくり父上”の影響らしいです。
彼の父上は「ないものは、つくればいい」という、
じつに男前な考えの方で、
わたしが聞いた武勇伝の最たるものは、
「ちょいと思い立って家の前の道路を
アスファルトで舗装してみた」というものです。
そんなこと、していいのかどうかは
この際問題じゃないです。
おそらく私道なんでしょう。
そういうことにしておきましょう。
ある日ゴチョウが家に帰ると
父上がアスファルトを固めるやつを持って
ガガガガガと上下に揺れていたそうな。

話がそれました。
<過去の作品>
ゴチョウのミシンを使った過去の作品を
軽くご紹介しましょう。



初挑戦が「チェックの長袖シャツ」というから
困ったもんです。
いきなり「柄合わせ」が必要なものを、
ふつうは選びません。
これが大成功だったことに気をよくして、
彼の創作意欲に火がついたもよう。
義理の妹さんや、友だちへ
「マタニティ・ジャンパースカート」をつくり、
じぶん用にはまたしてもいきなり「バッグ」制作。
彼のいちばん困ってしまうところは、
「あんなのつくってみたいな」と思ったら
「つくれてしまう」ところです。
今回のブックカバーにしても、同様だったようです。

<オリジナルグッズ制作依頼>
先日の買い付け後、プータローのゴチョウは
やるべきことを探していました。
そんな時、内装工事で手先の器用さを
知らしめてしまっていたゴチョウに、
オオタケが「なんかつくってくれたら店に出すで」と
言ったのがきっかけでした。
じつに簡単な話です。

<ブックカバーにしよう>
それから彼は考えました。
はじめのうちは採算も念頭に置いており、
手づくりとは言え、ある程度量産ができるものがいいな、と
思っていたそうです。
そこで長方形の布1枚でつくれる
ブックカバーを思いつきました。
ブックカバーをつくろうと決めた瞬間から
生地はデニムを使うことまで一気に決めてしまいました。
なぜなら「そんなブックカバーはほかにないし、
それにデニムは使っていくうちに
手になじむことも分かっていた」から。

<ブックカバー制作>
はじめはとにかく長方形に縫っておしまい、と
考えていたけれども、実物のデニムを見たら、
もうひと工夫したくなってきました。
デニムにひと工夫‥‥。
彼は街なかを歩きながら考えつづけます。
と、そこでたいへんケツのかたちの美しい女性を
発見しました。
ジーンズの後ろ姿がキマっている!
じっとケツに見入るゴチョウ・しーたか・タカシ、28才。
そこでひらめきました。
「そうだ、かっこいいケツをつくろう!」


<BookCover-縫目>
リアルけつ仕様。
この気合いが伝わりますでしょうか


「あのとき、あの姉さんに、いや、
姉さんのケツに出会わなかったら、
この作品は生まれなかったねえ」と彼はうそぶく。

早速家に帰ってじぶんのジーンズを見て、
ケツの「つくられ方」を研究しはじめました。
これまた困ったことに、彼は
「完成品を見れば、ある程度のところまでは
つくられ方が分かる」というのです。
どうせ、つくるなら
ジーンズと同じ縫い方でつくってやろう、
そう発想したと言うからやはり、
ちょっとした変人なのでしょう。
この考え方は昔からの「クセ」だと彼は言います。
「グリコのおまけとかも、とにかく分解して
パーツをぜんぶ見たかった。
見れば、次になにかつくるときの参考になった」らしい。
変人。



<26 ステッチ>

ジーンズのケツに
「いかにもついていそうなステッチ」で「26」。
なにが彼をここまで突き動かすのでしょうか。
ものすごいクオリティの高さです。
このステッチだけで、
はじめは30分もかかったらしいです。
ミシンをちゃぶ台のようなモノに乗せて、あぐらをかき、
コントローラーを右膝で操作したとのこと。
ミシンで筋肉痛。
複雑なステッチに慣れた頃、
予定していた生地がなくなる、というのはお約束。

<制作苦労話>

はじめに考えていたより、
すべてにおいて苦労してしまったらしい。
どこが「量産可能」じゃ、と
みずからにツッコミを入れながらの完成でございました。
とりあえず、今回の完成数は10個です。


<BookCover-使用中>
このフィット感がたまらん


しかし、本当にこのブックカバーは、
すばらしい出来であると大きな声で言えます。
市販されているものはどれもナイロン製や木綿製が多く、
サイズもびみょうに大きいのですが、
この名匠ゴチョウ作のブックカバーは、
文庫本にジャストフィットします。
本を読んでいてカバーがズレないというのは、
かなりのお値打ちポイントかと思います。

おまけに革製しおり付き!
こちらにも「26」の刻印が施されています。


<BookCover-栞>
ワンポイントでカワイイことになってます


(ほぼ日の読者の方で、一足先にご購入いただいた
ニシカワ様の談話、とゆうかメール)
>このブックカバーは、大変重宝しております。
>まず、ポケットが付いているので
>私のような出張人間には切符が入れられ便利です。
>ステッチも「26」とはいっていてオシャレ。
>色落ちしてくると、
>もっと「かっくいー」という事になるでしょう。
>栞を革にしたのもGOODですね!
>いいとこばっかですねぇ。(だから買ったんですけど)
>強いて言えば、栞の紐を付ける位置かなぁ。
>サイドよりも背の所の方がベターかなぁ。
>でも、大した問題ではないです。
>(自分で換えてみれば良いことだ)
>このカバーでどんな本を読むと「かっくいー」
>かなぁなんて考えてます。


ニシカワ様、ありがとうございました。
ゴチョウもたいへん喜んでおりました。
今後ともよろしくお願いします。

いずれは、手作業ではなく
本当の量産に向けたいと思っています。
ということで、ゴチョウの手づくりブックカバーは
たいへんなレア・アイテム!
秋の夜長、読書の秋にはもってこいです。
あ、うまいことまとまった。

名匠・ゴチョウ作のシリーズは
今後カラー展開(エラそう)していく予定でございます。
完成した暁には、またこちらでご紹介させていただきます。

もしよかったら、今回の商品について、
ご意見ご感想をいただけると嬉しいです。
「ほぼ日」とのダブル・ネームも実現したらたのしいなあ。

<仕 様>
「ブックカバー」
デニム 12oz
アナステ・フェザナミシン糸 金茶20番
シャッペ・ミシン糸 紺30番
使用ミシン 蛇の目メモリークラフト6000
使用針 16番
 
「しおり」
オイルレザー
丸革ひも
26刻印


「CableTies」

パソコンやプリンターの
ケーブルが、
あっちこっちでからんで、
イライラしませんか!?
40本入り
「ケーブル束ね」で、
ケーブルどんどん
まとめてください。
これできちんと
束ねてゆけば、
見栄えもチョットは
すっきりします。

2000-09-13-WED

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