青いセーターを買いました。
少し色は地味なものを好んで着ることが多いので、
真っ青な青のセーターというのは、ちょっとした冒険です。
歳を取ると派手な色を好むとよく言われますが、
若さへの憧れなのか、薄くなっていく存在感を
蘇らせたいのか、どちらにしてもなんだかやな話しですが、
青いセーターを買いました。

COOHEMという山梨のメーカーのもので、
色鮮やかで着心地が抜群によく暖かい
普段の自分にしてはやや高価な代物です。
年の初めに忙しくもあり、家族には
気分的に上げていくためのちょっとした景気付け
という言い訳をセットにしてのお買い物でしたが、
いかんせん心配性貧乏性で、
いざ着るにあたって、大事なので汚したくないとか、
洗濯して縮んだらどうしようとか、毛玉がいやだなーとか、
楽しみで買ったのに、着ることがストレスのようになるのは
どうしたものでしょうか。

結局１シーズン１回しか着れなくて、
思い出すとストレスなのでその存在を脳裏から消し去り、
翌年に、防虫剤の匂いがする箱を開けると、
あ、こんなの買ったっけと
新鮮な気持ちでその服をながめるを毎年繰り返し、
３年ぐらい経って、自分の趣向が変わった頃にようやく
普通に着れるという現象を、
人は本末転倒と呼ぶのでしょうか。

ちょっといいホテルに泊まると、
持ち帰りオッケーなアメニティは根こそぎ持ち帰り、
家には使わないボディシャンプーなどが
洗面所を支配する始末。
朝食バイキングでは、海賊気取りでウハウハと、
全種類盛り盛りにしないと落ち着かない、
結局食べきれないので最後は腹ぱんぱんの負け戦。
たまに新幹線のグリーン車なんかに乗ったりすると、
もったいなくてそわそわして眠れなくてかえって疲れる、
などなど、思い出して書き出したら
あふれ出る出る本末転倒。
かと言って車など、ちょっと大きな買い物をしたりすると、
自分の物差し感覚が追いつかないのか、
洗車とかまったくせず、メンテナンスもディーラーまかせ。
案外誰にでもある、あるあるネタな感じだとは思いますが、
普段の身の丈の生活の中での
少し高価な商品と付き合うときの心持ちが
非常に情けなさすぎであると、あらためて痛感させられた、
青いセーターを買いました。
としゆきです。

買い物って感情が揺さぶられて
いくつになっても楽しいものですね。