【読み方】

豊玉 = ほうぎょく
和泉守兼定 = いずみのかみ
かねさだ


【生涯】

天保6年5月5日、
武蔵国多摩郡石田村生まれ。
名は義豊。雅号が豊玉。
新選組の鬼副長。
愛用の刀が、和泉守兼定。

11歳で、
松坂屋という呉服屋に
奉公にでるが、
番頭とケンカをして戻る。
17歳のときに
再び奉公にでるが、
今度は女性問題で、戻る。

その後、実家秘伝の薬
「石田散薬」の行商をしながら、
剣術修行に励む。

安政6年ごろに、
近藤勇の天然理心流に正式入門。

文久3年、
勇の道場(試衛館)の仲間と、
浪士組として上洛。

新選組を結成。
池田屋事件などを経て、
幕臣となる。

戊辰戦争では、
鳥羽伏見の戦いで
狙撃されて負傷していた
近藤勇の代わりに
新選組を率いて戦う。

近藤が板橋で処刑されたのちも、
幕府軍とともに、東北を転戦。

函館戦争においては、
二股口の戦いで善戦するが、
明治2年5月11日、銃弾に倒れる。

享年35歳。


【風流人】

鬼副長は、俳諧をたしなむ
風流人でもある。

有名な句に、

しれば迷い
しらねば迷わぬ
恋の道

などがある。


【モテモテ】

役者のような
いい男であった土方は、
新選組時代も、大変もてたらしい。

自分宛の恋文を
故郷の知人にまとめて送って
自慢をしたりしている。
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イラスト:小松紘子
問題文中のイラスト:トレース・ローズ
協力:大沢和宏
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